HIU公式書評Blog

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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】内面→外見→見せ方「ブランディングは経営戦略」『ブランディング・ファースト』

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現代は情報があふれ、また、それぞれのモノが人の時間を奪い合う時代となった。調査によると人が意識して行う行動はたった5%であり、95%は無意識に行っていると言う。

人々がモノを選ぶ際にも、一瞬でその価値を判断しているため、多くのモノの中から自社の製品を選んでもらうのは、なかなか難しい。

そこで必要になってくるのが、ブランドの確立だと著者は言う。すでにブランドとして確立しているフェラーリやアップル、コカ・コーラなどが行っているように、ブレずに長期にわたり継続して、ブランドの世界観をユーザーにイメージさせていくことが重要になる。

そのためには、まず製品について、大丈夫だと思わせる「保証効果」多くの選択肢の中でも目立つ「差別効果」これでなければと感じる「付加価値効果」これらがブランドを確立する上では大切だ。

さらに、製品のデザインもブランドを伝えるためには重要な要素ではあるが、どんなに見た目が素晴らしくても中身がなければ、意味がない。仮に非常に魅力的な外見の高級車を作ったところで、フェラーリにはなりえない。単なる真似ではブランドとして確立できないのだ。

内面を磨き、そして外見も磨く、その上で見せ方(デザイン)を考える。これがブランディングの正しい順番だと著者は言う。ブランディングは、企業が抱える問題を解決する経営戦略であり、課題である。本書は、ブランディングやデザインに注目し、より理解を深めるために書かれたものなのだ。

 

ブランディング・ファースト――広告費をかける前に「ブランド」をつくる

ブランディング・ファースト――広告費をかける前に「ブランド」をつくる

  • 作者:宮村 岳志
  • 発売日: 2020/04/24
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

【書評】スーパードライを造った男。『小が大に勝つ兵法の実践』

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戦前生まれの著者は、将校を目指していた陸軍士官学校在学中に第二次世界大戦終戦を迎えた。
終戦した途端に日本軍部を非難し始めた世間に、価値観を失ってしまった著者は世捨て人の様になるが、やがて立ち直り就学、そして大日本麦酒株式会社に入社した。
米国の方針である財閥解体のあおりを受け、過度経済力集中排除法の為、会社は朝日麦酒株式会社と日本麦酒株式会社に分割、これが後のアサヒビールサッポロビールだ。

分割後の二社は、キリンビールの台頭により凋落の道を辿る。シェアは逆転し、ラガーでなければビールではない、と言う市場が形成された。
さらに、販売網を拡げたいと泣きついてきたサントリービールに軒を貸したアサヒは、恩を仇で返されることとなる。

市場シェア率が10%を割り、「夕日ビール」と揶揄されるなか、営業本部長の著者は改革を進める。
まず、大規模なマーケットリサーチにより、或るキーワードに辿り着いた。
「コクがあって、キレがある」
コンセプトが固まった。
さらに、ビールは生であるべきだ、と言う信念を掲げ、周囲の懸念の眼をよそに、アサヒ生ビールの新発売と販売店へのアピールを始め、徐々に好評を得る。
そして1987年。遂にアサヒスーパードライが誕生する。
ドライ戦争の幕開けだ。

本書のなかで、著者は、巨大なシェアを占有する敵に対していかに挑んだのかを語っていくと同時に、高級指揮官としてどうあるべきかと言うことと、孫子、クラウゼウィッツやP・F・ドラッカーなどを例に挙げ、兵法の活用について説く。
リーダーに必要なものとは。
強い集団になるための秘訣とは。
決心のタイミングとは、その伝え方は。
商売を成功させる率を高めるには。

無骨な男の武勇譚としても面白い。

 

小が大に勝つ兵法の実践 (WAC BUNKO)

小が大に勝つ兵法の実践 (WAC BUNKO)

  • 作者:中條 高徳
  • 発売日: 2011/06/21
  • メディア: 新書
 

 

【書評】この結果は、都民が望んだものなのか?『東京改造計画』

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本書には、著者が考える東京都への37の提言が書かれている。著者は長年にわたり、数多くの書籍を出版しているが、その中でも本書は、非常に興味深くとても関心が持てる内容であった。

東京都知事による公約はこの4年間で実現されなかったが、東京都民による投票の結果、小池都知事は再び新たな4年間を送ることとなった。これは、既に予測されていたとおりの結果だったとはいえ、東京は、また日本はこのままで変わることができるのだろうか?

