HIU公式書評Blog

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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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2024-03-01から1ヶ月間の記事一覧

【書評】神の雫続編が始まった!『神の雫 deuxieme(1)』

神神咲雫と遠峰一青がワインを巡って死闘を繰り広げる作品だが、前作で遠峰一青が亡くなってから時が経った世界が舞台。遠峰の娘が主人公となった物語だ。 物語の舞台はパリ。遠峯の娘は18歳になり、始めてワインを飲むところから物語は始まる。遠峯が持って…

【書評】経済学とは何か?コンパクトに網羅 - 『経済学と合理性 経済学の真の標準化に向けて』 

本書は経済学史、意思決定理論、行動経済学、実験経済学、ゲーム理論、マクロ経済学と経済学全体をコンパクトながらも網羅している。 本書の軸となる「合理性」は「選択肢にきちんとした優先順位を付けられる」ことであり、「ミクロ的基礎付け」とは家計や企…

【書評】英国人による日本経済再生の物語 - 『新・日本構造改革論』

皆さんこんにちは。デービッド・アトキンソンの「新・日本構造改革論」を読み終えました。この本は彼の自伝的な書籍で、日本経済を救った経緯や政権との関わりなどを初めて明かしています。 アトキンソンの生い立ちから学生時代、そして日本での留学経験や証…

【書評】SNS時代のマーケティング指南 - 『ウソはバレる』

皆さんこんにちは。イタマール・サイモンソンとエマニュエル・ローゼンによる著作「ウソはバレる」は、現代向きにソーシャルメディアマーケティングの指針を示しています。インターネットの普及による情報の透明性が高まり、消費者の製品やサービスに対する…

【書評】プロレスから古典への情熱 - 馳浩『古典、簡単じゃないか』

プロレスラーから参議院議員へ、そして現在は石川県知事として活動する馳浩氏は、多彩な経歴を持つ人物です。そんな彼が「蛍雪時代」という雑誌の連載をまとめた一冊の本、それがこの『「古典」簡単じゃないか』になります。馳氏の人間性が感じられる熱意あ…

【書評】幸せになる道筋を伝授『幸せになる勇気』

幸せは与えられるものではなく、自ら掴みに行くものだと最近は常々感じている。幸せになるための道筋を示しているのが本著である。 本著を一読し、よく分からない部分も多かったというのが正直な印象だ。だがネガティブなものではなく、むしろ既存の思考を変…

【書評】『絶滅生物の折り紙』- 紙の上で息づく絶滅した命

皆さんこんにちは。図書館の棚でひっそりとその存在を主張していた『絶滅生物の折り紙』は、一見するとただの趣味の手引き書のように見えます。しかしページをめくるごとに、この本がただものではないことがわかります。マンモスやドードー鳥、モアなど、こ…

【書評】『スラムダンク勝利学』スポーツドクター辻秀一氏による心の力学と目標達成の指南

皆さんこんにちは。辻秀一氏の「スラムダンク勝利学」は、スポーツ心理学と自己成長について学べる一冊です。スポーツドクターとしての深い見識を背景に、自己実現のための具体的な手法を示しています。本書は、マンガ「スラムダンク」の魅力的なエピソード…

【書評】『Harvard Business Review 2024年4月号』DEI: - 企業文化の改革

皆さんこんにちは。DEIを知っていますか?DEI(ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョン)は、多様性を認め、公平性を保ち、包括的な環境を実現することを目指す概念です。このテーマについて考える機会を得たのは、ハーバード・ビジネス・レビューの…

【書評】『オールド・ボーイ』 - 謎に包まれた復讐と自由の物語

皆さんこんにちは。最近読んだ漫画「オールド・ボーイ」は、一言で言えば、読者を深い思索に誘う異色のハードボイルド作品です。この漫画は、10年間もの間、理由も知らされずに謎の施設に監禁されていた主人公が、ある日突然自由を得て、自分をこの状況に陥…

