HIU公式書評Blog

HIU公式書評ブログ

堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

MENU

人文

【書評】世界とは言葉で表現できることである。『論理哲学論考』

​​20世紀最高の哲学書を3冊は?と問われたら、ハイデガー『存在と時間』と並んで必ず名前が入り、あと1冊は何だろうと考えることになると呼ばれるほど有名なこの著書、通称「論考」。 「世界とは言葉で表現できること全てである」との考えのもと、過去全ての…

【書評】人生に投影される日本史が琴線に触れる『アラビア太郎』

交渉を重ね、油田発見の可能性に賭けた実在の人物アラビア太郎の波瀾万丈の生涯。 船上で生涯の盟友との出会う場面から始まる場面が美しく、小説のようにエネルギッシュだが漠然としたエネルギーに満ちた若者が描写されるその街は札幌。 彼の名は山下太郎。…

【書評】ひろしくんがマキャベリの君主論を武器に5年3組を制覇する物語『よいこの君主論』

君主論と聞くと帝王学の教科書だったり、最近一部使えるところをビジネスに応用するという形で広まってますが、この本はビジネスや難しい状況ではなく小学校の5年3組というクラスを舞台に君主論をわかりやすく解説しています。 舞台として5年3組の権力闘争…

【書評】キャラ濃い武士たち大集合!『トンチキ鎌倉武士』

頼朝ファミリーから鎌倉殿13人、北条、平家のメンバー40人以上を紹介している。複数の史料をベースにトンチキな逸話を混じえてやさしい言葉で書いてあるので、歴史書としては読みやすくて軽いノリの雰囲気。読みながら武士たちを勝手に「こんな人だったのね…

【書評】人生は何かを成し遂げるには十分な時間がある『人生の短さについて』

著者のセネカ氏曰く、「人生は何かを成すには十分な時間があるのに、過ごし方次第で短く感じてしまう」という持論。セネカ氏本人は政治の中枢にも関わり、色々な権力者を身近で見てきた経験からこの持論を説いており、老後の楽しみのための準備に夢中になる…

【書評】米中両国が歩み寄ることがない世界でどう生きていくか『危機の地政学』

コロナ禍が引き起こした大きなトレンドは各国の右傾化。更に、足元25週間で過去25年分のグローバル化を後退させたと言われている。コロナ禍が招いたもう一つの功罪は各国内の分断。米国国内が真っ二つに分かれているため、外に共通の敵すら作れない状態。つ…

【書評】吉田松陰最期の書『留魂録』

松下村塾を主宰した吉田松陰は一日半でこのわずか五千数百字の文章を書いて翌日処刑されました。『留魂録』というタイトルではありますが、位置づけとしては本人の遺書であり、これを読んだ高杉晋作は倒幕を決意したというまさに歴史を変えた名著です。 倒幕…

【書評】吉田松陰最期の書『留魂録』

松下村塾を主宰した吉田松陰は一日半でこのわずか五千数百字の文章を書いて翌日処刑されました。『留魂録』というタイトルではありますが、位置づけとしては本人の遺書であり、これを読んだ高杉晋作は倒幕を決意したというまさに歴史を変えた名著です。 倒幕…

【書評】タブーの「壁」を超える!『世界の宗教は人間に何を禁じてきたか』

「自分と違う」そう感じた数だけ、相手も違いを感じるはずだ。ギャップの壁は超えるには、自分と相手との距離を相対化するといいだろう。そのためには自分の位置と他者の位置を把握することで解決する。一見すると難解そうな宗教のギャップは、人間関係の壁…

【書評】政治家がネコとゴギブリになる未来。民主主義をアップデートしよう!『22世紀の民主主義』

民主主義がかつてないほど劣化し、重症化している現代。付け焼き刃の対処などでは何も改善されない。必要なのは、ルール自体をどう作り変えていくべきかといった大胆な発想の転換だと著者は述べる。 本書は、(1)民主主義の故障(2)民主主義との闘争(3)…