本書では各章ごとに、経済、教育・社会保障、新型コロナウィルス対策、都政、未来の生き方がテーマになっている。本書で掲げられている提言はいずれも、実現されれば確実に日本は改善される内容だ。

世の中は急激に変化してしまった。しかし、これを機に、日本を一気に変えるチャンスだと著書は言う。そしてこの時代のキーワードになるのが「3S」、「スピード」「スマート」「スモール」無駄な作業、無駄な人員をなくし、組織を小さくする。

そうすることで、無駄な仕事がなくなり、人々は好きなことだけで生きていける。東京は、世界で最先端の生き方、働き方を体現できる場所になるそうだ。そんな世の中は楽しみだ。

また、本書のもう一つのみどころは、蜷川実花氏によりリモート撮影された表紙だ。普段は電子書籍を購入することが多いのだが、蜷川実花氏の独特な世界観を感じさせる色鮮やかで美しい表紙を書店で見た瞬間に、迷いなく購入してしまったほどの作品だ。本書の内容とともに注目して欲しいところである。

『東京改造計画(序章)』
https://bookrev.horiemon.com/entry/2020/05/27/213612
『東京改造計画(第一章)』
https://bookrev.horiemon.com/entry/2020/06/19/101527
『東京改造計画(第四章)』
https://bookrev.horiemon.com/entry/2020/06/20/093242
『東京改造計画(第五章)』
https://bookrev.horiemon.com/entry/2020/06/21/195721
『東京改造計画(終章)』
https://bookrev.horiemon.com/entry/2020/06/23/185211

 

東京改造計画 (NewsPicks Book)

東京改造計画 (NewsPicks Book)

 

 

【書評】内面→外見→見せ方「ブランディングは経営戦略」『ブランディング・ファースト』

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現代は情報があふれ、また、それぞれのモノが人の時間を奪い合う時代となった。調査によると人が意識して行う行動はたった5%であり、95%は無意識に行っていると言う。

人々がモノを選ぶ際にも、一瞬でその価値を判断しているため、多くのモノの中から自社の製品を選んでもらうのは、なかなか難しい。

そこで必要になってくるのが、ブランドの確立だと著者は言う。すでにブランドとして確立しているフェラーリやアップル、コカ・コーラなどが行っているように、ブレずに長期にわたり継続して、ブランドの世界観をユーザーにイメージさせていくことが重要になる。

そのためには、まず製品について、大丈夫だと思わせる「保証効果」多くの選択肢の中でも目立つ「差別効果」これでなければと感じる「付加価値効果」これらがブランドを確立する上では大切だ。

さらに、製品のデザインもブランドを伝えるためには重要な要素ではあるが、どんなに見た目が素晴らしくても中身がなければ、意味がない。仮に非常に魅力的な外見の高級車を作ったところで、フェラーリにはなりえない。単なる真似ではブランドとして確立できないのだ。

内面を磨き、そして外見も磨く、その上で見せ方(デザイン)を考える。これがブランディングの正しい順番だと著者は言う。ブランディングは、企業が抱える問題を解決する経営戦略であり、課題である。本書は、ブランディングやデザインに注目し、より理解を深めるために書かれたものなのだ。

 

ブランディング・ファースト――広告費をかける前に「ブランド」をつくる

ブランディング・ファースト――広告費をかける前に「ブランド」をつくる

  • 作者:宮村 岳志
  • 発売日: 2020/04/24
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

【ランキング】今週読まれた書評【2020/6/21-27】

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1位 

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2位

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3位 

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4位

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5位 

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6位

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7位

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8位

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9位 

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10位

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【書評】え、筋トレの話じゃないの?『ストレスゼロの生き方: 心が軽くなる100の習慣』

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突然だが、俺にはストレスがない。社長業もしているのでそれなりに仕事も多いし、頭を悩ませる案件もいくつか抱えている。煩わしい人間関係もある。しかし、ストレスがない。
この俺の考え方を言語化してみんなとシェアしたほうがいいんじゃないか!?ということで、俺の頭の中がそうなっているのか説明をするためにこの本を書いた。

 ・・・頭の中が筋肉でできているからなのか?そう思った読者もいるかもしれない。なぜならtestosterone氏のQ&Aの答えは『ごちゃごちゃ言ってねぇで筋トレしろ!』に終始するからである。『信頼できる友人がいない?うるせぇ!ダンベルがあれば良いだろうが!』このような回答を期待しているのなら、本書は良い意味で期待を裏切ってくれる。

 人格を否定してくる人がいたらどうすればいいか。今作は『筋トレしてそいつを葬れるようになろう』とは言わずに『逃げていい』、『すぐに離れろ』と私たちに伝える。他人を攻撃してくる人は100%クズだから絶縁しても構わない。容赦なく関係をぶった切れ。と勇気をくれる。
 
 読むと心が軽くなる。そう。Testosterone氏に持ち上げられているのか。筋肉があるから優しいのか。筋トレで自分を傷つけてきたから人の痛みが分かるのか。筋トレをしていないあなたも読んでみてください。

