HIU公式書評Blog

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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】キラキラした生活を見つめる中級国民の声を集めたような本『この部屋から東京タワーは永遠に見えない』

共感するけどしたくない。心を抉る内容に読んでいる自分の顔を知りたくなる。

SNSで一流の人と自分を比較してしまう。そんな自分がすごく嫌になる。言語化したことはなかった気持ちを見事に言語化してます。爽快感なのか、劣等感なのか、いろんな感情を持ってしまいます。

少年漫画のようなストーリー性もなく、残念な終わり方をする人を観察した視点で描かれるストーリです。報われていないと感じる人たちの人生を冷静な目で見る猫の話が一番冷静に読めました。今の自分は上と比較してもキリがないが、羨ましいと思われる程度には報われている。というオチが羨ましかった。

「真面目な真也くんの話」では、真面目な真也くんが努力の甲斐あって一流大学の受験に成功するも、社会に馴染めずにうつ病を経験します。しかし、彼が実は『真実』から逃げいてただけだったと、きづくところが面白かったです。Kindleだとハイライトも多くて同じ考えの人が多いことに安堵感を覚えました。

大人は読んだほうがいいです。子ども時代と違って、大人が勉強するのには、共感性が必要なんです。共感性がないと学べないです。この本は、共感して恥ずかしくなることもあったり、ザマアミロと思っていたりと、仮面社会ではとても参考になりました。

こんなにも感情に訴えかけられた本は珍しいです。読んでみてください。