HIU公式書評Blog

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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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ライター:浅野智

【書評】菅田将暉の育て方。『3兄弟のあしあと 才能の芽を育んだ菅生家の子育て記』

この本は、或る一家の、或る母親による、或る3人息子を育てた体験を元に書かれたものである。たまたまその3兄弟の長男が俳優の菅田将暉であり、著者の夫、つまり菅田将暉の父親が、たまたま私と13年前からの知人なのであった。読まないという選択肢は無い。…

【書評】例外のあるところに尊厳はない。『装甲騎兵ボトムズ 孤影再び』

32年の眠りからの覚醒。しかしそれは、新たな戦いと、愛する者との別離を招いただけの、彼にとって辛く不幸な出来事であった。その、「異能者」とも「神殺し」とも、或いは「触れ得ざる者」ともあだ名される男の目覚めの物語『赫奕たる異端』で起こした、後…

【書評】例外のあるところに尊厳はない。『装甲騎兵ボトムズ 孤影再び』

32年の眠りからの覚醒。しかしそれは、新たな戦いと、愛する者との別離を招いただけの、彼にとって辛く不幸な出来事であった。その、「異能者」とも「神殺し」とも、或いは「触れ得ざる者」ともあだ名される男の目覚めの物語『赫奕たる異端』で起こした、後…

【書評】そして祈った。自分にも、長い眠りを与えて欲しい、と。『装甲騎兵ボトムズ ペールゼン・ファイルズ』

2007年から2008年に掛けて全12話のOVAが発売され、更に2009年1月には劇場版が公開されたアニメ作品のノベライズである本作は、メインで脚本を手掛けた吉川惣司氏の手による。『装甲騎兵ボトムズ』は、体長約4mのATというロボットを駆る主人公キリコ・キュー…

【書評】そうだ。俺の過去をズタズタにしたのは、あいつだった。『装甲騎兵ボトムズ ザ・ファーストレッドショルダー』

放送終了後に制作されたOVAの三作目として、1988年3月に発売された『レッドショルダードキュメント 野望のルーツ』。本書も、『ザ・ラストレッドショルダー』同様、OVAの脚本を書いた著者が小説化したものである。今回は、テレビシリーズ以前の出来事を描く…

【書評】あのとき俺は、生まれて初めて心から願った。生き続けたいと。『装甲騎兵ボトムズ ザ・ラストレッドショルダー』

本書の著者である吉川惣司は、アニメ監督、脚本家、演出家、アニメーター、舞台演出家と幅広い才能の持ち主である。劇場版第一作目にして決定版と名高い、『ルパン三世 ルパンVS複製人間』の監督、脚本、絵コンテ、演出をした人と言えば分かりも早いだろうか…

【書評】億万長者への第一歩。『「金持ち脳」になって自由な人生を手に入れる 攻めの節約』

著者は、自衛官を務めながらニ億円以上の資産を築き上げ、四十代でアーリーリタイア。現在は、貯蓄以外に不動産投資で年間一千万円以上の収入があると言う。「上手くやりやがって」と、貴方はそう思うだろうか。しかぁし! である。それ相応の努力・・・その…

【書評】俺の最後の戦いが始まるんだ。粉々に吹き飛ぶか、あるいは神の座につくかの。『装甲騎兵ボトムズ IV クエント編』

終戦間際の作戦で、キリコ・キュービーがフィアナと遭遇したあの直後から、絶えず彼を追い、監視してきた男ジャン・ポール・ロッチナ。彼は言った。「お前はパーフェクト・ソルジャーだ。確証が得たいか? 行け、クエント星へ。そこに、お前の全てがある」 …

【書評】俺の安息の場所は、戦いの中にしかないんだ。『装甲騎兵ボトムズ III サンサ編』

「どこだ・・・・・・ここは」追い求めたフィアナをその手にし、キリコ・キュービーは神聖クメン王国の崩壊時、大気圏脱出用小型機で炎熱の古都から脱出した筈だった。しかし、漆黒の宇宙に飛び込んだとき、行く手に現れた巨大な光の塊に脱出機ごと二人は取…

