HIU公式書評Blog

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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】IT化DX化をコンサルに頼みたい時に読むのにおすすめ!『世界一やさしいコンサルティングプロジェクトの説明書 』

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本書はコンサルタントの現場が非常によくわかる本である。IT化DX化をしたい時にまずこれを読めば、どのように頼んだらどんなことができるのかがわかるだろう。

本書では11もの事例をもとにコンサルタントがどんなふうに仕事をしているのかがよくわかる本だ。事例が非常にわかりやすく、生々しく書かれているため、コンサルタントの苦労がよくわかる。

例えば、工場の派遣社員用の退勤システムの作成など。なんてリアルな事例だろうか。これまでは派遣社員が出勤しているかを確認しに行く仕事があった。そして、タイムレコーダーの記録をPCで月に一回手打ちして、給料を支払っていた。それを遠隔で確認できるように、また自動で集計できるようにシステムを構築するというものだ。

仕事の流れはざっくり、何をしたいのかを決める、どうやってやるかを決める、実際に作る、テストをする。その際にどんなところで、問題が発生したか、どうやって乗り越えたのか非常に生々しく書かれていて面白い。後からバレて問題にならないのだろうか?。

とにかく、本書はコンサルに仕事を頼みたい人にお勧めしたいと思う。相手の苦労がわかれば仕事がスムーズに進むだろう。おそらく、世界中でここに起こったような問題は毎日起きているのだろう。

 

 

【書評】これからの時代「頭がいい」は弱点になる『考えることこそ教養である』

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本書は昨今の教養ブームに一石を投じる一冊です。
あなたは「頭がよくなりたい」「頭がよかったら…」って思ったことはないでしょうか。
そんなあなたに朗報です!
「頭がいい」とされてきた、過去の蓄積である知識の価値が急落して、これからは未知のことを考える力が重要になってくるのです。

そこで考えを深めるために「型」が必要となってきます。
①真の課題、隠れた本質を考える「川を上る」
②海外にまで視野を広げる「海を渡る」
③リーダーが身につけるべき引いた視点「バルコニーを駆け上がる」
これらの型を意識することで、物事を深く考える力が身につくのです。

本書をきっかけに思考力を高めて、教養コンプレックスから卒業しましょう!

 

考えることこそ教養である

考えることこそ教養である

  • 作者:竹中 平蔵
  • 発売日: 2021/03/01
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

【書評】よく見て、よく聞き、そしてよく考えよう『センスは脳で磨かれる』

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漫画の擬音のなかに「ちゅどーん」という物がある、「ドカーン」なら分かるが「ちゅどーん」である。
そんな一般的な発想の壁を壊すセンスとその鍛え方について、著者の見解が纏められているのが本書だ。

本書のセンスには作業の効率化も含まれる。
同じ作業をしていても早い人,遅い人がいるのも、センスがあるか,ないかの違いだそうだ。

では、作業の早い人に近づくにはどうするか。
著者は参考とする人を良く見て観察するのが有効だと言う。
そうすることで脳は刺激され、その人ほどではないにしろ効率化が図れるようだ。

本書は過去の研究結果を時折引用し、センス向上に効果がありそうな方法が紹介されている。
そのため、センスが磨かれるかもしれない本として読むのが正しいと思う。

ただ、脳の様々な部分を連動させることでパフォーマンスが向上するという点は納得できた。
日常の何気ない一コマを、五感と感情を総動員して思考してみよう。

 

センスは脳で磨かれる

センスは脳で磨かれる

  • 作者:加藤 俊徳
  • 発売日: 2021/02/19
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

【書評】人類と地球の歴史を見守り続ける不死の鳥『火の鳥 黎明編』

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どうしてこの作品の書評を今まで書いていなかったのだろうか。『火の鳥』と私には、単なる読者として以上の関わりが有ったのにもかかわらず、すっかり思い付かないでいた。

漫画家 手塚治虫が自らのライフワークと認めた火の鳥は、時間と時空を超越した存在である。
1954年から1986年までの間、様々な時代でのエピソードが描かれてきているが、今回取り上げている『黎明編』は、1967年に描かれたものなので本当は一作目ではないのだが、スター・ウォーズ的な物言いをすれば『エピソード1』に当たるものだ。

ある日、ナギという少年が住む火の山のふもとの村を、猿田彦を隊長とする軍勢が押し寄せ、村は全滅してしまう。
軍勢はヤマタイ国の女王・ヒミコの命令によって、火の山に生息する火の鳥を捕らえるためにやってきた。寄る年波によってその美しさに陰りを見せ始めていたヒミコは、永遠の命を手に入れられるという言い伝えを持つ火の鳥の生き血を欲していたのだ。
生き残ったナギは、猿田彦によってヤマタイ国へ連れていかれる。やがて、ナギと猿田彦の間には親子に似た情愛が・・・

この『黎明編』の次が、思いっきり時代が吹っ飛んで『未来編』。それから『ヤマト編』、『宇宙編』、『鳳凰編』、『復活編』、『羽衣編』、『望郷編』、『乱世編』、『生命編』、『異形編』、『太陽編』と過去と未来とに、交互に舞台を重ねながら少しずつ時代の振り幅が狭まっていっている。そして、最終話では現代に到達する、という構想であったのだが、その原稿に手を付ける前に手塚治虫は亡くなってしまった。

手塚治虫の漫画は色々と手にしてきてはいたが、実は火の鳥は読んだことがなかった。
文庫本版全13巻を買い揃え、一気読みしたのが3年前。興味深いエピソードの数々に感心もしたが、時代の変化と共に、画風や表現方法もどんどん変化していることにも驚いた。
手塚治虫も時代を生き残っていくために、絶えず進化を求めていたのだった。

