本書は、3冠王を何度も受賞したり中日ドラゴンズをリーグ優勝4回日本一1回の名監督の、落合博満氏がバッティング技術や練習方法について記載されています。
▼一流のプロは準備が既に一流
バッターボックスに入って1番最初にやる事は、地面を納得がいくまでならして平地にする事。
そもそも凸凹だらけの地面で練習通りのバッティングが出来る訳がない。
それも最初だけでなく、一球毎に地面をならす。
たまに以下のやりとりがあるが全く気にしないのも一流のプロ。
審判「君、早くしなさい!」
落合「ちょっと待って下さいよ。これバッターの生命線なんですから!」
審判に急かされると、構えないといけないという謎の義務感に囚われがちになるのはよくあるが、落合はそれに全く動じない。
地面をならすだけでなく、ピッチャーが動いた瞬間にバットを振り抜く準備をするのも一流の心がけ。
準備を早くすれば後は普段と同じスイングをするべきとシンプルな理論。
意外とこれが出来ていないプロ野球選手は多いらしい。
▼バッティング練習も理にかなってる
バッターの斜めからのトスバッティングでの練習は当たり前だと思われる。
だが、待ってほしい。
そもそも、ピッチャーが投げるボールは、斜め前(例えば右バッターならセカンド方向)から来るのか?
いや、そんなことない。
バッティングの基本はセンター返しだが、仮にこのやり方でセンター返しをやったとすると、それは打球をレフト方向へ引っ張って打つという事になる。
極論を言えば、ファールを打つ練習をしている為、本書では「百害あって一理なし」とまで記載されている。
では、どうすれば良いのか?
スタンドティーバッティングで自分の間合いで集中しながらしっかり振り抜く事。
また更に言うと、正面にネットを置かない方が尚良い。
ネットありのスタンドティーバッティングもよく見る光景だが、目の前にネットがあると中央の穴の中にボールをねじ込めようとする意識が芽生えてしまう。
本来、外野への良いヒット級の打球だと、穴以外の上部へ当たってもおかしくない。
だが、ネットの穴の中にねじ込めないといけないと言う無意識がボールの上っ面を叩いてしまう現象が起きてしまう。
本来、ボールの中央を叩かないといけないのだが、これでは練習の練習をしている。
これ以外にもいっぱいあるのですが、ざっとまとめると以下の通り。
・本命の行動をする為にもサッサと動け
・そこら辺に転がってる「常識」を疑え
あれ?堀江さんと似たような考えな気がします。