【書評】室町のイメージが変わる!『一冊でわかる室町時代』

室町時代といへば金閣&銀閣!それ以外はぼんやりしていた。ドラマなどに取り上げられることも少なくやや知名度が劣る。しかし、本書でそのイメージは見事にひっくり返された。 南北朝時代から戦国時代までを含むと実に250年も続いた足利時代。一体何が起こ…

【書評】コミュニケーションは無視することで機能する『他人の言葉をスルーする技術』

会社に勤めていると気が滅入ることが多い。突然の人事異動、ご乱心状態の上司の世話、説明過多を求める部下。あぁ、やってられない。おそらく、地球上の全会社員がそう思っているに違いない。 特に可哀想なのが病んでしまう中間管理職だ。迷走する上司の世話…

【新着記事】全ては思い込みから始まる。『幸福論』

この著書は言わずと知れたフランスの哲学者が紡いだ言葉たちである。ちょっとなんだかモヤモヤする夜には最高の一冊だ。 アランは心理学者ではない。ただし心理学が哲学者を祖としていると捉えると、アランからのメッセージは私たちの心をくすぐってくるのは…

【書評】「上善水の如し」はお酒だけじゃない!『超訳 老子の言葉 「穏やかに」「したたかに」生きる極意』

「上善水の如し」と聞いて、口当たりのよい日本酒を思い浮かべる人が殆どではないか。しかしこの言葉、著者が生死の境を彷徨ったときからの座右の書、と推す「老子」からきている。そんなエピソードを聞くと読まない手はない、と本書を手に取った。 水につい…

【書評】 同じ失敗を何度も繰り返さないために歴史を学ぼう! 『失敗の本質 -日本軍の組織論的研究-』

ポイント・不均衡状態の組織が強い・組織には自立性・自由性が必要・偶然や未知などの不確定要素の取り入れ 失敗の共通点・作戦や目的が曖昧・合理的な情報共有システムがない・コミュニケーション不足・過去の失敗から学ばない 組織は環境の変化に合わせて…

【書評】 同じ失敗を何度も繰り返さないために歴史を学ぼう! 『失敗の本質 -日本軍の組織論的研究-』

ポイント・不均衡状態の組織が強い・組織には自立性・自由性が必要・偶然や未知などの不確定要素の取り入れ 失敗の共通点・作戦や目的が曖昧・合理的な情報共有システムがない・コミュニケーション不足・過去の失敗から学ばない 組織は環境の変化に合わせて…

【書評】進化心理学で人間関係の謎を解く。『いい人なのに嫌われるわけ』

人類史上最も長かった時代はいつか。実は、狩猟・採集がそうなのだと言う。なんと九割以上に当たるのだそうだ。当然、ヒトの脳の九割以上もこの時代に形成されたことになる。この時代、狩猟に適する為には、個体での生活から、互いに協力する様式へと変化す…

【書評】あなたはあなたが思うがままに時間を過ごしていますか『モモ』

本書のテーマは「時間」。人それぞれ時間の使い方は違う、そして得られる物も。時間という有限なものを通して見られる人間模様が面白い。本書を読めば時間について改めて考えるきっかけになるかもしれない。 400ページあるが、物語自体のテンポは良く、サク…

【書評】太平洋戦時中に米国が行った日本人研究の書『菊と刀』

太平洋戦争で日本と戦うことになった米国は、当時の戦時情報局によって日本研究を実施。日本人の行動・歴史・文化の分析からその背後にある独特な思考や気質の解明を試み、その特徴を菊と刀であると考察しました。 この2つに集約された根本的な部分は「恩や…

【書評】いじめはヒトが備える社会的排除行動『ヒトはいじめをやめられない』

21世紀にもなって戦争を始めた国がある。歴史は繰り返すというが人間は本当に愚かだとつくづく思う。どこかの本で「ヒトはジーパンとアップルウォッチをした原始人である。」と表現していたがその通りだと思う。 ヒトは生存確率を高めるために群れながら生き…

