HIU公式書評Blog

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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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ライター:Masanori Kabutoya

【書評】紀田順一郎『東京の下層社会』- 過去からのメッセージ、そして今につながる思索

紀田順一郎の『東京の下層社会』は、近代日本が急速な発展を遂げる中で生まれた社会経済的弱者、特に極貧階層の生活に光を当てたルポタージュ作品です。この本を通じて、紀田は、明治時代の東京におけるスラムの悲惨な状況、もらい子殺し、娼婦や女工への恐…

【書評】爽やかな風に乗って、落語の世界へ - 『おあとがよろしいようで』

東京の大学に入学したばかりの主人公が、偶然の出会いをきっかけに落語研究会に足を踏み入れる――そこから始まるのは、ただの大学生活ではなく、自己発見と人間関係の構築、新たな世界への旅立ちの物語。喜多川泰さんの『おあとがよろしいようで』は、そんな…

【書評】 無欲の「極楽殿」尊氏の道 - 『極楽征夷大将軍』

皆さんこんにちは。第169回直木賞を受賞した垣根涼介の『極楽征夷大将軍』を読みました。本作は、足利尊氏を主役に据え、彼の波乱に満ちた生涯を通じて、鎌倉時代後半から室町時代へと移り変わる日本の歴史の一端を描き出しています。 足利尊氏は、傍系に生…

【書評】 無欲の「極楽殿」尊氏の道 - 『極楽征夷大将軍』

皆さんこんにちは。第169回直木賞を受賞した垣根涼介の『極楽征夷大将軍』を読みました。本作は、足利尊氏を主役に据え、彼の波乱に満ちた生涯を通じて、鎌倉時代後半から室町時代へと移り変わる日本の歴史の一端を描き出しています。 足利尊氏は、傍系に生…

【書評】視覚で楽しむ科学の扉: - 『14歳からのニュートン超絵解本』

皆さんこんにちは。先日、手に取った一冊がニュートン編集部による「14歳からのニュートン超絵解本 超ひも理論」でした。若年層向けとされているこの本ですが、大人が読んでも十分に楽しめる内容でした。視覚的な解説が魅力この本の最大の魅力は、絵がかなり…

【書評】シリコンバレーと中国の覇権争いと日本企業の挑戦 - 『テクノロジーの地政学』

皆さんこんにちは。近年、テクノロジーの進歩は多様な産業を変革し、ビジネスの競争原理そのものを変えてきました。この現象は「ソフトウェア経済圏」と呼ばれ、これが現代の産業地図を書き換えています。その中心には、シリコンバレーと中国が位置していま…

【書評】感覚の彼方へ - 視覚障害者の世界観を探る  『目の見えない人は世界をどう見ているのか』

皆さんこんにちは、この本は視覚障害者の視点から世界を見る方法を探求しており、その中で多くの興味深い視点と洞察を提供してくれます。例えば・・・ 服の選び方視覚障害者が服を選ぶ方法は、視覚に頼ることができないため、触感や形状、素材感など他の感覚…

【書評】 富と幸福への現代ガイド - 『シリコンバレー最重要思想家 ナヴァル・ラヴィカント』

皆さんこんにちは。今日は、起業家、エンジェル投資家、そして哲学者であるNaval Ravikantの知恵が詰まった本、"シリコンバレー最重要思想家 ナヴァル・ラヴィカント"についてお話ししたいと思います。 この本は、Naval Ravikantのツイート、ポッドキャスト…

【書評】古代の謎に迫る - 『ストーンヘンジ 巨石文明の謎を解く』

皆さんこんにちは。この本は、ロビン・ヒースによって書かれたもので、ストーンヘンジとその周辺の巨石文明について探求しています。ストーンヘンジが「暦」が組み込まれた壮大な祭祀装置であることが、1970年代以来徐々に解明されてきました。しかし、今も…

【書評】ビール愛好家のための究極のガイドブック - 『死ぬまでに飲みたいビール1001本』

皆さんこんにちは。最近はマイクロブルワリーとして独自のビール(クラフトビール)を造る醸造所が増えてきました。今日はビールの魅力を存分に伝える書籍、「死ぬまでに飲みたいビール1001本」をご紹介します。 深い歴史、広がる世界 ビールの歴史は古代メソ…

