HIU公式書評Blog

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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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ライター:Masanori Kabutoya

【書評】流行の秘密を解き明かす一冊 - 『急に売れ始めるにはワケがある』

皆さんこんにちは。マルコム・グラッドウェルの「急に売れ始めるにはワケがある」は、2000年に初版が出版されて以来、時代を超えて愛読される名著です。この本は、なぜある現象や製品が突然流行するのか、その背後にある原理を解き明かしています。 グラッド…

【書評】『死の貝』 - 日本住血吸虫症との闘い

皆さんこんにちは。『死の貝』は、山梨県のある村で発見された地方病、日本住血吸虫症の原因究明から治療法の開発、予防策の実施に至るまでの長い戦いを詳細に記録しています。 物語は江戸時代に遡り、甲府盆地の釜無川流域で謎の病が発生する場面から始まり…

【書評】奮闘する営業マンの成長物語 - 『営業零課接待班』

皆さんこんにちは。営業職の経験はありますか?本作の主人公、真島等は新卒で法務課に配属されますが、入社四年目に営業一課に異動。成果を上げられず、ある日人事部から「退職勧奨」を受けます。しかし、専務肝入りの「営業零課」で再起を図ることに。そこ…

【書評】『アイスランド 大使の食卓』 - アイスランドの食と文化を味わう

皆さんこんにちは。今回は『アイスランド 大使の食卓』についてご紹介します。この本では、在日本アイスランド大使ステファンさんの奥様が、様々なアイスランド料理のレシピを紹介しています。 アイスランドの特産品としては、ラム肉やタラ、サーモンなどの…

井川意高氏の自伝「熔ける」は、ギャンブルに深く没頭し、その結果として特別背任で起訴され実刑を受けた経験を赤裸々に描いています。しかし、この本は単なる告白にとどまらず、彼の幼少期からの厳しい育ちや、ビジネスマンとしての数々の成功、さらには銀…

【書評】競馬場の裏側を徹底解剖!小島友実さんの『馬場のすべて教えます』

皆さんこんにちは。今日紹介するのは競馬キャスターの小島友実さんによる、競馬場の馬場に関するマニアックでディープな本『馬場のすべて教えます』です。 本書では、JRAの各競馬場(と東西2箇所のトレセン)の芝コースやダートコースについて、芝の品種や砂の…

【書評】『地面師たち』 - リアルな事件を元に描かれたスリリングな物語

皆さんこんにちは。今日は、2017年に実際に起きた、積水ハウスが55億円を騙し取られた土地詐欺事件を基に描かれた小説『地面師たち』についてご紹介します。この小説は、現実の事件をベースにしつつも、フィクションとして緻密に描かれた作品です。 物語の概…

【書評】『ハンニバル -地中海の覇権をかけて』 戦術の天才の軌跡

みなさんこんにちは。今日紹介するのは歴史の本、「ハンニバル 地中海の覇権をかけて」です。 古代の名将ハンニバルハンニバル・バルカは、カルタゴの名将として、ローマとの間で起きたポエニ戦争で特に有名です。彼の戦術と指揮能力は今日でも称賛されてい…

【書評】『金沢競馬わくわくbook』- 地方競馬の魅力が詰まった一冊

皆さんこんにちは。『金沢競馬わくわくbook』は、競馬YouTuberのショコ壱番屋さんをナビゲーターに迎え、地方競馬場である金沢競馬の魅力を紹介する一冊です。この本は、地方競馬ならではのノスタルジックな魅力や中央競馬との違い、競馬場内のグルメスポッ…

【書評】『チームオベリベリ』明治時代のフロンティアスピリッツ

皆さんこんにちは。乃南アサの『チーム・オベリベリ』は、明治時代の日本の開拓者たちに焦点を当てた感動的なリアル・フィクションです。物語の中心には、先進的な教育を受けた鈴木カネという女性がいます。彼女は、新天地である帯広――もともとはアイヌ語で…