【書評】いじめはヒトが備える社会的排除行動『ヒトはいじめをやめられない』

21世紀にもなって戦争を始めた国がある。歴史は繰り返すというが人間は本当に愚かだとつくづく思う。どこかの本で「ヒトはジーパンとアップルウォッチをした原始人である。」と表現していたがその通りだと思う。 ヒトは生存確率を高めるために群れながら生き…

【書評】茶道から余裕のある生き方を知る!『「お茶」を学ぶ人だけが知っている 凛として美しい内面の磨き方』

『教養としての茶道』の著者による新著である。前作が概論であるならば、本著は詳論である。茶道を知らない人でも茶室という名前は聞いたことがあるだろう。茶室はこじんまりとした空間である。その小さな空間を通じて得られるあり方を普遍化する方法を教え…

【書評】簡単に壊れてしまうヒト『快感回路』

だいたい本を読むときは好奇心を発生させるためか仕事で壁にぶち当たるときである。仕事で壁にぶち当たる度に周りから「流せるようになると良いね。」とアドバイスをもらうが一向に流せることができない。自分でも思う。哀れである。 快感経路とは人を依存…

【書評】無意識の世界『ユングの心理学』

自分でも気付いていない、未知の自分。それは時に夢として反映される事がある。無意識は身体的と心理的の2つある。身体的なものは心臓が脈を打ったり、脳が指令して体温を調整をしたり、不随意的なものである。これは想像しやすいと思うが、心理的な無意識…

【書評】日本人が苦手な宗教と哲学が体系的に学べる教科書の紹介です。 『宗教と哲学全史』

みなさま宗教と哲学知識に関して自信はありますか?私も含めて日本人にとってこの分野は苦手とする部分だと思います。人類最大の謎である「人はどこから来てどこへ行くのか?」「世界はどうしてできたか?」に対し、過去の偉人たちはどう考えてきたのか?を…

【書評】人それぞれの道『学校』

1970〜80年代、東京都江東区にある小松川第二中学校の夜間学校での話。そこは「内鮮結婚」「南米移民」などの国策の影響により日本語をまともに学べなかった者や、植民地政策や民族差別のために学校にまともに通えなかった在日朝鮮人などが勉学に励む。国の…

【書評】あなたが使っているのは国語?それとも日本語?『主語を抹殺した男〜評伝三上章〜』

既成概念に囚われず合理的思考の持ち主である、日本語学者三上章の生涯を綴った本書。著者である金谷氏がカナダの大学で外国語として日本語を教えていた時、日本語に違和感を感じた。そしてそれは三上文法との出会いの始まりであった。 国際交流基金によると…

【書評】自己肯定感の育て方をドイツに学ぶ。『ドイツ人はなぜ「自己肯定感」が高いのか』

目から鱗だった。海外の話をされても海外の文化だから実現できるのであって、日本に住んでいる限りは日本のやり方を受け入れる必要があると思っていないだろうか。だが、このように「べき」に縛られることによって、どんどん自分自身の価値を自ら下げていた…

【書評】親子の勉強ツール『こども六法』

題名通りにこども向けと思って開いてみたら、あらびっくり!大人が読んでも十分に勉強になる。私は一回だけ六法全書を見たことあるが、1ページも理解できずに閉じた記憶がある。それをここまで噛み砕いて説明しているのは、著者の言葉選びの賜物だろう。法律…

【書評】ピンときた!となるための 『はじめて考えるときのように〜「わかる」ための哲学的道案内〜』

色々と考え事が多い現代人、そもそも考えるってなんだ?読んでいく内に考える事について深く知り、「体感的」に納得できる。非常に面白く言語化されている。考えすぎて煮詰まった方、これから新しい事を考えようとしている方に是非お勧めしたい。考えるとい…