HIU公式書評Blog

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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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2023-05-01から1ヶ月間の記事一覧

【書評】「マーロウ、あんたは依頼人には正直だって評判だな」「だから貧乏しているよ」『マーロウ最後の事件』

1930年代の社会・風俗面を最もよく象徴する一人。そう訳者が紹介する作家レイモンド・チャンドラーは、たとえアルコール中毒の悪癖が私的にはあったにせよ、ハードボイルド推理小説をいっぱしの文学にまで確立させた立役者である。本書は、彼が描いた代表的…

【書評】「マーロウ、あんたは依頼人には正直だって評判だな」「だから貧乏しているよ」『マーロウ最後の事件』

1930年代の社会・風俗面を最もよく象徴する一人。そう訳者が紹介する作家レイモンド・チャンドラーは、たとえアルコール中毒の悪癖が私的にはあったにせよ、ハードボイルド推理小説をいっぱしの文学にまで確立させた立役者である。本書は、彼が描いた代表的…

【書評】人間関係に疲れたときに『傷つくならば、それは「愛」ではない』

評者が本書を知ったきっかけは、友人からオススメだからあげる、と本を送って貰ったことなのである。その時評者はその友人に、ある悩みを打ち明けていた。その処方箋としてわざわざ送料と書籍代をかけて送ってくれた、その内容は果たして?と到着次第すぐに…

【書評】戦後の温泉地の日常『漫画 黒川温泉新明館』

黒川温泉は熊本県にある温泉だ。戦後すぐの黒川温泉の日常が描かれている。温泉というの昔からあるが、昔は日常にどのように溶け込んでいたのかがすごくわかる作品だ。 源泉から温泉を湯船に引く必要があるが、昔はどうやって引いていたのだろうか。答えは竹…

【書評】 流石のかつおぶしならぬかつまぶし!『勝間式金持ちになる読書法』

金持ち、情報弱者、読書術、、ひつまぶしならぬかつまぶし満載のこの本、一気に読めて有用。流石です。 何が有用かって、「翻訳書読もうー」っていう気になること、「最後の袋とじおすすめ15冊をとりあえず読もうー 」っていう気になることだ。 はじめに、年…

【書評】実行するだけで利益は数倍に『ザ・ゴール』

TOC(Theory of Constrains)、制約条件の理論を提唱したイスラエルの物理学者エリヤフ・ゴールドラット著の小説。 多くの工程が発生する製造業において、できるだけ少ないリソースで、できるだけ多いキャッシュを生み出す方法や需要変動に対応するためのバ…

【書評】仕事で1番使うのはExcelじゃなくてアウトルック『アウトルック最速仕事術 年間100時間の時短を実現した32のテクニック』

仕事の生産性を高めようと思ってエクセルのショートカットキーを覚えている人へ。1番使うのはアウトルックですよ。アウトルックを使っている時間は1日約2時間。年間で500時間にもなる。アウトルックの時短が最も生産性の向上につがる。 本書ではアウトルック…

【書評】名作家の俳優業。『筒井康隆劇場 ジーザス・クライスト・トリックスター』

表題作の題名になんか聞き覚えがあるなぁ、と手にしてみた本書。なんだこりゃ。演劇などのシナリオ集ではないか。と思って、Wikipediaで調べてみれば、作者はかつて劇団「筒井康隆大一座」を立ち上げたことがあるのだそうだ。1981年8月9日に東京日比谷野外音…

【書評】足踏みするな!前へ進め!『世界で一番やさしい考え方の教科書』

本書は『世界で一番やさしい会議の教科書』、『世界で一番やさしい資料作りの教科書』に続く第三弾だ。ラノベでものすごく大事なことを学べるシリーズ。今回は考え方だ。 「もっとよく考えて」、「明日までに考えておいて」。言われたことがある人は多いだろ…

【書評】女性目線での混浴の良さ『だから混浴はやめられない』

日本には現在もいくつもの混浴が残っている。湯が沸いたところに作ったもの。湯治目的で作り、いまだに残っているもの。現在は新しく混浴を作ることはできず、改装もできない。なくなろうとしている日本文化の一つだ。 本書では女性目線での混浴温泉の良さ、…

