HIU公式書評Blog

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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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コミック

【書評】少年の成長とスパイ活劇、それから宇宙人。『W3(ワンダースリー)』

手塚治虫率いる虫プロダクション制作のテレビアニメ作品であり、同時進行で少年誌に連載されたのが本作『W3』だ。多忙、且つリテイクの鬼である手塚治虫が絡むと番組の制作が遅れるから、本流のアニメ部隊には関わらないでくれと言われ、ハブられた手塚治虫…

【書評】世紀末の地獄を意に介さぬ少年たちの熱情。彼らの共通項こそはバトル・ミュージック"PUNK"であった。・・・破壊せよ!『バトルキッズ』

世紀末モノの漫画である。ノストラダムスの予言した“恐怖の大王”とは偶発最終核戦争のことではなく、太陽黒点の異常増殖による地球規模の天候異変だった。食糧危機は世界の秩序を瞬時に解体し去った。二年続きの世界的な作物不作、次いでアメリカとソ連が局…

【書評】俺は特別な男ではない。もっと早く気付くべきだった。『Days 時の満ちる』

二度に亘る外タレ興業の不入り。3億5千万円の借金。一匹狼の呼び屋、馬渡真助(まわたり・しんすけ)は、その夜、家財一式を売り払っての夜逃げを図ろうとしていた。宵闇のなか突然の訪問者。債権者か!?開け放されたドアに立ったのは、気品すら感じさせる…

【書評】ブルースの河をさかのぼりハメットに至る。『B』

あらゆる沈黙とはかりあえるほどのガンジス河のほとり。彼の地で男は”B”と呼ばれていた。三年前、スポーツ記者だった男はフィアンセと共に突然失踪した、とされていた。「多分弟は、何事か想像もつかないような事件に巻き込まれたのだと思う。警察さえも頼り…

【書評】youtuber朝倉未来の『路上伝説』

本作は有名youtuberの朝倉未来(みくる)のもう一つのストーリー?の漫画だ。LINEマンガで読むことができる。中学生の朝倉未来はなぜ戦うのか。 本作は朝倉未来が主人公だ。また、youtuberのメンバーの岡くんや吉田くんも出てくる。中学生の未来は疑問を持っ…

【書評】至高の”時の時” LIVE!『ライブマシーン』

六本木のジャズクラブで夜毎ソロの生演奏を務めるピアニスト、有山礼二。或る夜、礼二の元に訪れた男がいた。それはかつての戦友だった。ゲリラの総統が命乞いの果てに差し出したダイヤモンドの山は仲間四人で分けた筈だったが、男の来訪の目的は全てを自ら…

【書評】性格が意固地っつーか、貧乏性っつーのか、ウケそうもない音ばっかしに魅かれちゃうのよ。ブルース、ソウル、レゲエ。『POWER FOOL』

狩撫麻礼と守村大とのコンビ作品『ラスタ牌』の主人公である下山と麻雀仲間の三人が別名義(?)で登場して活躍するロックバンドモノの漫画である。『ラスタ牌』同様、コメディ基調でサクッと読める快作。 実は私的には『ラスタ牌』よりもこちらの方を先に読…

【書評】こんな教科書があったら、もっと歴史や経済の授業は楽しかったはず『まんが 江戸時代の経済入門』

時代を超えて経済の歴史を勉強している犬のアイタローが江戸時代にやってきた。猛暑の中、勢いでやってきたアイタローは疲れのせいもあったのか突然倒れてしまう。そして、偶然にも身分を問わず誰にでも商売について教える大福塾の先生に助けられた。大福塾…

【書評】ラスタ(RASTA):a.聖なる 俗なる 高貴な 乞食的な 捨て身の『ラスタ牌』

果たして、漫画原作者である狩撫麻礼が麻雀に興じていたのかは知らない。少なくとも私にはそのイメージは湧かないのは確かだ。本作は、別冊近代麻雀にて1982年から1985年に連載された。意外に長期連載である。作画は守村大。まだまだポッと出の頃からの連載…

