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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】自分を追い詰めてしまう人へ 『フェアシンキング』

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 自分に自信が持てない、物事をネガティブに捉えてしまう、常に何かしら不安で落ち着かず、気分も落ち込み、なかなか幸福感が持てない。このような悩みを抱える方は非常に多いと思います。そして大体の対処法が「根拠のない自信を持とう」、「マイナスなことは考えないこと」、「常にポジティブでいよう!」などに終始してしまうと思います。

 著者の王丸典子氏はカリフォルニア州公認サイコロジスト・臨床心理学博士であり、認知行動療法を主にクライアントと向き合ってきました。フェアシンキングは認知行動療法をクライアント自身で行えるように王丸氏が簡素化した「心のセルフエクササイズ」になります。偏った考え方を見直し、別の思考パターンに導く方法のことです。

 人間は起こった出来事に対して認知(自動思考)、気分・感情、身体反応、行動という順番で反応します。認知行動療法はその入り口になる“認知‘(自動思考)”にアプローチしていき、不適切な認知を修正することで自分を追い詰める思考法から脱却を目指します。心理学者のエリスは「人は起こった出来事を誰でも同じように受け取る訳ではなく、必ずその人の特有な信念、考え、固定観念といった認知の枠組みを通して出来事を解釈し受け取っている。」と人間の認知を説明します。逆境が絶望かチャンスなのかはその人の認知、解釈次第なのです。

 自分を追い詰めてしまう認知を自分を助ける思考へ変化させましょう。ネガティブなことが浮かんだら一度反論して、客観的な思考に見直すのです。“この出来事はそんなに最悪なのか?絶望なのか?他人からそんなに強く非難されることなのか?” 客観的な視点で自分の思考を見直して、今の自分にとって最良と思える思考を選べるようになること。これがフェアシンキングの目的です。
 
 歪んだ認知のままではずっと自分を苦しめてしまいます。そういった場合は必ず公平な評価に基づき偏った思考を見直しましょう。本書は必ず役に立ちます。自分を大事にしてください。

 

フェアシンキング

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