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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】プロレスから古典への情熱 - 馳浩『古典、簡単じゃないか』

プロレスラーから参議院議員へ、そして現在は石川県知事として活動する馳浩氏は、多彩な経歴を持つ人物です。そんな彼が「蛍雪時代」という雑誌の連載をまとめた一冊の本、それがこの『「古典」簡単じゃないか』になります。馳氏の人間性が感じられる熱意あふれる文章は、読者を魅了し、共感を生む力を持っています。

馳浩氏は、野球やサッカーで名を馳せる星稜高校で国語教員としても勤めていました。私の兄が星稜高校の受験をした際、試験監督は馳氏だったそうです。生徒への受験指導も手がけていた馳氏の知識と経験は、この本にも反映されています。彼の深い古典文学への愛情と知識が、受験のポイントや古典文学についての考察とともに綴られています。学生時代に全集を読み尽くしていたという馳氏の豊かな体験が、この本の中に生きています。

「古典文学」と聞いただけで頭が痛くなる人も、既に興味を持っている人も、この本は一読の価値があります。古典の謎とその歴史的背景が、文学と歴史を織り交ぜながら鮮やかに描かれています。�具体的には、宮廷の事情や男女関係の話題が巧みに交えられ、読む人を引き込む内容となっています。

例えば、万葉の額田王の悲劇や、紫式部清少納言を批判するエピソード、兼好法師を700年前のビートたけしに例えるといった話題が取り上げられています。また、竹取物語を輸入貿易に対する告発書と解釈する視点や、和歌山の日高川の大蛇伝説(清姫安珍)にも触れています。

この本は、プロレスファンから受験生、古典文学の愛好者まで、様々な人々にとって魅力的な一冊となっています。その豊かな経験と深い洞察力から生まれたこの本を通じて、新たな視点で古典文学を楽しむことができます。