【書評】なんてこった。このシリアスな気分——恋した!『ルードボーイ』

骨太なヒューマンドラマ、反時代的な主人公の言動という作品が多い狩撫麻礼だが、本作は何故か知らねどちょっと違い、あんまり思想的な感じは無く、どうしちゃったのかは分からないが、全体的にユーモラスですらある。それら骨太系の作品に先んじて読んだの…

【書評】一流のチャンピオンとは、言葉に絶望した果てに拳の雄弁さに賭ける男のことだ。『ナックル・ウォーズ』

狩撫麻礼と谷口ジローのコンビで描くボクシング漫画は、『青の戦士』以来だ。三度目の監獄は、男を徹底的に苛まさせた。恐怖に打ち克つ為には信仰が必要だった。ボクシングという名の。その男の名は森山。刑期を終えた森山は、尚も尾行を続ける警察に向かっ…

【書評】コミック版!境界知能とは?『ケーキの切れない非行少年たち』

ケーキがあります。3人で食べるにはどうしたら良いでしょうか?りんごが5つあります。3人で食べるにはどうしたら良いでしょうか? 本作はベストセラーとなった新書のコミック版である。全5冊、是非多くの人に読んでいただきたい本だ。 本作ではIQが70-85の境…

【書評】すべての歌はラブ・ソングである! そして限りある者のみが愛について歌い、語る資格を持つ。『LIVE! オデッセイ』

漫画原作者である狩撫麻礼には、幾つかのテーマが苔の様にこびりついている。ボクシング、ジャズ、ブルース、レゲエといった音楽、そして遁世。或る日、行方をくらましていた男が突然帰ってくるというパターンは少なくない。本作もその一つである。インディ…

【書評】俺は誇りもなく、かわりに絶望もないこの稼業を今後も続けるつもりである。転職は思いつかない。『ハード&ルーズ』

狩撫麻礼の追悼本『漫画原作者・狩撫麻礼 1979-2018 《そうだ、起ち上がれ!! GET UP . STAND UP!!》 』を読んで、まんまと沼に入り込んでしまった私。何十年振りかに狩撫麻礼原作の漫画を、まあまあ大体昔読んだ順に読み出した。まず、『青の戦士』だが、こ…

【書評】意外な感動作もあるんザンス。『おそ松くん』

「面白い奴がいるんだよ」そう言って、タモリを世の中に押し出したのは、これでいいのだ赤塚不二夫だったということを覚えている人も、今やそう多くもいないだろう。シェー!ま、そんな”へぇ情報”は良いとして、ところで、これでいいのだ赤塚不二夫というと…

【書評】選ばなかった人の物語、生々しい葛藤『ミューズの真髄

』 本作を知ったのは1ヶ月ほど前Twitterで。バズっていたのが流れてきたから読んでだけだったが、続きを読むとその物語は全く別の物語であることが分かった。Twitterでの見知っている人は絶対に続きも読むこと。 本作の主人公は社会人で事務職の女の子美優。…

【書評】ベテラン漫画家の驚愕必至な新境地。『トリリオンゲーム』

私は、少年時代から青年時代になるまでの間、かなりの漫画野郎だった。だが、広く浅くというよりは、好き嫌いは激しいタイプであった。で、特別好きだった何人かの漫画家の一人が池上遼一であった。彼の漫画を初めて読んだのは、恐らく『日本版スパイダーマ…

【書評】とうとう52年間の会社員生活を終え退職『相談役 島耕作(6)』

課長、部長、取締役、常務、専務、社長、会長、相談役となり、とうとう島耕作は勇退となった。まだまだ、働きたい島耕作の次回作は社外取締役だという。 相談役の最終巻は主に引き継ぎの話だ(笑)。社長が辞めたいとのことで、新しい社長を探しているが社内…

【書評】時代は変わっても、僕たちは生きていく『君たちはどう生きるか(漫画版)』

中学2年生の時に、小説版の本書を学校の推薦図書として読書した。当時は内容が難しくて、内容が全然理解出来なかった。 今回、自分が大人になったのと、漫画版ということもあり、非常に読みやすく、強く共感できる内容だった。 人として尊厳を持って生きる、…

