2024-01-01から1年間の記事一覧
著者は、累計4万人の受講生の声と人生を好転させてきたボイストレーニングスクール代表。「声を変えるだけで、人生が変わるの?」と思う方もいると思うが、声が変わると間違いなく人生は変わる。蚊の鳴くような声で高額商品を売る営業マンが、やり手営業マン…
京都の伝え方で、近所のピアノが毎日聞こえてくる時に「ピアノ上達しましたね。」なんて伝えます。ピアノがうるさいのですが、直接はっきり伝えません。 家を買って、これからもローンが長いのであまり隣と仲を悪くするのが嫌で伝えられない。そんな時には、…
こんなものを子どものうちから読ませるなんて、日本の教育者はばかなんだろうか。こんなものから学ぶから、「女には学がない方が尊い」だとか、「田舎はださい」だとか、自称インテリたちの間で価値観が醸成され続けてきたのではないか。教育学部附属の生徒…
約150年前の明治に70万部も売れた名著を教育学者の斉藤孝さんが現代語訳され、スッと入ってくる内容です。訳者は「学問のすすめ」は現代を生きる我々にも読む意義が十分にあると力説されてます。 まず男尊女卑の色濃い明治下で福澤諭吉は女性に不公平な社会…
末期の膵臓癌と診断された著者の亡くなるまでの5ヶ月弱の日々の日記。素直な言葉で綴られているからこそ吸い込まれるように一気読みしてしてしまった。そして凹んだ。 人間の「生」と「死」がリアルに伝わってきて感情揺さぶられた。カフェで読んでたら泣き…
大昔のSF小説では、近未来には火星くらいには地球人も到達していて、植民地にしているだろうというのがいかにも当たり前的だった。1964年発表の本作の舞台も火星であり、どうやって環境を整備したかは語られはしないが、普通に人類が大気の下に暮らしている…
明治後期、人里離れた山中で犬を相棒にひとり狩猟をして生きていた熊爪は、ある日、血痕を辿った先で負傷した男を見つける。男は、冬眠していない熊「穴持たず」を追っていたと言うが…。人と獣の業と悲哀を織り交ぜた、理屈なき命の応酬の果てはーーー。----…
Netflixで話題の地面師たち。映像よりも活字派ということもあり、こちらの小説を読書。 IR誘致を見込んだ苫小牧の不動産詐欺計画。しかし、この詐欺計画は苫小牧でのIR誘致が難しいと判断するや、すぐに白紙となる。 大物地面師•ハリソン山中の新たな標的は…
発達障害といえば、会社員や学校に合わないことから話題になっていますが、他とやり方が違うのがわかっています。まず持って、行動するときに得意なことが違うんです。特性に合わせて上手な生き方をすれば、今よりもずっと楽しくなります。今回ご紹介する本…
自称日本一の庶民派ソムリエ、ワイン案内のハードルの低さに定評がある著者による世界一かんたんなワインの教科書と言っているだけあり、イラストを交えて、ぶどうの品種をキャラクターとして擬人化し、初心者にもわかりやすく、親しみやすく、かつ面白く解…
・「財産をあてにした子どもが働かなくなるといけないので、遺産は社会・公共の役に立つようにしたい」という人が増えているらしい。その気持ち、わかる。でも、私の死後60年の著作権は子どもに遺すことになるよね?なんていらん妄想をする作家志望の無職か…
・コンパクトな平家に憧れてたけど、やっぱり今はそういう物件が人気らしい。テレビ付きインターホンや追い焚き機能なども人気の条件なので、どうせなら生前に便利な機能はリフォームで付けておきたいと思った。・団塊の世代の大量介護は大変だけど、それを…
中学生からファッション雑誌を参考にし続けてきた私ですが、最近、新しい洋服を買うことに、以前よりも気がひけます。お金の問題以上に気になるのが、CO2排出への懸念。以前よりも、古着に興味が出てきました。実質賃金下落、ファストファッションの台頭、SN…
母子家庭、姉、弟、犯罪者の親戚、精神崩壊、劣悪な環境の青春ストーリと思いきや、謎解きミステリー。幸せな日々が続いたと思ったら、急展開を見せるジェットコースターのような生き方を選ぶヒロイン。 警察署長のウォークが殺人で服役中の友人が絶対に無実…
評者は書店に行くことが好きだ。用がなくても何か面白いものがないかと書店の中をくるくると歩き回ることで、ストレスが解放されたり、いい気分になる。そんな時に、目に飛び込んできたのが、インパクトのある本書の表紙だ。 どこの書店に行っても数多くの著…
