HIU公式書評Blog

HIU公式書評ブログ

堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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ライター:浅野智

【書評】ソロメオの夢。正しい労働とは?『人間主義的経営』

著者のブルネロ・クチネリ氏は、高級カシミヤ製品メーカーの創業者である。1978年に創業したブルネロ・クチネリ社は、現在は紳士服、婦人服、子供服から雑貨、アクセサリーなど総合的に展開する世界最高級のアパレル企業に成長しており、2012年にはミラノ証…

【書評】生きるに値する”意味のある”社会つくりのために。『広告がなくなる日』

自ら、アイデアを生み出す人はまず「天邪鬼」、と語る通り、著者は当たり前ではないことに傾倒した考えを持っている様である。文章のそこかしこに、普通ではない発想や筋立てを持ち込もうという姿勢が見受けられる。大体が、この本の作り方自体が極めてユニ…

【書評】知識は武器であり、それを扱うのが知能。『~IQ150の心理戦略コンサルタントが教える~秒速で人を操る心理話術』

アドラーの言う通り、「すべての悩みは対人関係の悩みである」ならば、人間の行動原理となる人間心理について分析する心理学は、多くの問題を解決できる、最も汎用性の高い、最強のビジネススキルではないか。そう考えたのが、著者が心理学にのめり込んだ理…

【書評】筋道立ったロジカルな文章は読んでいて愉しい。『考えることこそ教養である』

私たち学者は、ともすれば知識だけを積み上げて記憶した「ハードディスク」のような存在になりがち、と、著者の竹中平蔵氏は記す。大量の情報が詰まっているけれど、それだけでは何も価値を生み出さない、と。では、必要なのは? 「CPU(中央処理装置)」、…

【書評】鍛えないと感性は衰えていく。『センスは脳で磨かれる』

著者は、脳内科医、医学博士にして株式会社「脳の学校」代表。脳番地トレーニングの提唱者である。本書でも脳に関する知識や、ビジネスへの転用についてなど書かれているが、大事なのは「センス」で、脳の感度をいかにして上げ、その「センス」を磨くことが…

【書評】パーパスが持続的な経営の王道になる。『これからのデザイン経営ー常識や経験が通用しない時代に顧客に必要とされる企業が実践している経営戦略ー』

最近はあまりビジネス書を読んでいないので、たまには経営感覚にも刺激を与えなくては、と思い、本書を手にした。デザイン経営という言葉は知らなかったのだが、デザイン手法を経営に持ち込むことなのかと想像して読んだのだが、そうではなかった。 「これか…

【書評】人類と地球の歴史を見守り続ける不死の鳥『火の鳥 黎明編』

どうしてこの作品の書評を今まで書いていなかったのだろうか。『火の鳥』と私には、単なる読者として以上の関わりが有ったのにもかかわらず、すっかり思い付かないでいた。 漫画家 手塚治虫が自らのライフワークと認めた火の鳥は、時間と時空を超越した存在…

【書評】私立探偵を軽く見てはいけない。執念深くて、どんな嫌味をいわれても感じないんだ。『湖中の女』

或る会社経営者から、行方知らずになって一ヶ月になる妻を探す様に依頼された主人公 私立探偵フィリップ・マーロウ。彼女の最後の手がかりは、エルパソから送ってきた電報で、「メキシコデ離婚スルタメ国境ヲコエル クリスト結婚スル」という内容だった。ま…

【書評】HIUというオンラインサロンをご存知ですか?『SALON DESIGN No.08 2020 Nov.』

堀江貴文イノベーション大学校(HIU)が発行元となっている、HIUというオンラインサロンの活動を紹介するこの冊子も、号数を重ねて8冊目である。今回のNo.08では、残念ながらこれが最終回となってしまった2020年2月に執り行われた『ホリエモン万博』及び、当…

【書評】死んだ後にのこすものとは何か。『人生何を成したかよりどう生きるか』

”天地は永遠で、始めも終わりもない。人間には生死があり、人生には限りがある”江戸後期の漢詩人である頼山陽の言葉を以って始まる本書は、日本を代表する思想家 内村鑑三の名著『後世への最大遺物』のメッセージを、現代の読者に届けたいという思いから生ま…

