本書には、著者が考える東京都への37の提言が書かれている。著者は長年にわたり、数多くの書籍を出版しているが、その中でも本書は、非常に興味深くとても関心が持てる内容であった。
東京都知事による公約はこの4年間で実現されなかったが、東京都民による投票の結果、小池都知事は再び新たな4年間を送ることとなった。これは、既に予測されていたとおりの結果だったとはいえ、東京は、また日本はこのままで変わることができるのだろうか?
本書では各章ごとに、経済、教育・社会保障、新型コロナウィルス対策、都政、未来の生き方がテーマになっている。本書で掲げられている提言はいずれも、実現されれば確実に日本は改善される内容だ。
世の中は急激に変化してしまった。しかし、これを機に、日本を一気に変えるチャンスだと著書は言う。そしてこの時代のキーワードになるのが「3S」、「スピード」「スマート」「スモール」無駄な作業、無駄な人員をなくし、組織を小さくする。
そうすることで、無駄な仕事がなくなり、人々は好きなことだけで生きていける。東京は、世界で最先端の生き方、働き方を体現できる場所になるそうだ。そんな世の中は楽しみだ。
また、本書のもう一つのみどころは、蜷川実花氏によりリモート撮影された表紙だ。普段は電子書籍を購入することが多いのだが、蜷川実花氏の独特な世界観を感じさせる色鮮やかで美しい表紙を書店で見た瞬間に、迷いなく購入してしまったほどの作品だ。本書の内容とともに注目して欲しいところである。
『東京改造計画(序章)』
https://bookrev.horiemon.com/entry/2020/05/27/213612
『東京改造計画(第一章)』
https://bookrev.horiemon.com/entry/2020/06/19/101527
『東京改造計画(第四章)』
https://bookrev.horiemon.com/entry/2020/06/20/093242
『東京改造計画(第五章)』
https://bookrev.horiemon.com/entry/2020/06/21/195721
『東京改造計画(終章)』
https://bookrev.horiemon.com/entry/2020/06/23/185211