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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】「人間関係に悩む人へ」自分次第で世界は変わる『嫌われる勇気』

200万部を突破したベストセラー『嫌われる勇気』。およそ2年ぶりにアドラー心理学の入門書である本書を読んでみた。
読む度に自分に響く言葉が違い、何度も繰り返し読みたくなる名著である。
「哲人」と「青年」の対話形式で話が進んでいくため、読みやすいのも魅力の1つであろう。

今回特に響いたことは大きく2つ。
1つ目は、「課題の分離」である。「課題の分離」とはアドラー心理学の重要なポイントであり、自由に生きるために必要不可欠な考え方だ。
 例えば、かつての私は嫌われることを過度に恐れ、より多くの期待に応えようと不自由な生き方をしていた。
だが相手が私をどう思うかは相手の課題であるし、どう振る舞っても嫌われる時は嫌われるものだ。
誰の課題なのかを明確にし、自分の課題だけ真摯に向き合うことで、他人の評価に振り回されずシンプルに生きていくことができるようになる。

2つ目は、「他者貢献」という考え方だ。
では、実際に他者の評価に振り回されずに生きていくためにはどうしたら良いのか。
実際に私自身も、“ありのままの自分で大丈夫”、“既に自分は十分足りている”と頭では理解しても、全身でそう感じるのは簡単ではないと感じることもある。
他者貢献で自分は誰かの役に立っているという“主観的な感覚”を味わいながら自分の価値を実感していきたいと感じた。

本書には自分に自信がなく人生に辟易とした青年が登場するが、まるで私のようで感情移入して読み進めることができる。
日々罵られ居場所なく過ごした10代…
周りから嫌われたくなくて、自分自身を見失ってしまった20代…
不自由さに苦しみ人生に絶望していたときに、この本に出会い生き方のヒントを得た。
本書の中で、アドラー心理学で生き方を変えるまでに「それまで生きた年数の半分が必要」と言及されている。

『嫌われる勇気』は人間関係に悩む人に出来るだけ早く読んで貰いたい。
私は本著をお勧めするが、読むかどうかはあなたの課題だ。