 

 

【書評】バカこそ尊い。バカとは突き抜けた存在。世の偉人はみな、バカだと言ってよい。『バカ映画一直線!河崎実監督のすばらしき世界』

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名書である。何故イキナリ言い切るのかというと、河崎実監督とは既知の仲だからだ。
なので、本書を書店で見かけた時には、そっと棚から引き抜いて平置き”風”に置き換えることもある。

それはさておきまして。

河崎実監督は、「いかレスラー」「日本以外全部沈没」「地球防衛未亡人」などで「バカ映画の巨匠」と呼ばれる「どこに出しても恥ずかしい映画監督(なべやかん氏考案)」だ。
そしてこの本は、監督のライフワークである「電エース」シリーズ30周年記念として、監督初の書き下ろしで上梓されたものだ。

河崎実監督の原点は、とにかくウルトラマン加山雄三だ。これらのヒーローに心を鷲掴みにされた小学生が、そのまま大人に育ってしまった様な監督は、なかなかええとこの子だったので物持ちが良い。
小学校の頃の落書きから、円谷プロの倉庫から持ち帰ってきた怪獣の着ぐるみなど、様々なものが丁寧に保管、整理されているのだ!
だからこの本でも「電エース」を始め、「ヅラ刑事」「大怪獣モノ」「ギララの逆襲」「アウターマン」などの製作秘話・未発表の資料集が満載だ!

さて、監督の映画がどのくらいくだらないかというとだ・・・

「電エース」は、快楽星人の王子だ。気持ちが良くなると身長2000mの巨人に変身する。何故2000mなのかというと、電エースが凶器に使う東京タワーのミニチュアを用意したところ、逆算すると2000mになってしまっただけのことだ。
変身ツールは基本的には缶ビールだが、お酒が手近に無い場合は、温泉に入る、女性に抱きつくなどでも代用可能だ。

「地球防衛未亡人」は、AKB48ももいろクローバーZなどに断られた挙げ句に、ダメ元で壇蜜にオファーしてみたところ何故か快諾を受け、彼女のエロなイメージを活かしてタイトルを改変。
壇蜜だからダン隊員だ。それじゃ隊長にモロボシ・ダン森次晃嗣を起用して、「ダン隊員」と言わせてしまおうという、アレな感じだ。

「大怪獣モノ」は、完全にシン・ゴジラにぶち当てた便乗作品だ。「日本沈没」に合わせて「日本以外全部沈没」を公開したら大ヒットしてしまった甘い経験に基づく、濡れ手に粟の二番煎じだ。
突然現れた怪獣に対抗するために、薬品セタップX(スタップではありません)を注入して人間が巨大化するのだが、イケメン俳優が巨大化すると、何故か今や新日本プロレスのゴールデンスターである飯伏幸太選手になってしまい、怪獣相手にプロレス技が炸裂する!

と、こんなこと(だけ)を42年も続けている河崎実監督は生半可ではない。
覚えておいて欲しい。監督にとって、「くだらなかった」「時間を返してくれ」というのは最高の褒め言葉なのである。

因みに、製作30周年を記念し、勢いで私の会社で作ってしまったのが、「電エースの気持ちのいいお水」と言う、特許取得のサプリメント入りのとっても美味しくて健康になれるお水の電エースバージョンだ。
シリーズ最新作である「電エースキック」では、キラーアイテムとして、すげーくだらなく登場するので、要チェックなのだ!
そう。これは書評であると同時に、私の会社の商品の宣伝でもあったのだ!
どうだ。恐れ入ったか。わはははは。わは。ごほげほ。

 

バカ映画一直線!: 河崎実監督のすばらしき世界

バカ映画一直線!: 河崎実監督のすばらしき世界

  • 作者:実, 河崎
  • 発売日: 2019/03/20
  • メディア: 単行本
 

 

【書評】自分を追い詰めてしまう人へ 『フェアシンキング』

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 自分に自信が持てない、物事をネガティブに捉えてしまう、常に何かしら不安で落ち着かず、気分も落ち込み、なかなか幸福感が持てない。このような悩みを抱える方は非常に多いと思います。そして大体の対処法が「根拠のない自信を持とう」、「マイナスなことは考えないこと」、「常にポジティブでいよう!」などに終始してしまうと思います。

 著者の王丸典子氏はカリフォルニア州公認サイコロジスト・臨床心理学博士であり、認知行動療法を主にクライアントと向き合ってきました。フェアシンキングは認知行動療法をクライアント自身で行えるように王丸氏が簡素化した「心のセルフエクササイズ」になります。偏った考え方を見直し、別の思考パターンに導く方法のことです。

