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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】『サービス・ドミナント・ロジックの発想と応用』を読み解く - ビジネスとマーケティングの新たな理解

皆さんこんにちは。
ビジネスとマーケティングの世界は、常に進化し、新たな理論やアプローチが登場しています。その中で、「サービス・ドミナント・ロジック」という理論は、従来のビジネスモデルに革新的な変化を提案しています。この理論の核心は、価値の創造と認識に関する私たちの理解を根本から見直すことにあります。

顧客が価値を決定する

「サービス・ドミナント・ロジック」では、価値は提供者が決めるのではなく、受け手、つまり顧客が決定するものとされます。これは、商品やサービスが顧客の手に渡った瞬間から、その使用方法や経験によって価値が形成されるという考え方です。顧客との連携が重視され、顧客の声を聞き、そのフィードバックをビジネスプロセスに取り入れることが、より大きな価値を生み出す鍵となります。

価値の共創

顧客と企業が価値を共に創造するプロセスは、この理論のもう一つの重要な柱です。これは、企業が単に商品やサービスを提供するだけでなく、顧客と一緒になって、その商品やサービスを通じて価値を生み出すという考え方に基づいています。このアプローチは、顧客を深く理解し、よりパーソナライズされた体験を提供することを可能にします。すっかり現代に馴染んだ顧客レビューなどがそうですね。

すべてはサービス

「サービス・ドミナント・ロジック」のもとでは、ビジネスの本質はサービスの提供にあるとされ、物理的な商品も含め、すべてのビジネス取引がサービスの交換と見なされます。これにより、商品自体に価値があるのではなく、商品は顧客の求める結果を達成するためのツールとみなされ、その背後にあるサービスこそが価値の源泉となります。

『サービス・ドミナント・ロジックの発想と応用』を通じて理解されるこの新たなビジネス観は、特に物中心の考え方に固執している人々にとって、目からウロコ、もしくは受け入れられない内容かもしれません。しかし、顧客との関係を深め、持続可能なビジネスモデルを築くためには、この考え方を受け入れ、適用することは大いにチャレンジしてみるべきです。顧客と共に価値を創造することで、企業は新たな成長の機会を見出し、顧客満足度を高めることができるでしょう。