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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】あなたは今年何歳ですか?平均寿命に意味はない『ネオ東京改造計画〜新章 年齢を撤廃する〜』

日本人は世界の中でも、かなり年齢を気にする国民だとつくづく思う。それは、20代半ば頃から始まる。例え、今何歳であったとしても、若くありたいと外見にも内面にも気を使ったり、色々努力をしているにもかかわらず、予防線をはっているのか、なぜか自分のことを「おばさんだから」と言うのをよく耳にする。

また、平均寿命から計算したり、親が亡くなった年齢と自分の年齢を比べて後何年しかないと勝手に自分の寿命を決めている人が非常に多いことに驚く。遺伝子的な要因はある程度はあるのかもしれないが、親子といっても全く別の人間であり、平均寿命にも意味がない。ある意味自分がそうだと思い込めば、良くも悪くもそうなるだろうし、ずっと生き続けると思えば、そうなるだろう。

評者が運営する着物リメイクのお店で「こんな素敵な服を着たいけど、私にはもったいない。」というお客さんがいた。話を聞いてみると、医者から寿命は後数年と言われたので、今から新しい服を買うのはもったいないと思ったそうだ。

初対面のお客さんだが、「毎日、一人で出かけられているのなら、私はそうは思わないが、医者の言うことが絶対だと思うのなら、なぜもっと自分を大事にしないのか?好きな服を着て、好きなところに出かけ、会いたい人と会って、人生を楽しもうと思わないのか?」と言ったら、即、その服を購入した。

人は誰しも自分の人生を自分の望むように生きられるにもかかかわらず、周りのことや嫌な出来事にフォーカスし、勝手に自分の中で制限を設けているにすぎない。

評者自身は秋生まれなのだが、誕生日前日までの年齢と誕生日がきた年齢、そして年が明けると「今年何歳ですか?」と聞かれ、たった数ヶ月で、3つの歳を経験する。そのような状況をいちいち気にしても全く意味がない。人に聞かれた際にも「何歳だっけ?」と友達に聞き、非常に驚かれたこともある。そもそも年齢を聞いてくる時点で、この人は周りのことに囚われた人生を送っているのだなと思ってしまう。著者の言うように、年齢は記号にしかすぎない。正にその通りだと思う。