 人間は起こった出来事に対して認知(自動思考)、気分・感情、身体反応、行動という順番で反応します。認知行動療法はその入り口になる“認知‘(自動思考)”にアプローチしていき、不適切な認知を修正することで自分を追い詰める思考法から脱却を目指します。心理学者のエリスは「人は起こった出来事を誰でも同じように受け取る訳ではなく、必ずその人の特有な信念、考え、固定観念といった認知の枠組みを通して出来事を解釈し受け取っている。」と人間の認知を説明します。逆境が絶望かチャンスなのかはその人の認知、解釈次第なのです。

 自分を追い詰めてしまう認知を自分を助ける思考へ変化させましょう。ネガティブなことが浮かんだら一度反論して、客観的な思考に見直すのです。“この出来事はそんなに最悪なのか?絶望なのか?他人からそんなに強く非難されることなのか?” 客観的な視点で自分の思考を見直して、今の自分にとって最良と思える思考を選べるようになること。これがフェアシンキングの目的です。
 
 歪んだ認知のままではずっと自分を苦しめてしまいます。そういった場合は必ず公平な評価に基づき偏った思考を見直しましょう。本書は必ず役に立ちます。自分を大事にしてください。

 

フェアシンキング

フェアシンキング

 

 

【書評】つねに創造的な仕事をすることが、最も基本的な行動指針である。『成功への情熱-PASSION-』

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京セラグループと言えば、電気通信事業の自由化を受けて1984年に第二電電を創業したのを皮切りに、様々なジャンルの事業に手を拡げ、今や一大企業集団となっているが、その始まりは、上司との意見対立から職を辞し、「稲盛和夫の技術を世に問う場」として創業したセラミック工場であった。
しかしその後、労使トラブルをきっかけとして著者は当初の目的を捨て去り、京セラの経営理念を「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、人類、社会の進歩発展に貢献すること」と定めることとした。

町工場からいかにして巨大企業となり得たのか。その理由を著者は、「企業哲学があり、それを全社員と共有できているから」と答える。
新しい会社を起こす際にも、M&Aで異なる文化と接した時でも、「哲学」、簡単に言えば「考え方」を伝え、共有するのだと言う。
本書にしても、米国企業を買収する際に、国民性を乗り越えて共生をするために、数日間の勉強会を行った際の資料として使った『心を高める、経営を伸ばす』と言う既存の著書が元となっている。

起業当初の著者は、技術的に難しい仕事を受注してきては、無理だという従業員を説得し、工夫を凝らし知恵を絞って、なんとか製品を完成させて顧客獲得を重ねた。
ポッと出の町工場には、他社ができない様な仕事を「できる!」と言い切り、やり切るしか新規開拓の道はない。
著者は、その頃から「自己の能力を未来進行形で捉えよ」と従業員に言い聞かせた。何としても夢を実現させようと強く思い、真摯な努力を続けるならば、能力は必ず向上し、道はひらける。
「人生の結果 = 考え方 × 熱意 × 能力」である、と。

そして、事業を成功させ続けるためには、心を高め、徳のある人格を築き上げていくことと、高い目標を立て、毎日を全力で生きる。現状に甘んじることなく自分の限界にチャレンジし続ける精神的な強さと意志の力を養うことと説く。
これらのことを長年実践してきた結果が、現在の京セラグループを形付けることとなったのであろう。

そして、最後を締める言葉はこれだ。
「決してあきらめない」

 

 

成功への情熱―PASSION― (PHP文庫)

成功への情熱―PASSION― (PHP文庫)

  • 作者:稲盛 和夫
  • 発売日: 2001/01/05
  • メディア: 文庫
 

 

【書評】好きなことだけで生きていく。『限界集落(ギリギリ)温泉』

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伊豆の山奥にホームレスの溝田が流れ着いたところから物語は始まる。死にたがりのコスプレイヤー・アユや都会で落ちこぼれたオタクたちを巻き込んで、廃業寸前の温泉宿再建を計画する!

都会に疲れたゲームクリエイターネットアイドルを客寄せパンダにする。漫画家、モデラーなどクラフト系に強いスペシャリストは田舎で食っていけるのか?

「政治家とアイドルは実によく似てる!」「やりたいことを実現しようとしたら政治だった」と最終巻では宿屋の主人が下田市長選に立候補する。

著者の鈴木 みそさんは本書を含めた「2013年電子書籍の収支」を生々しく公開している。
https://bit.ly/2MIAOgs

温泉・ビール・海の幸に、綺麗所と自分たちで作ったイベントが加わった、新しい生き方のモデルである。

 

限界集落(ギリギリ)温泉第一巻

限界集落(ギリギリ)温泉第一巻