【書評】礼儀正しさの真価 - 諏内えみ『育ちがいい人だけが知っていること』を巡る批判的考察 

2020年に発売され、一部で話題となった諏内えみの『育ちがいい人だけが知っていること』は、話し方、食べ方、ふるまい、お付き合いの心得など、'育ちのいい人'にとっては当たり前だとされるマナーと常識を250項目にわたり解説しています 。しかし、その内容…

【書評】逃げ場のない絆 - 『母という呪縛 娘という牢獄』

皆さんこんにちは。齊藤彩によって著されたノンフィクション『母という呪縛 娘という牢獄』は、一人の女性が母親によって課された過酷な期待と、それに伴う心理的・物理的な束縛、そして不幸な結末を淡々とリアルに描写しています。幼い頃から医学部への進学…

【書評】伊藤雅俊『商いの道』 - 時代を超えるビジネスの教訓

みなさんこんにちは。イトーヨーカドーグループの創業者、伊藤雅俊さんの『商いの道』は、ビジネスの心臓部に迫る洞察と知恵が詰まっていて、現代の経営者や起業家、そしてビジネスにちょっとでも興味がある人におすすめのビジネス書です。 戦後の焼け野原か…

【書評】縄文時代の謎に迫る、『縄文人も恋をする!?』

この本は山田康弘氏による興味深い著作で、縄文時代の人々の生活、文化、そして恋愛観に迫ります。私などは縄文時代と聞くと、火焔式土器や遮光器土偶くらいしか思い浮かびません。しかし、本書はこれらの遺物だけでなく、DNA解析など最新の科学的手法を通じ…

【書評】恐怖の爪痕: 『羆嵐』に見る自然の猛威

こんにちは皆さん。先日、映画『ゴールデン・カムイ』を見てきました。明治時代の北海道を舞台としたストーリーです。そこで今日は以前読んだ本、『羆嵐』についお話しします。 自然の中には、我々人間が理解し、制御することのできない力が存在します。それ…

【書評】『勁草』から「BAD LANDS バッド・ランズ」へ - 原作と映画の違いを探る

みなさん、こんにちは。今回は、黒川博行さんの小説「勁草」と、それを基にした映画「BAD LANDS バッド・ランズ」の違いについてお話ししたいと思います。 原作「勁草」の物語:「勁草」の物語は、振込め詐欺グループの手下として働く主人公の日常から始まり…

【書評】 - 創造性を解き放つ古典的ガイド『アイデアの作り方』

アイデア創出のプロセスについて考察したジェームス・W・ヤングの「アイデアの作り方」は、アイデア生成のための具体的なステップを提供し、創造的思考におけるマスターピースと呼ぶにふさわしい一冊です。 既存知の再構築 ヤングは、アイデアがゼロから生ま…

【書評】予想を裏切るSF世界への招待 - 柞刈湯葉『まず牛を球とします。』

みなさんこんにちは、今回は柞刈湯葉による奇想天外なSF短編集「まず牛を球とします。」を紹介します。このタイトルを見て、数学や物理の深い話かと思いきや、実は全く違う内容が待っていました。タイトルの秘密「まず牛を球とします。」という言葉からは、…

【書評】予想を裏切るSF世界への招待 - 柞刈湯葉『まず牛を球とします。』

みなさんこんにちは、今回は柞刈湯葉による奇想天外なSF短編集「まず牛を球とします。」を紹介します。このタイトルを見て、数学や物理の深い話かと思いきや、実は全く違う内容が待っていました。タイトルの秘密「まず牛を球とします。」という言葉からは、…

【書評】 - 東野圭吾の『マスカレードホテル』 - 謎と人間ドラマの見事な融合

マスカレード・ホテル (集英社文庫) 作者:東野 圭吾 集英社 Amazon 皆さんこんにちは。東野圭吾の「マスカレードホテル」を読みました。この物語は、連続殺人事件の捜査のために、一人の刑事が高級ホテルのフロントスタッフに扮して潜入するところから始まり…