【書評】『宝島』 - 混沌とした時代を駆け抜ける沖縄コザの少年たち

皆さんこんにちは。終戦直後の沖縄コザ地区、米軍基地から物資を盗み出す「戦果アギヤー」と呼ばれる少年たちがいました。彼らはある日、最大の基地である嘉手納基地に忍び込みます。そこでは米軍の反撃にあい、メンバーは命からがら、リーダーは生死不明で…

【書評】江戸時代に甦る現代の仕事人 - 『大江戸ブラックエンジェルズ』

皆さんこんにちは。今日は漫画を紹介します。かつて少年ジャンプで1981年から1985年まで連載された平松伸二の人気漫画「ブラックエンジェルズ」はご存知でしょうか。普段は冴えない大学生、雪籐が闇に紛れて悪人(ド外道)を始末する、痛快な作品です。その雪…

【書評】『ホラー映画で殺されない方法』 - ユーモアたっぷりのホラー映画「あるある」ガイド

皆さんこんにちは。ホラー映画はお好きですか?今日はホラー映画の「あるある」シーンや設定をユーモラスに描いた『ホラー映画で殺されない方法』を読みました。この本は、ホラー映画ファンや軽いジョークを楽しみたい読者にとって、絶対に見逃せない一冊で…

【書評】『黒の試走車』  - 暗躍する産業スパイ

皆さんこんにちは。梶山季之の『黒の試走車』は、1962年に発表された経済推理小説であり、当時の高度成長期の日本における自動車業界の激しい競争を背景にしています。この物語は、産業スパイ活動や企業間の熾烈な情報戦をリアルに描写し、企業情報小説とい…

【書評】『ギリシャ人ピュテアスの大航海』 - 古代冒険家の壮大な旅路

皆さんこんにちは。漫画『ヴィンランド・サガ』の中に、はるばるアイスランドからギリシャまでイッカクの牙を売りに行くエピソードがありました。 しかし、紀元前330年頃、ギリシャ植民都市マッサリア(現代のマルセイユ)を出発し、アイスランドもしくはノ…

【書評】食のプロが厳選!『東京最高のレストラン2022』

皆さんこんにちは。東京は、世界のどの都市よりも多くのレストランを持つ食の都であり、その中で最も優れたお店を見つけるのは大変な挑戦です。しかし、この挑戦を楽にするのが、「東京最高のレストラン2022」です。マッキー牧元、森脇慶子、小石原はるかな…

【書評】『魔女の秘薬事典』 - 魔女の世界へようこそ

皆さんこんにちは。エリカ・ライス著の『魔女の秘薬事典』を読みました。この本は、魔女が使用していたという様々なハーブの効能(魔法の効力)、生息地、栽培アドバイスを詳細に紹介しており、魔法の世界に興味がある方には必読の一冊です。 私が特に印象に…

【書評】「ぎんなみ商店街の事件簿 SISTER編」 - もう一つの角度で見る商店街の事件

皆さんこんにちは。今回は井上真偽の「ぎんなみ商店街の事件簿 SISTER編」についてご紹介します。このシリーズは、古き良き商店街で起こる事件を解決する物語で、「BROTHER編」と「SISTER編」という2つの視点から展開されます。今回は、三姉妹が主人公の「SI…

【書評】『ぎんなみ商店街の事件簿 BROTHER編』 - 兄弟愛と推理の融合

皆さんこんにちは。井上真偽による「ぎんなみ商店街の事件簿」シリーズは、古き良き商店街で起こる事件を解決する物語で、読者を温かな気持ちにさせると同時に、スリリングな推理の楽しさも提供します。シリーズは「BROTHER編」と「SISTER編」の2冊があり、…

【書評】『土偶を読む』 - 新視覚で解き明かす土偶の謎

皆さんこんにちは。土偶についてはご存知ですか?これらが何を象徴しているか?一般的には豊穣の象徴であり、妊娠した女性を表しているとされています。これが長らくの通説であり、私もそう考えていました。しかし、これは土偶に関する数ある説の一つに過ぎ…

