HIU公式書評Blog

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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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2020-11-01から1ヶ月間の記事一覧

【書評】シェイクスピアが現代に突き付けたテーゼ『オセロー』

シェイクスピア四大悲劇の一つ。原典はチンティオという作家の作品「百話集」の中の一話と言われている。ただ、この「百話集」は現実的な不都合を描いた教訓話で、人間心理の根源に迫るシェイクスピアの悲劇とはだいぶトーンが異なっていたようだ。 原典から…

【書評】美しいスコットランドの舞台で起こる悲劇『マクベス』

十一世紀のスコットランド王マクベスがモデル。シェイクスピア四大悲劇のひとつであり、そのなかでも最後に書かれたものとされている。 シェイクスピアはイングランドのストラトフォードで生まれた。そのイングランドの王家の血筋はマクベスと対立したダンカ…

【書評】大文豪が完膚なきまでに否定した名作『リア王』

複数の話を絡めてストーリーを展開するのがシェイクスピア作品の特徴の一つある。「リア王」でもケルトの伝承を原文とし、リア王を軸とする主流と、グロスター伯を軸とする傍流の二つが平行してストーリーが展開する。 日本ではシェイクスピア作品といえば「…

【書評】後悔と不安が、最も自律神経を乱す。『医者がやっている自律神経を整える働き方』

評者はHIUに入り、様々な人たちと出会って話をする中で、いつも思うことがある。それは、「なんて若々しい人が多いんだろう」ということだ。 本書によると、自律神経を整えるうえで決定的に重要なのは、「ムダを手放す力」のようだ。そうか、若々しく溌剌と…

【書評】ウリセンもイロイロ『ゲイ風俗のもちぎさん』

本作は、ウリセンいわゆるゲイ風俗で働いていた作者の経験を基に、ウリセンの従業員目線から見える世界を主軸として描いている。ウリセンそのものだけでなく、ゲイ業界に関することや、作者の半生などいろいろと考えさせられる内容、共感できる内容となって…

【書評】着物警察が、着物の自由度を阻む『~マンガで教養~はじめての着物』

本書では、着物の着方、所作、着崩れの直し方や手入れについて、また着物の種類や伝統文様、その入手方法や着物仲間のつくり方などがマンガでわかりやすく紹介されている。 また、なかなか難しい着物用語も巻末にまとめられているため、よくわからない言葉は…

【書評】スキルがあれば大丈夫!?『「仕事ができる」とはどういうことか? 』

「スキル」を積み上げても上手くなるのは、仕事の一部分における作業である。全体を俯瞰した「仕事ができる」という状態になるには「センス」が必要。本書には、その「センス」を理解し、習得するヒントが書かれています。 この「センス」を身につける上で課…

【書評】野球界の常識を疑え『落合博満バッティングの理屈』

本書は、3冠王を何度も受賞したり中日ドラゴンズをリーグ優勝4回日本一1回の名監督の、落合博満氏がバッティング技術や練習方法について記載されています。 ▼一流のプロは準備が既に一流バッターボックスに入って1番最初にやる事は、地面を納得がいくまでな…

【書評】読書の習慣化にはピッタリ『1日1ページ、読むだけで身につく日本の教養365』

たったの5分、寝る前に読むだけで、日本のあんなことやこんなことをマルっと知れちゃいます。教養が身につき、かつ読書を習慣化できる。一石二鳥の1冊です。 日本の自然や歴史、文学、科学・技術、哲学などの、誰もが一度は聞いたことあるけど、内容を聞か…

【書評】"私を幸せにして"ではなく、"私は幸せになる"という生き方へ! 『幸運学』

運って実力以外の不確定な要素で、変えられないと思ってませんか。 本書では運を宿命、偶然、機会、確率の4つに分類してロジカルに考察されており、その内の機会と確率は"自分でコントロールできる運"として詳しく取り上げられています。「機会」は開発でき…