【書評】忘れるなよ。俺は気どっているんだ。『ハード・オン』

作は矢作俊彦。画は平野仁が担当。クセはあるが魅力的な画風のマンガ家だ。矢作氏が大好きな、日活無国籍アクション映画のムードたっぷりで、キザで感傷的なこの話の主人公はヤクザ。渡哲也がモデルであるのは間違いない。舞台は横浜で始まるが、罠にはめら…

【書評】チャンドラー長編三作目は意外にウェット?『高い窓』

本書は、レイモンド・チャンドラーの三作目の長編である。『さらば愛しき女よ』に続く流れで、これも何十年か振りに再読したが、非常に楽しく読めた。 同じく、私立探偵フィリップ・マーロウを主人公とし、彼は或る依頼事に関わるうちに、例によって立て続け…

【書評】いいか。よく聞きゃあれ!俺は好きこのんで戦争してるんだ。あんたらと一緒にしねェでくれ!『気分はもう戦争』

中ソ戦争が勃発する漫画作品である。え?ソって何って?ああ、そうか。ソビエト社会主義共和国連邦、つまり・・・ええと、簡単に言えば今のロシアとその仲間たちのことだ。 矢作俊彦の作に、大友克洋の画である。これはもう堪らない。当時二人は、ネオ・ハー…

【書評】いいか。よく聞きゃあれ!俺は好きこのんで戦争してるんだ。あんたらと一緒にしねェでくれ!『気分はもう戦争』

中ソ戦争が勃発する漫画作品である。え?ソって何って?ああ、そうか。ソビエト社会主義共和国連邦、つまり・・・ええと、簡単に言えば今のロシアとその仲間たちのことだ。 矢作俊彦の作に、大友克洋の画である。これはもう堪らない。当時二人は、ネオ・ハー…

【書評】さしあたる事柄のみをただ思え。過去は及ばず、未来は知られず。『ほんとうの心の力』

天は自ら助くる者を助く。たとえば、右見れば繚乱たる花園があり、左見ればゴミや糞がごろごろと転がっている。右見てれば、目にうるわしい花が己をたのしませてくれるのに、左ばかり向いていて、なんてこの世は醜いもんだと考えてる奴があったら、その人間…

【書評】経営戦略の常道とは?『経営者が語る戦略教室』

本書は、自らの体験を基に、経営戦略の要点を語る日経新聞の連載をまとめたもので、22人の著名な経営者の記事が掲載されている。それぞれ、業態も企業規模も社歴も異なるので内容も様々。参考になるものもあれば、そうでもないのがあるのも、読み手次第とも…

【書評】どうせなら本来のアナーキーなルパンも味わってみてはいかが?『ルパン三世』

2019年に公開された映画『ルパン三世 THE FIRST』をWOWOWで観てみたら、なんの熱量も感じ取れず、ちっとも面白くもなかったのでこれを書いている。いつの間にやら、ルパン三世は困っている純真な女の子を見ると、無条件で手助けしてやる善人になってしまった…

【書評】「QSC + Vで、正々堂々と競合に勝つ。『デキるビジネスマンの掟』

「QSC + Vとは「クオリティ、サービス、クリーンネス + バリュー」のことで、上に書いた言葉はマクドナルド創業者であるレイ・クロック氏のものだそうだ。著者の香坂伸治氏は、日本マクドナルドの本部管理職を歴任した後、米国マクドナルド本社に異動して活…

【書評】成功は運によるものだが、失敗は自分のせいだ。『松下幸之助 生き抜く力 仕事と人生の成功哲学を学ぶ』

ファンもつくれないような商売人は、私はあかんと思います。自分の主張すべきことは主張し、正しい姿というものがビシッと先方に入れば、先方がファンになるんです。「なかなか話せる商売人、話せる店やなぁ。わしはお前のところで買うてやるで」とこうなる…

【書評】鬼才 狩撫麻礼の作風を、谷口ジローの迫真の画力が完成させる。『青の戦士』

私が、初めて谷口ジローの漫画を眼にしたのが本作品である。週刊漫画誌で読んだそれは、いきなりの最終回だったが、そのインパクトは強烈であった。神秘性のある独特の雰囲気を持ったストーリーを、緻密で迫力のある画が下支えをしていた。最終回だけを何度…