【書評】 情報の交通整理に『ネット情報におぼれない学び方』

ネットでの検索、ChatGPTにとりあえず聞いてみる、SNS、世の中まさにそれがなければ回らなくなったこの時代に、こう思ったことはないだろうか?「やっぱり生の講演会はいい」「やっぱり直に会って聞かないと」。 なぜそう思うのか。実はその端的な説明がこの…

【書評】ハードボイルド私立探偵の代名詞、フィリップ・マーロウの登場作。『大いなる眠り』

1922年にデビューし、アーネスト・ヘミングウェイを祖とするハードボイルド手法を、推理小説に持ち込んで成功させたのはサミュエル・ダシール・ハメットであったが、続いて1933年にハメットと同じく、推理小説パルプ・マガジン『ブラック・マスク』誌でデビ…

【書評】これで話せる!『あてはめて使うだけ 英語の超万能フレーズ78 』

インバウンドが再び始まった今。この本を片手に海外から来た方と話してはどうだろうか?難しい単語なんか知らなくてよい、すでに知ってる単語を組み合わせてノリで話していこう! 英語教育のせいとか、聞き取りはできるけど話せないとか、どうでもいいのだ。…

【書評】これで話せる!『あてはめて使うだけ 英語の超万能フレーズ78 』

インバウンドが再び始まった今。この本を片手に海外から来た方と話してはどうだろうか?難しい単語なんか知らなくてよい、すでに知ってる単語を組み合わせてノリで話していこう! 英語教育のせいとか、聞き取りはできるけど話せないとか、どうでもいいのだ。…

【書評】僕が「知識の幅が広い」と言われる理由『RANGE〈レンジ〉 知識の「幅」が最強の武器になる』

さて、天才と言われれば、皆さんは誰を想像するだろうか?あるいは、どのような人を想像するだろうか?ちょっと考えていただきたい。恐らく、皆さんが想像するのは、小さいころから才能に恵まれ、一つのことを極め抜き、トップに登り詰めた人ではないだろう…

【書評】西野氏の経験からこれからの人生とお金を学ぶ『夢と金』

「夢と金」、この関係性はいろいろと意見があると思いますが、西野氏の意見は「お金が尽きると夢が尽きる」ということである。そのお金に対する知識やこれからの考え方をご自身の経験を踏まえて分かりやすく書かれている本です。 まず裕福層の生態系を学ぶ、…

【書評】意識とは何か?を考える『解明される意識』

意識とは?という問いに対して、著者のデネット氏が西洋哲学の長い伝統を背景に、心理学・神経科学・動物行動学・成員医学・コンピュータサイエンス・認知哲学などを総動員して、予備知識がなくても読みやすく伝えている本である。しかしながら600ページに及…

【書評】こうして、僕は運動で人生を改善しました。『スタンフォード式人生を変える運動の科学』

これをお読みのあなたは、運動についてどう考えてきたのだろうか?僕は、運動が大好きだ。週2回はテニスをプレイし、朝は散歩し、その後ノルウェー式HIIT(ノルウェーで研究されたインターバルトレーニングの1つで、4分全力運動3分軽い運動を繰り返す)、そ…

【書評】射たれたら死ぬんだって覚悟なら、いつでもできている。『チャンドラー短編全集4 雨の殺人者』

この短編全集シリーズには各々巻末に訳者あとがきが掲載されているが、本書では特別にあとがきの他に、訳者による「フィリップ・マーロウ誕生の前夜」が寄せられているのだが、これがいかにもこの全集の最終巻に相応しい。 レイモンド・チャンドラーの長編作…

【書評】ご紹介!このように僕は睡眠の悩みを解決しました。『賢者の睡眠 超速で脳の疲れを取る』

これをお読みの方で、「寝ること」の悩みを抱えたことがない人は果たしてどのくらいいるだろうか?恐らく、いないだろう。睡眠は、僕たちにとって、健康という視点から、欠かせないものだからだ。と、言いたいのだが、実際は健康以外にも、重要だと言える点…