【書評】ここへ来たのは、なにもかも忘れるためだ。『装甲騎兵ボトムズ II クメン編』

「気の狂うような熱さと湿気、熱病と死を運ぶ虫共、緑に塗り込められてはいるが・・・・・・ここは地獄に違いない」映画『ブレードランナー』の街並みを模した様なウドの街から一転。今度の舞台は、映画『地獄の黙示録』がモチーフと判然できる。だが、その…

【書評】あれは俺の運命に深く関わっているらしい。そいつはどんなさだめだ?『装甲騎兵ボトムズ I ウド編』

『装甲騎兵ボトムズ』は、1983年4月1日から1984年3月23日まで、全52話がテレビ東京系で放送されたテレビアニメであり、そのノベライズ第一弾が本書だ。しかし、出版されたのは2002年で、なんと放送終了18年後。何故、わざわざ、いまさら? しかも、執筆して…

【書評】ローラーダッシュ、ジャラジャラ剣はこうして出来上がった。『アニメ監督で・・・いいのかな? ダグラム、ボトムズから読み解くメカとの付き合い方』

『太陽の牙ダグラム』は、『機動戦士ガンダム』のヒット、と言うより、『ガンプラ』ブームの煽りを受けて作られた。当時の日本サンライズ(現:サンライズ)は、スポンサーのおもちゃが売れるTVアニメを作ることこそが命題だったのだが、ガンダムの富野由悠…

【書評】ドイヒーな結末にドン引き。『人造人間キカイダー』

サイボーグ009、仮面ライダー、秘密戦隊ゴレンジャー、アクマイザー3、快傑ズバット、宇宙鉄人キョーダイン、がんばれ!!ロボコンなど、等身大ヒーローのオーソリティーとして君臨した石森章太郎(当時。その後、石ノ森章太郎に改名。ああ、めんどくさい)…

【書評】いや、認知症小説って、そんなばかな。『世界はゴ冗談』

処女作品集『東海道戦争』を読んだ直後、今度は最新作をと思い手にした本書の初出は2015年4月。当時の筒井康隆は御年80歳である。2021年に『ジャックポット』という本も出ているのだが、そちらはどうやら私小説っぽいので本書を選んだのだ。 初っ端からいき…

【書評】どうせなら最も古い作品を読んだろか。ということで、『東海道戦争』

ここ数年、改めて筒井康隆の短編集をぽつらぽつらと散発的に読んでいる。しかし、あまりにも長い執筆年数、あまりにも多い作品の数に途方に暮れたおれは、いっそのこと最古と最新を読んでやろうと決めた。そこで、1965年に刊行された処女作品集『東海道戦争…

【書評】ルパン三世は何故フィアット500なんてイタリアの大衆車に乗っているのか。『作画汗まみれ 改訂最新版』

2021年3月15日。昭和生まれの人物の訃報は数あれど、私にとっては、その中で最もショックであり、嗚呼、とうとうおっ死んじまったか、というのが正直な想いだった。しかし、89歳没だ。うんうん、頑張っていただけた。大塚康生さん。『ムーミン』、『ルパン三…

【書評】椎名誠の意外な一面を知る一冊。『きみたちのぼうけん そらと うみと ぐうちゃんと』

ぼくが椎名誠の名を知ったのは中学生の頃だった様な気がする。FMラジオで夜間に流れていたラジオドラマで、彼のデビュー作であるエッセイ『さらば国分寺書店のオババ』が放送されたのを聴いたのだ。多分。そのドラマの出演者は伊武雅刀。確か。えー、ここま…

【書評】江戸中期までは将軍様だって一日二食だった。『“図説”江戸おもしろ雑学知識』

あんまりこういった知識あれこれ披露本には興味を示すことが無いのだが、こいつはなかなか印象深い一冊であった。おっと、なんでえ、そいつぁ、という様な当時の習わしや、その頃ならではの風情なども面白い。また、時代劇などで観せられていたものが、全く…

【書評】永井豪じゃないよ。桜多吾作の『マジンガーZ』

石川賢のゲッターロボに続く、永井豪じゃないロボット漫画シリーズ第二弾だ。ただし、ゲッターは元からほぼ完全に石川賢のオリジナル作品だったが、今回のマジンガーZは永井豪がオリジナル作者なのが違うところ。おれのガキの頃。その頃は、テレビ漫画(アニ…