【書評】取越苦労厳禁。『幸福なる人生 中村天風「心身統一法」講演録』

「体力、胆力、判断力、断行力、精力、能力。六つの力の内容量を豊富にしろ」と著者は言う。 そして、常日頃から、観念要素の更改をすることを訴えかける。「今日一日、怒らず、怖れず、悲しまず、正直、深切、愉快に、力と勇気と、信念とをもって自己の人生…

【書評】Farewell, My Lovely 『さらば愛しき女よ』

本書は、レイモンド・チャンドラーの二作目の長編で、1940年の作品である。著者の二大傑作と言われているうちの一冊だ。もう一冊は1953年の作品『長いお別れ』で、両作品共、最近になって村上春樹の新訳版が出版されたりもしている。主人公は、言わずと知れ…

【書評】舞台のド真ん中でハッタリをかまそう。『ハッタリの流儀』

この本が、私が初めてマトモに読んだ著者の本です、多分。それまで、著者に対しては報道で知る以上の知識が無かったのでしたが、どれか読んでみよっかな〜と思った時に、ちょうど発刊したタイミングだったのが、この本を手にした理由。そう、たまたまではあ…

【書評】会話がしんどい、から卒業したいあなたへ。『元コミュ障アナウンサーが考案した会話がしんどい人のための話し方・聞き方の教科書』

著者は、ニッポン放送のアナウンサーであるが、入社した頃はいわゆるコミュ障で、コミュニケーションを上手く取れないばかりか、ゲストからも「絡みにくいアナウンサー」と疎まわれてしまったこともあるくらいだったそうだ。よくもまぁ、それでアナウンサー…

【書評】警官だが今日はフリー・ランスなんだ。『リンゴォ・キッドの休日』

「神奈川県警二村刑事のお宅ですね」そ奴は言った。舌先でとろりと溶かしたチョコレートみたいな女の声だった。しかし、警官には違いない。警官は揃って、どこの地図にも載っていない方言をはなすのだ。 舞台は横須賀、銃はトカレフが一丁、死体は三つ。そ…

【書評】我々の対決しているものは現実であって理論ではないのだ。『マネジメントへの挑戦 復刻版』

Web広告でこの本を知った。著者の一倉定氏のことは存じていなかったが、検索してみるとYouTubeに講習会の動画が上げられていたので、幾つか視聴してみたところなかなか有意義であったため、本書を購入してみた。 「55年前、日本の経営者を震撼させた「反逆の…

【書評】笑いは無上の強壮剤でもあり、また開運剤なんだぜ。『君に成功を贈る』

以前、非道く状況に追い詰められた時期があった。そんな時に知ったのが、哲学者 中村天風の存在であった。 そのおかげで、それから何年もの間、絶望に屈することなくなんとか生き抜いて来られたというのは決して私にとって大げさなことではない。天風氏の存…

【書評】目の前で、夜が壊れた。『死ぬには手頃な日』

ハードボイルド小説を、探偵小説や犯罪小説、ましてや暴力小説と解するのは間違いだ。ハードボイルドの世界を押し開いたと言われるアーネスト・ヘミングウェイの作品を読んでみれば、それは明らかとされるだろう。ハードボイルドとは、感傷や叙情から遠く離…

【書評】凍りついた摩天楼、名なしの探偵が行く。『凝った死顔(マンハッタン・オプ1)』

矢作俊彦を語るには、やはりマンハッタン・オプを外すことは出来ない。以前にデビュー作を含めた短編集の書評でも書いたことではあるが、私が著者を知ったのは、1980年5月から1983年9月にかけて月~金の深夜にFM東京で放送されたラジオ・ドラマの作者として…

【書評】何回か試みただけで万策尽きたなどと言ってはいけない。最善の上にも最善がある。『松下幸之助から未来のリーダーたちへ』

松下氏は、貧しさ故に教育も十分には受けないまま、十代のうちから働きに出された。文字さえまともに書けないほどであったのだ。そして体が弱く病気がちであった。「社員を見ますと、私より偉いという感じがするのです」と言う。だから、部下から意見を求め…