皆さんこんにちは。今日は、北杜夫の児童文学の名作『船乗りクプクプの冒険』についてお話しします。特に、夏休みの読書感想文を課題にしている小学生には、この本を強くおすすめします。 『船乗りクプクプの冒険』は、1961年から1962年にかけて連載され、そ…
明治から昭和にかけて活躍し、小説の神様と言われた志賀直哉の短編集。私が本書を手にした動機としては、作家、北方謙三が、小説家になる為に志賀直哉の『城の崎にて』を原稿用紙に書き写したりして学んだということを知ったので、一度読んでみようと思って…
詩集や歌集というのは、本当にその人がそこにいるような感覚になります。背表紙を見ると、妖精みたいな谷川さんが、本棚に座って脚をぶらぶらさせているような気がします。 本の装丁って、皆さんが思っている以上に、作る人達は、すごくこだわりを持っていま…
山田詠美さんの解説が追加された新版です。この解説、私はとても好きです。(それにしても、なんてチャレンジングな帯なのでしょう) 三島由紀夫作品は、初めて読みました。読後、感じているのは、ひたすら美しかったな、、という以上に、「男の理論だな、、…
営業現場に蔓延るガンバリズム。著者もかつてはそのような営業スタイルで成果を上げられていたものの、いざ営業組織をマネージする立場に立った際にそれだけではなぜかメンバーの成績が思うように伸びず、壁にぶち当たっていた時に業績を上げていた隣のチー…
本作品は人間とチンパンジーのハーフである「ヒューマンジー」チャーリーの物語りだ。人間より賢く、チンパンジーより身体能力の高いヒューマンジーは高校生活を穏やかに過ごすはずがテロリストに目をつけられてしまう。 ヒューマンジーは動物と人間の間の生…
『ひゃくえむ。』は、話題作『チ。-地球の運動について-』の作者でもある魚豊(うおと)による、人間の苦悩を巧みに描いたスポーツ漫画だ。100メートル走に人生を賭けた若者達が、負けて勝者から転落することを恐れ、それぞれが思い悩む、そんな心理描写が読…
生成AIのカンブリア紀と言われる現在、爆発的な進化を遂げているが、音声の領域における活用はまだ活用これから。まだ生成AIが普及する前から音声×AIに可能性を見出して起業した著者が、音声×AIの今と今後のビジネス活用について語る。 直近の日本の労働生産…
これが現代詩でないのなら、何を現代詩というだろう。文月悠光の処女詩集は、中原中也賞をとることが予定調和だったように感じさせる作品だ。整然と並んだ文字列は、絵画のような印象を与える。韻文詩と散文詩の合わせ技は、彼女の特徴的なスタイルで、17歳…
1968年発表の『2001年宇宙の旅』、1982年の『2010年宇宙の旅』に、1987年の『2061年宇宙の旅』ときて、1997年には本作を発表。とうとう一作目から1000年が経ってしまった。どこまで行く気なの? と思ったら、これがシリーズ完結篇である。それにしても、『終…
1945年(昭和20年)8月6日広島 原爆投下の日歴史を振り返ると、自分達がこの世に生を受けているのが奇跡とも思える。ヴェノナ文書などの秘密文書が公開されて、原爆投下はアメリカだけでなくソ連も関与していたことが示唆されている。1945年(昭和20年)8月6日に…
著者は、フルタイムの仕事を続けながら10年間、両親を介護した女性。介護の傍ら、社会福祉士、宅建、ファイナンシャルプランナーの資格を取得。現在は、介護で苦しむ方の助けとなるべくして「在宅介護エキスパート協会」の代表を務めている。 「介護」と聞く…
皆さんこんにちは。湊かなえの作品にはいつも心を揺さぶられますが、「リバース」もその例外ではありません。この作品は、「深瀬和久は人殺しだ」というショッキングな一文から始まります。サラリーマンとして平凡な生活を送る深瀬和久に突然届いたこの手紙…
ヤバい。ウケる。翻訳一つでまさかハードSFの印象があるディック小説がこんなゲスい作風になるとは! (不適切発言 笑)だけど、どこからともなく供給されるドラッグ「物質D」がアメリカ中に蔓延している未来社会が舞台で、皆んながラリパッパなので、これで…
著者は、国立大学の修士課程を修了したあとサラリーマンとして働く技術者。受験戦争を順調に勝ち進んで、好スタートを切ったように見えるが、実際は奨学金の返済に足を引っ張られたという社会人になったあと、自力で完済するまでに10年の歳月を要した。つま…