【書評】魚で紡がれる歴史の糸 - 『魚で始まる世界史』

皆さんこんにちは。今日紹介するのは、歴史の教科書ではあまり触れられない、魚が西洋史に果たした役割にスポットを当てた越智敏之の著書『魚で始まる世界史』です。この本は、ニシンやタラなどの魚がヨーロッパの経済や文化の発展にどのように寄与したかを…

【書評】『硫黄と銀の室町・戦国』 - 東アジアの貿易構造への影響とその背景

皆さんこんにちは。 『硫黄と銀の室町・戦国』は、日本が14~17世紀に採掘し、東アジアへ大量輸出した硫黄と銀の歴史に注目した著作です。この本は、鹿毛敏夫によって編集され、多岐にわたる専門家が共同で寄稿しています。硫黄と銀の採掘がいかにして東アジ…

【書評】『国宝(下) 花道篇』 - 壮大で孤独な芸術人生

皆さんこんにちは。下巻『花道篇』では、喜久雄が三代目花井半二郎として名を馳せてから晩年までの道のりを追います。彼は先代の実子である俊介との関係を再構築し、後進の育成にも尽力する中で、芸の完成度を極めていきます。しかし、彼の周囲で起こる悲し…

【書評】吉田修一『国宝(上) 青春篇』 - 挑戦と成長の物語

皆さんこんにちは。吉田修一の『国宝(上) 青春篇』は、歌舞伎という伝統芸能の世界を背景に繰り広げられる、若き歌舞伎役者・喜久雄の成長物語です。物語は長崎でのヤクザたちの新年会で組長が亡くなる事件から始まります。この事件で父を失った主人公・喜久…

【書評】21分で読む橋本佐内の哲学 - 『いつか読んでみたかった日本の名著シリーズ21『啓発録』』

皆さんこんにちは。「いつか読んでみたかった日本の名著シリーズ21『啓発録』」は、幕末の志士である橋本左内が15歳の時に著した『啓発録』を現代語に訳したものです。橋本左内は吉田松陰や西郷隆盛など、幕末の志士にも多大な影響を与えた英傑であり、その…

【書評】テクノロジーからライフスタイルまで - 『2040年の未来予測』

皆さんこんにちは。成毛眞さんの「2040年の未来予測」は、独自の視点でテクノロジー、経済、衣食住など、さまざまな側面から2040年の未来を探求しています。章が細かく分かれているため、非常に読みやすく、各トピックに対して深く掘り下げることができます…

【書評】ビル・キャンベルの遺産 - 『一兆ドルコーチ』

皆さんこんにちは。僕の好きな漫画の一つに「トリリオン・ゲーム」があります。今日はそっちではなく「1兆ドルコーチ」という本について記事を書きます。原題は「Trillion Doller Coach」。 ビル・キャンベルは、Apple、Google、Intuitなど、シリコンバレー…

【書評】犯人を見つけてはいけない『十戒』

皆さんこんにちは。今日は夕木春央の『十戒』を紹介します。あるきっかけで個人所有の小さな無人島に集まった9人のうち、1人が殺されます。犯人からのメッセージにより、残された人々に課された戒律は「決して殺人犯を見つけてはいけない」でした。 物語の主…

【書評】異文化と戦火を越えた家族の絆『サイゴンから来た妻と娘』

皆さんこんにちは。「サイゴン」とは、現在のホーチミン市であり、かつての南ベトナムの首都です。サンケイ新聞のサイゴン支局長だった著者は、その地で家庭を持ちます。彼の妻はベトナム出身で、連れ子がいました。 本書は、ベトナムの庶民の生活をリアルに…

【書評】馳星周『少年と犬』 - 彼は何処に向かい、誰と出会うのか

皆さんこんにちは。今日は私の好きな作家の1人、馳星周の『少年と犬』を紹介します。不夜城シリーズのようなノワールではなく、一頭の犬と彼が出会う人々との触れ合い、彼らの周りで起きる様々なストーリーを描いた作品です。物語の始まりは、東日本大震災後…