【書評】人と自分を比較しても意味がない『マンガでわかる正義中毒〜人は、なぜ他人を許せないのか?〜』

本書には、正義中毒がなぜ起こるのか、また人を許せなくなる脳の仕組みについて書かれているため、周りに振り回されず気持ちを楽にして生きるためのヒントが得られる。 ストーリーは、老舗文具会社に勤める主人公が、入社3年目にして突如任されたSNS担当。周…

【書評】オタキング岡田斗司夫氏の言う通りだったわ。『風の谷のナウシカ』

本書は、アニメ作家 宮崎駿による漫画作品である。アニメ雑誌の草分け的存在である月刊誌アニメージュに連載していたものだ。連載開始当時、宮崎駿はアニメ界からほぼ干され状態にあった。その理由は、初監督長編映画作品であった『ルパン三世 カリオストロ…

【書評】自然の中に自噴する商業施設ではない温泉『野湯ガール』

サウナ漫画、温泉漫画、銭湯漫画はこれまでもあるが、とうとう2022年に登場してしまったのが本作『野湯ガール』。本作で描かれるが確かに全ての温泉はもともと野湯だ。 タイトルにある通り野湯とは自然の中に自分する商業施設ではない温泉をいう。本作の主人…

【書評】初恋って当時は一生懸命で、今思えば恥ずかしい。『青年少女よ、春を貪れ。1巻』

恋を知らない中学生の勝之は、学校で一番人気のハルに対してもやもやした気持ちを持つようになる。卒業間近、自分の思いのたけをぶつけるだけの告白とも言えない告白でハルと付き合うことになった。ハルが亡くなったのはその3週間後のことである。 本作では…

【書評】お伊勢参りの先に見えるものは?『弥次喜多 in DEEP』

第5回手塚治虫文化賞・マンガ優秀賞を受賞。前作の「真夜中の弥次さん喜多さん」はクドカン原作で映画化もされている。 一行はお伊勢さんに向っていると言う大枠の目的があるが二人の設定がゲイであったりヤク中であったりとアクが強く、作者のしりあがり寿…

【書評】お尻は生活習慣のエビデンスなのではないか 『マンガでわかる痔の治し方』

気にはなるけど中々人には相談できない「痔」。そんな痔について、ゆるいタッチのマンガの対話形式と日常生活をリアルに表現した明日から実践したくなるマンガ! 痔という相談しづらいテーマに、マンガの組み合わせは手にとって読んでみようとなる。日常生活…

【書評】ありのままの自分で生きたくても生きれない人へ『漁港の肉子ちゃん』

とある漁港の焼肉屋で働く肉子ちゃんと、娘のキクりんの話。丸々と太って関西弁で、声の大きな肉子ちゃんは焼肉屋の看板娘。男に騙され、逃げられ、借金を背負わされてるのに、肉子ちゃんは今日も明るい。 一方キクりんは、細くて目が大きくとても可愛い。そ…

【書評】尖閣諸島はなぜ揉める?『空母いぶき』

物語のはじまりは、中国軍が先島諸島(与那国島や多良間島)・尖閣諸島を制圧し、島民を人質に取るというもの。昨今のロシア・ウクライナ情勢を見ていると、有り得ない話とは言い切れないように思えてくる。 これらに対抗するように「空母いぶき」が就役。F…

【書評】新型ペストがアウトブレイク『リウーを待ちながら』

近頃フィクションに食指が動かない。理由はおそらく新型コロナウイルス蔓延後、「事実が小説よりも奇」となってしまったからだと思う。少しでも現実に近いものとして選んだ作品がこれだ。 舞台は、富士山麓の美しい街・S県横走市。主人公はこの街で働く美人…

【書評】人間は矛盾してよい!『まんがでわかる 正義中毒 人はなぜ他人を許せないのか?』

論者はネットニュースのコメント欄をよく読んでいる。そのコメントは、日本人にしてははっきりとした意見が書かれている。否定的なコメントしかりだ。なぜ自分が関わっていないネットニュースにこんなにも辛辣なコメントを残せるのか疑問だったのだが、人間…

【書評】病院のMSWってなんなのだ?『ビターエンドロール』

「病気になった時に傷つくのは肉体だけではない。」かなりキャッチ―である。日本国憲法第25条を知っているだろうか?25条とは「すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」という生存権のことである。この漫画は病気になった時に自分らし…