【書評】 - 『四神の旗』藤原家の運命を継ぐ四兄弟の物語

皆さんこんにちは。今日紹介する馳星周の「四神の旗」は、以前紹介した「比ぶ者無き」の続編として、日本の古代史を背景にした藤原家の物語を描きます。前作の主人公である藤原不比等の死後、彼の四人の息子たちが藤原家の運命を継ぎます。 四兄弟、異なる道…

【書評】市場シェアを解き明かす - バイロン・シャープの『ブランディングの科学』に学ぶマーケティング戦略

皆さんこんにちは。マーケティングの世界は常に進化しており、新しい理論やアプローチが次々と登場しています。そんな中、バイロン・シャープの『ブランディングの科学』は、従来のマーケティング理論に一石を投じる内容となっています。本書は、ブランド構…

【書評】能登半島地震を経て見つめ直す - 『天災から日本史を読み直す』に学ぶ歴史と防災

先日の能登半島地震を経験し、防災への意識が高まる中、「天災から日本史を読み直す」という磯田道史氏の著書を読みました。この書籍は、歴史上の重大な天災が日本の歴史の流れにどのような影響を与えたかに焦点を当てています。 著者は、天正地震の際に倒壊…

【書評】能登半島地震を経て見つめ直す - 『天災から日本史を読み直す』に学ぶ歴史と防災

先日の能登半島地震を経験し、防災への意識が高まる中、「天災から日本史を読み直す」という磯田道史氏の著書を読みました。この書籍は、歴史上の重大な天災が日本の歴史の流れにどのような影響を与えたかに焦点を当てています。 著者は、天正地震の際に倒壊…

【書評】情熱とイノベーションが紡ぐ、イチゴ農業の新章 - 『ひと粒五万円!世界一のイチゴの秘密』

皆さんこんにちは。農業ベンチャーの世界に飛び込んだ私にとって、白石拓さんの「ひと粒五万円!世界一のイチゴの秘密」は、とても興味をそそられました。この本は、イチゴ農家である奥田さんが独力で開発した「美人姫」というイチゴ品種の旅を追いかけます…

【書評】ジョン・スポールストラの視点で解き明かすビジネス戦略の革新 - 『エスキモーに氷を売る』

本書は、従来のマーケティング手法に新たな視点をもたらします。最下位から高収益のチームへと変貌を遂げたバスケットチームの実例を通じて、ビジネス戦略の重要性を説いています 。 自己認識の重要性本書の中核を成すのは、「等身大の自分を正確に見極める…

【書評】消費者心理に刻まれるブランド - 『ポジショニング戦略』に学ぶマーケティングの本質

「ポジショニング戦略」は、アル・ライズとジャック・トラウトによって共著されたマーケティングの古典です。この本では、製品やサービスが消費者の心理にどのように位置づけられるべきかについて詳細に論じています。 ポジショニングとは何かポジショニング…

【書評】マーケットの海を渡る羅針盤 - 『コトラー、アームストロング、恩藏のマーケティング原理』

マーケティングの世界におけるバイブルフィリップ・コトラーとゲイリー・アームストロングの共著、そして恩藏直人による翻訳によって生まれた「コトラー、アームストロング、恩藏のマーケティング原理」は、マーケティング学の教科書として広く認知されてい…

【書評】成長と冒険の旋律 - 室町の激動を生きる『室町無頼』

みなさんこんにちは。先日読んだ「一冊でわかる室町時代」と一緒に借りた、垣根涼介著の「室町無頼」を読みました。この作品は、応仁の乱の5年ほど前、混沌とした京都を舞台にした物語です。主人公は、没落した牢人の息子として、多くの人々との出会いを通じ…

【書評】夏の記憶 - 『しずかな日々』心に残る季節の魅力

仕事が夏休みに入った日、手に取った一冊の本が椰月美智子の『しずかな日々』でした。この小説は、小学5年生の少年がおじいさんの家で過ごした夏の日々を中心に描かれています。 物語の情景物語を読み進めるうち、主人公が過ごす縁側の情景が鮮明に浮かび上…