【書評】発想の転換! 『たいていのことは20時間で習得できる』

一万時間の法則。石の上にも三年。何かを習得し、プロとしてやっていくにはそれなりの時間がかかるのは自明である。しかし本書の提案するのは、それを逆説的にとらえ、普通は『目指すレベル』がオリンピック級では無いことが大半で、そうであれば、たった20…

【書評】こうして僕は「繊細」という意味を知りました『敏感すぎる私の活かし方―高感度から才能を引き出す発想術』

「君は繊細過ぎるんだよ」「気にしすぎ」「もっとメンタルを強くしなきゃ」...幾度となく僕が言われてきた言葉だ。4年前の僕は、本書に出てくる性格特性を全く知らなかった。自分のメンタルが弱いと思い(実際はそうだったが)、筋トレや瞑想を続けてきた。メ…

【書評】こうして僕らは人間関係で「だまされ」るんです。『残酷すぎる人間法則 9割が間違える「対人関係のウソ」を科学する』

さて、これをお読みの皆さんは、人間関係についてどのような考え、あるいは信念を持っているだろうか?そして、その信念は、どのように形成されてきたのだろうか?ちょっと振り返っていただきたい。よろしいだろうか?その信念を頭の片隅に持ちながら、この…

【書評】商売人の気遣いが学べる 『ビジネスで大切なことはみんな吉祥寺の焼き鳥屋で教わった』

著者は、27歳まで定職につかなかったばかりか多重債務をこしらえた社会的落伍者。そんな駄目人間は、結婚を機に心を入れ替えて不動産業界でがむしゃらに働きだした。著者がこの業界を選らんだ理由は、不動産が好きだったからでも知識、知縁があったからでも…

【書評】幸せの秘訣は「病院」より「美容院」、『百年人生を笑って過ごす生き方の知恵』

著者は80歳のおばあちゃん。しかし、ただのおばあちゃんではない。営業時代の成績はトップ。42歳で起業したPR会社は東証一部に上場。重責を退いたあとは、“愛あるおせっかい”を日本に広めるために「おせっかい協会」を設立。自宅のタワマンから全国にFMラジ…

【書評】幸せの秘訣は「病院」より「美容院」、『百年人生を笑って過ごす生き方の知恵』

著者は80歳のおばあちゃん。しかし、ただのおばあちゃんではない。営業時代の成績はトップ。42歳で起業したPR会社は東証一部に上場。重責を退いたあとは、“愛あるおせっかい”を日本に広めるために「おせっかい協会」を設立。自宅のタワマンから全国にFMラジ…

【書評】付加価値とは何か?をキーエンスから学ぶ!『付加価値のつくりかた』

人生において付加価値という言葉がこれからより重要になる思っている私が、改めて「付加価値」という言葉をより深く考えるきっかけを得るために読んだ本である。そのきっかけを日本の企業でありながら、平均年収2000万円、営業利益率50%以上、かつ自社工場を…

【書評】共感しすぎて疲れやすい人が無理せずに生活する方法『LAの人気精神科医が教える 共感力が高すぎて疲れてしまうがなくなる本』

皆さんの周りに、時々こういう人がいないだろうか?人混みに行くだけで気分が悪くなる、すぐに泣く、いつも恋愛では変な人と付き合っている、自分の感情を言ってもいないのにドンピシャで当ててくる、という人である。僕の知り合いにこのような人がいた。感…

【書評】共感しすぎて疲れやすい人が無理せずに生活する方法『LAの人気精神科医が教える 共感力が高すぎて疲れてしまうがなくなる本』

皆さんの周りに、時々こういう人がいないだろうか?人混みに行くだけで気分が悪くなる、すぐに泣く、いつも恋愛では変な人と付き合っている、自分の感情を言ってもいないのにドンピシャで当ててくる、という人である。僕の知り合いにこのような人がいた。感…

【書評】何故天文学者は徹夜で観測するの?『暗闇のなかの光 ―ブラックホール、宇宙、そして私たち』

皆さんは、どのように天体を観測するのか、ご存じだろうか?多くの方は「望遠鏡で観測している」ということは、イメージがつくだろう。地球の周りには、ハッブル宇宙望遠鏡もある。では、ここから5500万光年の距離にある、ブラックホールを観測するには…