【書評】我執、エゴイズムという薄気味悪いものの力で生きている人間とは一体何なのだろう。『こころ』

則天去私…小さな私にとらわれず、身を天地自然に委ねて生きていくこと。夏目漱石が晩年に理想とした境地を表した言葉。宗教的な悟りを意味するとも、漱石の文学観とも解されている。 主人公である学生の私は、鎌倉の海岸で先生に出会う。周りの大人とは違っ…

【書評】こんな純愛してみたい 『純情ロマンチカ』

最初は高校3年生、今では男子大学生の高橋美咲と旧財閥宇佐美グループの次男で超有名小説家でもある宇佐見秋彦との大恋愛を描くBL作品。1つの巻を読み終えるごとに、「こんな恋愛してみたいなー。いやー、無理だろうけど。」といった感想を思わず口にしてし…

【書評】君の抱えている問題は技術で解決できる! 『MBA 問題解決100の基本』

本書は問題にぶち当たった時にぜひ読んでもらいたい。問題解決の技術を100個解説したものである。人生は問題解決の連続だ。日々あらゆる問題に悩まされているだろう。順調にいっている時と比較して、問題にぶち当たった時は何とまあ難攻不落な壁が自分の前に…

【書評】人口は減り続ける! ・・・ということは 『未来を見る力 人口減少に負けない思考法』

「人口減少を止める」、「少子化に歯止めをかける」などウケの良い言葉を言う人も少なくない。そんな言葉の数々に対して「待てよ!もっと現実を見ろよ!日本の人口は今ですら年間50万人減っているし、2040年代には年間90万人減る予測だ。人口に関する未来予…

【書評】私たちには、自分に適した職業を選択する能力がない『科学的な適職』

本書では、キャリア選択の失敗を減らすための科学的に正しい仕事の選び方について伝えている。 人が職業選択できるようになったのは、19世紀に入ってから。それまでは、狩りなど生きていくために必要なことを行ない、その後も世襲性により親の仕事を継いだり…

【書評】我がままを、貫け。覚悟、集中、自由を手に入れた男の物語。『ワルあがき』

人が本当にやりたいことをするとき、周りからは馬鹿にする声が聞こえてくるかもしれない。しかしそれは本当に外側から聞こえているのだろうか。自分自身の声ではないだろうか。 いつも、心の中には「これをやって何になるのか」という冷静な、冷めた目線を持…

【書評】誰かの記憶に残り続けるということ『幼なじみ』

本書は、佐藤正午氏がデビュー直後に書いた、幻の未発表作品である。本屋をふらついている時に、表紙の雰囲気と、帯に書かれていた「あなたの心の中に生きているのは、誰ですか?」という文章に惹きつけられて、手に取った。 50代の男性が、幼なじみの訃報を…

【書評】この世界は全て自分で決めて生きている。アンパンマンのマーチが教えてくれていた。子供の頃のシンプルな気持ちを忘れてしまった人に読んで欲しい。『EARTH GYPSY(あーす・じぷしー) 』

先日東京から北海道に遊びにきてくれた友人は同じ大自然を目の前に全然感動していなかった。きっと「今」を楽しめなかったのでは?。心も頭も「ここにいなくていつも心配事やイライラを話していた。伝わるかはわからないけど、そんな友人にこの本は読んで貰…

【書評】人間とはかくもヘンテコな生きものなり『行動経済学まんが ヘンテコノミクス』

同じ現象でも見る角度や表現の仕方で、受け取る人の心証が異なります。意図的に表現の仕方を変えれば、相手の心証をコントロールすることができるかも? 本書はサザエさんのような身近な現象を元に、人間の経済行動の真実と理論が学べます。 物を買うという…

【書評】顧客以上に顧客を知る『牛に化粧品を売る』

「人口4000人の山に囲まれた田舎町で11年連続売り上げ日本一」。今みたいにECも無い時代、東京や大阪などの大都市を置き去り、専門店専用化粧品でNo1。「物が売れる」接客習慣のノウハウが満載です。 想像してみてください。田舎の化粧品店に牛舎で働く…