【書評】狂ったロボット漫画といえばこれ。『ゲッターロボ』

最近放送終了したテレビアニメ『ゲッターロボ アーク』で燃え燃えになったので、久々書庫をひっくり返して再読。ほいでこれを書く。一言で表すとおかしい。狂っている。岡田斗司夫が、「ゲッターロボの原作はすごいから!!」と言うのも納得の狂気の作だ。と…

【書評】四面楚歌の語源とは?『項羽と劉邦』

あれ? 司馬遼太郎なのに中国の歴史小説? そう思いながら読み始めたらこれが滅法面白い。上・中・下と結構な長さであるが一気に読める。紀元前の中国。大陸を初めて統一した秦の始皇帝であったが、その非情なる圧政は民を疲弊させていた。不平不満が募る中…

【書評】四面楚歌の語源とは?『項羽と劉邦』

あれ? 司馬遼太郎なのに中国の歴史小説? そう思いながら読み始めたらこれが滅法面白い。上・中・下と結構な長さであるが一気に読める。紀元前の中国。大陸を初めて統一した秦の始皇帝であったが、その非情なる圧政は民を疲弊させていた。不平不満が募る中…

【書評】経営者にはなれない、なりたくないあなたに。『人たらしの教科書』

読む前と、読後の印象がこれほどコロッと変わるのも珍しい。すっかり表紙や謳い文句に騙されてしまった。あー、良い意味に決まっている。なんてったって、その表紙には、「遊びながら年収一千万に!」などと書かれているのだ。なんてナメくさったチャラいこ…

【書評】と、言われても「ひひひ」と笑ってしまう。『笑うな』

まぁ、その、筒井康隆である。で、まぁ、その、ショート・ショート集である。今回、時を経ての再読であったが、やはり面白いなぁ、この人は。この、表題作でありトップバッターでもある『笑うな』にしても初出は多分1970年代で相当古い作品なのだが、いきな…

【書評】もう日本では「高品質で安く」は作れない。『ネクストカンパニー 新しい時代の経営と働き方』

コンサルタントが発するビジネス書に於ける欠点と言うか、違和感とでも言おうかと思えることに、「え? そんな時代認識でモノを言う?」てな書物に出くわすことが、ままあることは否めない。それは、著者たる皆さんが、例えば10年とか20年とかの年月をかけて…

【書評】ショックなことがあったら、「だからよかった」と口にしてみよう。『心の知能指数を高める習慣』

この本で一貫して言っているのは、EQを高めることで良いことあるぜ。生き方すら楽になるぜ。だから、身に付けた方が良いぜ。これだ。ほいで? そのEQって何よ? そう。そう思うのが当然ですわね。それは、心の知能指数と呼ばれるEmotional Intelligence Quot…

【書評】再生する会社とできない会社はどこが違うのか。『今さら聞けない中小企業経営のイロハを学ぶ やさしい経営改善の教科書』

著者は、これまで約20年間、事業再生に取り組んできたコンサルタント。これまで色々な再生事案に取り組む中で理解できたのは「利益を出すこと自体は難しくはない。しかし、真剣に取り組まないと実現できない」という、経営の本質であると言う。赤字体質から…

【書評】またもジャンルを飛び越えた怒涛の荒技。『あ・じゃ・ぱん』

1990年代以降、従来のハードボイルド小説作家の枠から抜け出した矢作俊彦が1997年に刊行した本書は、ハードボイルドどころか、もうSF作品である。改変歴史(オルタネートヒストリー)モノだ。 第二次世界大戦の終わりっ端の1945年7月18日、ソビエト軍が満州…

【書評】ゆく河の流れは絶えずして、しかも本の水にあらず。『最古の災害文学 漫画方丈記』

日本三大随筆の一つである『方丈記』。だそうだが、浅学な私は存ぜずでいた。著者である鴨長明は、平安時代末期、鎌倉時代初期の歌人であり、随筆家、文学者とのことで、古文といえば「古事記」くらいしか読んだことはないし、正直言ってあまり関心が無いジ…

【書評】古くさー、と言うなかれ。結局、正直が引き合うことを学ぶこととなる。『武士道』

「武士道と云ふは死ぬ事と見付けたり」とは、「死ぬことなど恐れるものか」と曲解されがちだが、本来の意味は「武士として恥をかかずに生きるためには死ぬ覚悟くらい持ち合わせてなければならぬぞ」と、武士の心構えを説いたもので、『葉隠』中に於いて特に…