HIU公式書評Blog

HIU公式書評ブログ

堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

MENU

【書評】歴史の舞台裏から学ぶ大東亜戦争シリーズ9→『洗脳支配ー日本人に富を貢がせるマインドコントロールのすべて』

某宗教団体にて警察官の洗脳を説いた洗脳のプロ、苫米地英人(とまべち ひでと)氏の著書の二冊目の紹介です。戦後、日本への政策「ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム(War Guilt Information Program)」、略称「WGIP」がなされて、日本人に戦争犯罪の意識を刷り込む情報宣伝が実施されました。これは学校教育を受けた我々の考え方にも影響し、自虐史観や「日本はダメだ」論的な風潮になっていきました。そして、このWGIPに有名な催眠学者が携わっていたのです。我々が知らぬ間にメディアや戦後の教育で洗脳されているかを教えてくれる本です。

 ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム(WGIP)とは。1945年の9/17にGHQ(連合国総司令部)の情報頒布部が「日本人の再教育プラン」を発表し、「日本人に戦争犯罪の意識を刷り込む情報宣伝」のことです。そして、新聞や映画などでWGIPが日本人に刷り込まれていったのです(※1)。それでは、このWGIPの考案に関わったのはどういった人なのでしょうか。本書にはこう書かれています。

アメリカを代表する洗脳の専門家に、アーネスト・ヒルガード(1904~2001)という人物がいます。催眠学者で、スタンフォード大学教授、旧米軍と関係があったことはあまり公にされていませんが、たいへん著名な人物です。】
ヒルガード教授が没した2001年に、スタンフォード大学が彼の追悼文を発表しました。それをたまたま読んだ私は、驚いてしまいました。そこには、ヒルガード教授の功績のひとつとして、「戦後日本の教育の非軍事化のため」にGHQに呼ばれて来日したと書いてあったからです。】

 前述した通り、有名な催眠学者が携わっていたのです。それだけ、アメリカやGHQは日本の再教育に力を入れていたのです。さらに続きます。

【日本人にかけられたWGIPという洗脳、戦後占領下の日本で、GHQWGIP(War Guilt Information Program)を徹底的に推し進め、日本人に戦争犯罪人として罪の心をこれでもかと刻み込んだことは、公文書として残っている事実です。】

 WGIPの洗脳(催眠)をするために、日本人は無意識下で新聞や映画で「戦争有罪性(ウォー・ギルト)」を刷り込まれていったのは(※1)催眠のプロが考案した方法では容易に推測できます。

【私は、私たちが受けた洗脳教育がいまでも強く日本人を縛っている理由をはじめて理解した気がしました。もしもヒルガード教授の指導でGHQが洗脳教育を行ったとすれば、それが新聞検閲や情報操作、要人の洗脳程度の生やさしいものですむわけなどないのです。】

 我々の自虐史観の学校教育を考えると、上記の引用文に納得がいきます。催眠学者のヒルガードがどこまで見越していたのかわかりませんが、その影響力は今も続いていると思います。

私たちが思い込んでいる情報は実は「覚え込まされた」ものということがよくわかりました。今では自虐史観については認知が上がっているように感じますが、それ以外でも我々は「◯◯は△△だ」みたいに刷り込まれていると感じます。情報の元を知らなければ情報に踊らされるばかりだと痛感した本でした。

※1【書評】歴史の舞台裏から学ぶ大東亜戦争シリーズ7→敗戦後に洗脳された日本人『日本が二度と立ち上がれないようにアメリカが占領期に行ったこと』
https://bookrev.horiemon.com/entry/2023/08/19/220000

発行  2008/2/21
著者  苫米地 英人
出版社 ビジネス社