【書評】クリステンセンがイノベーターを言語化した!『イノベーションのDNA 破壊的イノベータの5つのスキル』

イノベーションで有名なクリステンセンがイノベーターに必要なスキルを言語化した。それは関連づける力、質問力、観察力、人脈力、実験力だ。 本書のターゲットは例えばイノベーターになりたい人。どんな活動をすればイノベーターになれるのかを知りたい人。…

【書評】核実験停止も軍縮もベルリン問題も、半熟卵や焼き林檎や乾葡萄入りのパンなどと一緒に論じるべきなのだ。『美しい星』

私が読む三島由紀夫の作品は、これで二冊目なので良くは存じていないながら、三島作品ではSF的な本作は異色のものだそうだ。三島当人は、どうやら推理小説は全否定しているが、SF小説は好んで読んでいたらしく、こう語っている。「推理小説などと違って、そ…

【書評】『サブスクリプション』 - ティエン・ツォの洞察に基づく未来のビジネスモデル

皆さんこんにちは。サブスクリプションモデルは、昨今のビジネストレンドの中で最も注目を集めている概念の一つです。このモデルがどのようにして現代の市場に浸透し、多くの企業にとって不可欠な戦略になったのかを深く掘り下げたのが、ティエン・ツォの「…

【書評】哲学入門者必見! - 『哲学書100冊から世界が見える』で開かれる思考の扉

皆さんこんにちは、今日は私が最近読んだ本、「哲学書100冊から世界が見える」について書きたいと思います。 この本は、白取春彦氏によって書かれたもので、「世界を変えた哲学書100冊」を厳選し、わかりやすく解説しています。各哲学者の代表的な思想や著作…

【書評】スナックを研究対象とした日本で初めて著書『日本の夜の公共圏 スナック研究序説』

スナックが生まれた歴史から日本のどの地域にスナックが多く分布しているか、その背景が説明されている。 水商売というと少し上から見てしまう傾向にあるが、スナックが社会で果たしている重要な役目をわかりやすく詳述。 スナックができあがってきたのは東…

【書評】探偵小説で英語を学ぼう - 『シャーロック・ホームズで学ぶ英文法』

皆さんこんにちは。今日は私が最近読んだ本、「シャーロック・ホームズで学ぶ英文法」について書きたいと思います。 この本は、コナン・ドイルのシャーロック・ホームズの英文を徹底的に解説したもので、稀代の翻訳者と認知言語学者が執筆しています。また、…

【書評】ヤフーでは毎週30分やっている『ヤフーの1on1―――部下を成長させるコミュニケーションの技法』

飲みニケーションが難しくなった今どうやって部下の情報を得るのか、どうやったら部下を成長させれるのか。ヤフーでは1on1を行うことで大きく会社が変わった。 1 on 1と聞くと、「ああ、評価面談とかのやつね、やってるよ」と、思ったあなた。ヤフーでは1 on…

【書評】辻村深月の世界 - 『冷たい校舎の時は止まる』

皆さんこんにちは。今日は辻村深月の小説、『冷たい校舎の時は止まる』を紹介します。この作品には、多くの要素が詰まっており、それぞれが緻密に絡み合っていることに驚かされました。 物語の舞台は、受験を控えた高校3年生たちの日常。しかし、その日常は…

【書評】データから真実を読み解く - 『原因と結果の経済学』

皆さんこんにちは。今日は私が最近読んだ本、「原因と結果の経済学」について書きたいと思います。この本は、中室牧子と津川友介によって書かれたもので、データから真実を見抜く思考法を解説しています。世界中の経済学者がこぞって用いる最新手法「因果推…

【新着記事】 かわぐちかいじ『イーグル』 - アメリカ大統領選を駆ける青年記者の物語

皆さんこんにちは。先週はスーパーチューズデー、アメリカの政治が最も熱くなる時期でした。この機会に、政治の舞台を背景にした熱いドラマを描いたかわぐちかいじの名作「イーグル」についてご紹介します。1998年から2001年にかけて連載されたこの作品は、…