【書評】会議の成功は参加者が納得すること!『ゼロから学べる! ファシリテーション超技術』

本書は会議の司会、すなわちファシリテーターのための本である。会議の成功はなんだろうか?。短時間で済むこと?、盛り上がること?。それは全員が納得することである。 会議にも報告のための会議だとか、アイデア出しの会議だとか、何かを決める会議だとか…

【書評】イノベーションの生み出し方『まんがでわかるデザイン思考』

最近すごいペースでビジネス書の漫画が出ているがこの漫画もその一つ。イノベーションを生み出すデザイン思考が学べる本だ。 デザイン思考を学ぶために本作品ではカフェを舞台とする。売り上げが出ないカフェ。一体何が原因なのだろうか。 店長はひたすら顧…

【書評】環境が変わっても、遺伝情報は変えられない『その悩み「9割が勘違い」~科学的に不安は消せる~』

人々が抱えるその悩みの原因は、実は自分自身にあるのではなく、人類が生き残るためにインプットされた遺伝情報によるもの。 そのため、環境が変わり、危険にさらされることが少なくなった現代でも、人は安全なことにまで過剰にストレスを感じてしまう。 本…

【書評】いいか。よく聞きゃあれ!俺は好きこのんで戦争してるんだ。あんたらと一緒にしねェでくれ!『気分はもう戦争』

中ソ戦争が勃発する漫画作品である。え?ソって何って?ああ、そうか。ソビエト社会主義共和国連邦、つまり・・・ええと、簡単に言えば今のロシアとその仲間たちのことだ。 矢作俊彦の作に、大友克洋の画である。これはもう堪らない。当時二人は、ネオ・ハー…

【書評】いいか。よく聞きゃあれ!俺は好きこのんで戦争してるんだ。あんたらと一緒にしねェでくれ!『気分はもう戦争』

中ソ戦争が勃発する漫画作品である。え?ソって何って?ああ、そうか。ソビエト社会主義共和国連邦、つまり・・・ええと、簡単に言えば今のロシアとその仲間たちのことだ。 矢作俊彦の作に、大友克洋の画である。これはもう堪らない。当時二人は、ネオ・ハー…

【書評】聖書は人生の取扱説明書である『人生に悩んだから「聖書」に相談してみた』

Twitterのフォロワーが10万人を超える著者は言う。その悩み、聖書が解決してくれますよ。信仰とか教義の対象として重く考えられている聖書には、実はあなたの悩みを軽くする知恵がいっぱい詰まっています。あなたもこの1冊を読み終わるころには、心がほんの…

【書評】新時代の人の動かし方『世界のトップコンサルが使う 秒速で人が動く数字活用術』

時間をかけて信頼関係を築くなんてもう古い。大切なのは論理と数字だ。そう語る著者が、どのように数字を活用して相手に動いてもらうのか、過去の自分の経験をもとにこの一冊にまとめている。 人を動かすためには、相手の心に刺さる説明をすること。その方法…

【書評】グロくてカオスな女の世界、とくとご覧あれ!『かわいそうだね?』

「かわいそうだね?」「亜美ちゃんは美人」の二編を収録。どちらもこれでもか!というくらいに女の世界を緻密に描く。女性は大いに共感し、心のもやもやを言語化できる喜びを味わい、男性は驚きと恐怖を感じるかもしれない。 表題作の「かわいそうだね?」は…

【書評】さしあたる事柄のみをただ思え。過去は及ばず、未来は知られず。『ほんとうの心の力』

天は自ら助くる者を助く。たとえば、右見れば繚乱たる花園があり、左見ればゴミや糞がごろごろと転がっている。右見てれば、目にうるわしい花が己をたのしませてくれるのに、左ばかり向いていて、なんてこの世は醜いもんだと考えてる奴があったら、その人間…

【書評】会議に白熱するような議論は不要!『ゼロから学べる!ファシリテーション超技術』

ファシリテーターとは、ただ会議を進行する人ではなく、”場づくりを演出する人”のことである。会議をデザインし、会議をリードし、参加者にとって心地よい場づくりをすることが求められる。みんなの頭の中の情報をいかに引き出せるか。安心安全の場をいかに…