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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】幸せの秘訣は「病院」より「美容院」、『百年人生を笑って過ごす生き方の知恵』

著者は80歳のおばあちゃん。
しかし、ただのおばあちゃんではない。営業時代の成績はトップ。
42歳で起業したPR会社は東証一部に上場。
重責を退いたあとは、“愛あるおせっかい”を日本に広めるために「おせっかい協会」を設立。自宅のタワマンから全国にFMラジオやクラブハウスで発信を行っている。
また、第一級障碍者手帳の持ち主であるが、講演依頼を受ければ日本全国は元より海外まで出向いて、おせっかいの素晴らしさを広めている。

順風満帆、完全な成功者に見える著者であるが、戦後の幼少期は一家心中直前までの不遇な経験をしている。また、営業の仕事で成果をあげた影でも多くの辛い思いを経験したという。
逆にいえば、「酸いも甘いも嚙み分ける」=「人生のフルコース」を味わってきたからこそ幸せに生きるノウハウに気付いたのである。

この本で気になった部分をいくつか抜粋したい。

「人生はなるようにしかならない、であるなら楽しむ」
そもそも、人生はコントロールできるものではない。
であるなら、面白いと感情が動くことに挑戦するのがよい。なぜなら、岐路に立たされてもワクワクした気持ちで困難に立ち向かうことができるから。

「石橋を叩く前に渡り切る」
著者は「お金がないのにPR会社を起業」、「無謀といわれる大会社に売り込み」、「経験もないのにTVドラマの脚本を手掛け」、「おせっかいを広めるために商業出版」。
立ち止まって熟考するより、さっさと渡ることをすすめている。
前に進むことで新しい景色が見えて思わぬ妙手を見出すきっかけを得られるという。

「恋人の値踏みはブーメラン」
相手を値踏みすると、感情が瞬時に伝わり、相手から自分が値踏みされる。
いわゆる「値踏みブーメラン」を食らうことになる。
ブーメランが飛び交う関係は疑心暗鬼を生み出し恋愛は破綻する。
そうならないためには無償の愛を相手に捧げることである。

この書籍は、営業やビジネスだけでなく、恋愛、夫婦、親子関係など、章ごとに「幸せになる解釈の仕方」「考え方」が記されている。
辞書で「おせっかい」と引くと「迷惑になるようなさま」、「余計なお世話」とネガティブな意味が書かれている。
しかし、古き良き時代の日本では「助け合い」、「人情」といったいい意味で使われていたと考える。
著者が、おせっかいで人生を好転させたように、おせっかいを上手に使って、人生を好転させていきたいものである。

『百年人生を笑って過ごす生き方の知恵』
作  者:高橋 恵
発売日:2023年1月30日
メディア:致知出版社