【書評】『サービス・ドミナント・ロジックの発想と応用』を読み解く - ビジネスとマーケティングの新たな理解

皆さんこんにちは。ビジネスとマーケティングの世界は、常に進化し、新たな理論やアプローチが登場しています。その中で、「サービス・ドミナント・ロジック」という理論は、従来のビジネスモデルに革新的な変化を提案しています。この理論の核心は、価値の…

【書評:】劉慈欣『白亜紀往事』 - 恐竜と蟻が紡ぐ共存の物語

皆さんこんにちは。劉慈欣は、彼の代表作「三体」により世界中のSFファンから高い評価を受けている中国の作家です。しかし、その長大な三部作(続編もあります)に取り組むことに躊躇する読者も少なくありません。そんな読者にぜひお勧めしたいのが、一冊で完…

【書評】美しい自然と孤独の中に生きる「湿地の少女」 - 『ザリガニの鳴くところ』

皆さんこんにちは。ディーリア・オーエンズによる「ザリガニの鳴くところ」は、自然の美しさと厳しさ、人間の孤独と強さを繊細に描き出した作品です。1950年代から1960年代のノースカロライナの沼地を舞台に、家族に捨てられ、社会から孤立した少女、カイア…

【書評】消費者の心を読む戦略的価格設定 - 『価格の心理学』

皆さんこんにちは。本日ご紹介するのは『価格の心理学』という本です。この本は、消費者の心理を活用した価格戦略について解説しており、ビジネスを成功に導くために重要な手法を教えてくれます。 価格は相対的まず、この本が強調しているのは、価格は相対的…

【書評】安部公房『鞄』- 教科書に載る価値ある一作 (東京書籍 文学国語(文国701)より)

皆さんこんにちは。高校生の娘から「文学国語」の教科書に載っている面白い話があると聞き、安部公房の短編『鞄』を読む機会がありました。この作品は、その不思議な雰囲気と深いテーマ性で、短編ながら非常にインパクトを受けました。 『鞄』は、主人公であ…

【書評】顧客を中心に据えた未来へ - ジョン・グッドマン『顧客体験の教科書』から学ぶCXの革新

皆さんこんにちは。ジョン・グッドマンの「顧客体験の教科書」を読みました。最近よく耳にするビジネステーマの一つ、顧客体験(CX)に焦点を当てた書籍です。著者は、「グッドマンの法則」で知られるコンサルタントであり、独自の市場調査からCXの力を解き…

【書評】時空を超える冒険 - 『年表で読む荒俣宏の博物探検史』

皆さんこんにちは。今回は「年表で読む荒俣宏の博物探検史」についての感想をシェアしたいと思います。 この本は、歴史に名を刻んだ探検家たちの冒険を年表形式で追っています。タヒチやポリネシア諸島の発見、領有権の争い、珍獣の発見、世界一周航路、北極…

【書評】「あなたの命を何に使うか」『世界一過酷な場所で見つけた命の次に大事なこと』

スーダンのダルフール地方、シリア、バングラディッシュなどの人道援助の最前線の常に危険と隣り合わせの環境で、幾度となく修羅場を乗り越えてきた著者が自身の経験をもとに読者に命の使い方について問いかける。 普段の生活の中で世界の様々な情勢を目にす…

【書評】失敗と良き友達になる『金持ち父さんの起業する前に読む本』

10年前に金持ち父さんのキャッシュフローゲーム交流会に参加したところ、FXの自動売買ツールの勧誘に合った。(勿論購入はしなかった)そんなこともあり怪しげなイメージがついていた金持ち父さんシリーズだが、ビジネスに興味を持ち始めた私に役に立つとい…

【書評】スターバックス成功の秘訣 - 顧客体験を中心にしたブランド戦略の力『スターバックスはなぜ値下げもテレビCMもしないのに強いブランドでいられるのか?』

皆さんこんにちは。ディスカバー・トゥエンティワンから出版された「スターバックスはなぜ値下げもテレビCMもしないのに強いブランドでいられるのか?」は、ブランディングと価格戦略の観点から、スターバックスがいかにして業界の慣習に挑み、独自の強いブ…