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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】著者を応援したくなる『ゆめの はいたつにん』

著者は、発展途上国の子供たちに映画を上映するNPO法人の代表。
若い頃に映画監督を目指して、日本大学芸術学部映像学科を専攻するも、結局は夢を諦めて事務員の職に就く。
30歳を過ぎたとき、人生の転機にぶつかり、行ったことのない、地縁もない「カンボジアに映画館をつくりたい」想いが湧いてきた。
映画館もテレビもない、下手をすると電気も通っていない村で暮らす子供達に映画を通して将来の夢を抱いてもらう、「夢の種まき」がしたくなったのだ。

著者が初めに取り組んだことは、上映させてくれる学校へアプローチすることだった。
紹介により、上映を許可してくれる日本人学校が見つかったが、上映する作品選定、上映許可の取得。発電機やスライドプロジェクター、スクリーンの代用品探しなど、多くのことに翻弄されることになる。
初めての上映会が実施された場所はカンボジア北部の「シェムリアップ」。
現地で働く日本人教師の協力のお陰もあり50名の子供に日本の映画を届けることができた。

著者のエゴから始まった活動だが、準備を手伝う人、モノを提供してくれる企業、クラウドファンディングで支援してくれる方々など、多くの人の助けを借りることで、60回、延べ6000人の子供たちに映画を届けることができた。

この本の一番の見所は、2000万円の支援金を受け取れる「夢AWARD3」に出場して、数千人の応募者の中から優勝を勝ち取るところである。
テレビも洗濯機もない6畳1間に住む、中年女性の奮闘に心踊らされる良書である。

著  者:教来石 小織
発売日:2016年3月1日
メディア: センジュ出版

 

ゆめの はいたつにん

ゆめの はいたつにん

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