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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】スナックを研究対象とした日本で初めて著書『日本の夜の公共圏 スナック研究序説』

スナックが生まれた歴史から日本のどの地域にスナックが多く分布しているか、その背景が説明されている。

水商売というと少し上から見てしまう傾向にあるが、スナックが社会で果たしている重要な役目をわかりやすく詳述。

スナックができあがってきたのは東京オリンピックの後の1964年と言われている。カフェーという業態の進化版で、お店の入り口に菓子のスナックを置いていたからスナックと呼ばれ始めた。なぜ菓子を置いていたかというと風営法の許認可外の飲食店の業態で営業しているところがほとんどあったことから、行政検査が抜き打ちで来てもスナック(菓子)を置いているカフェーであることを説明するため。

面白かったのはスナックがどこに多く分布しているか。答えは地方x大都市。
典型は福岡市の中州、札幌市のすすきの、広島市の流山。それより大規模の都市の分布数が減少する背景は、人とスナックとのつながり、つまり、客とママとつながりの軽薄さが表している。スターバックスの50年前からサードプレイスとして職場でもない家庭でも癒される場所として確立している。

自分は姉が二人いるため、どちらかというと年下の女性より年上の女性の方が一緒にいて楽なので、単なる推測だが、スナックはお姉ちゃん子やお母さん子が集まっているのかと感じながら了読した。