さて、ところで、『火の鳥』と私との間の関わりとは?
2018年7月31日、『火の鳥 サプリメント in ウォーター編』が発売された。
特許取得のサプリメントを配合した、飲むサプリというオンリーワンで新感覚のお水『サプリメント in ウォーター MCM のめぐみ』が火の鳥パッケージとなったもので、宅配水事業のMCMのめぐみ株式会社と手塚プロダクションのコラボによるものだ。
手塚治虫のオフィシャルサイトでも記載されているので、決してパチモンではない。
https://tezukaosamu.net/jp/mushi/entry/12415.html

そして、MCMのめぐみ株式会社は私の会社なのである。
(どーも、すみません)

 

 

火の鳥 1

火の鳥 1

 

 

【書評】恋愛の仕方を私たちは教えてもらっていないよね『婚活1年目の教科書』

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女性は男性脳をどれくらい理解しているのか。
恋愛本を突き詰めると相互理解が重要であるという結論に行き着く。
だからこそ内容が似てしまうのだが本書は少し違う。
男性が行うLINEへの理解が深いのだ。

既読スルーが増えたときは…
適切な文章量は?
話題の数は?
急に返事が来なくなったら?

このようなテーマについて本書で話されているが、女性はおそらく正しく解釈できていないことが多いと思われる。内容は本書に譲るがこの解釈のずれを埋めれるのが恋愛偏差値の高い人間なのだろう。

恋愛偏差値。それは問いへの正答率の高さ。男性脳の正しい理解力。
もし男性とのLINEで困っている人がいるのなら本書は大変役に立つと思われる。

 

失敗する前に知りたい、婚活1年目の教科書
 

 

【書評】私立探偵を軽く見てはいけない。執念深くて、どんな嫌味をいわれても感じないんだ。『湖中の女』

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或る会社経営者から、行方知らずになって一ヶ月になる妻を探す様に依頼された主人公 私立探偵フィリップ・マーロウ。彼女の最後の手がかりは、エルパソから送ってきた電報で、「メキシコデ離婚スルタメ国境ヲコエル クリスト結婚スル」という内容だった。まず、クリスの家を訪問するマーロウは、侮蔑的な態度を見せるハンサムに、タイトルの言葉を返すのだった。

クリスから、とっくに女とは縁を切ったと話され、次に、彼女のエルパソの前の消息先であるピューマ・ポイントの山の上、湖の傍にあるキャビンへと向かったマーロウは、キャビンの管理人であるビル・チェスと喧嘩をしたビルの妻も、同じ頃合いに消息を絶ったことを知る。そして、二人は偶然湖の中に沈んだ女の死体を発見する。

そんな始まりを見せる本書は、レイモンド・チャンドラーの四作目の長編である。
他の長編作と同様、『ベイ・シティ・ブルース』、『湖中の女』といった短編を下敷きにしている。

この後も、マーロウの行く先々でトラブルや殺人が重ねられていくのだが、本作でもまた、前作までとは異なる雰囲気を感じる。
前作『高い窓』では、暴力性が抑えられ、シャープな会話劇となっており、洒落た比喩と心理描写が強調され、また、マーロウも感傷的に見えた。
本作でも、ギャングの類いは出番が無いし、登場人物は、一般市民が半分、五分の一が山の警官、残りがベイ・シティの警官で、やはり暴力性は低い。会話に紙面を大きく割いているのも前作と同様であるが、ムードは全く異なる。ジッとした、派手さの無い文体で、どこか地を這う様な重さを持つ。
マーロウもどことなく沈鬱というか、静かで何を考えているか判らず、読者をも混乱させる。
作品の時代背景が、第二次世界大戦の最中であり、ヒステリックにではないが、作中にも戦時中を示す表現も出てくる。そんな不安定な世の中であったことが影響しているのかもしれない。
チャンドラー自身、精神的に決して良い時代ではなかったのだろう。

 

湖中の女 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
 

 

【書評】キンコン西野亮廣の半生を描いた絵本‼️ 『えんとつ町のプペル』

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ゴミから生まれたゴミ人間プペルと父を亡くした少年ルビッチの葛藤を描いた絵本。
"大人も泣ける感動物語"

"煙に覆われたえんとつ町"と言う世界観!星空を見た事がない住人達!星空?普通ならこの状況で欲しいのは太陽じゃない!?面白い。
1つの太陽ではなく、無数の星を見たい!面白い。

日本であろう舞台のえんとつ町。なのに、ハロウィンの夜から始まる。町は赤い提灯で照らされ賑やか。しかし上に登ると暗くなって行く。
芸能界と言う華々しい世界で一度は登りたいと若くして上がったキングコング
そこから見た景色が煙突に座る2人の様に見える。
ニシノアキヒロ氏の心の中を描いた作品。文章と絵に込めた想いを感じる。

この絵本は現代に生きる物の心の弱さ。挑戦する人。前に進みたい人に勇気を与えられます。

西野さんは常にアップデートし知りたい事や知らなかった事を挑戦、実験し失敗する事は当然、やらなきゃわからない!全てにおいて楽しく生きる人です。
こんな西野さんに、力をかす素晴らしいチームから絵本が作られています。
出版社はあの泣く子も黙る見城徹率いる幻冬社からの出版。とても美しい絵と独特のキャラクター。
"信じぬくんだ。たとえひとりになっても"を1番に表現し我々に伝えて連れて行ってくれる?未来に向かって前にすすめっ!て、なる絵本です。

 

えんとつ町のプペル

えんとつ町のプペル

 

 

【書評】盲目の刃はどこに向けられるのか『情報なき国家の悲劇 大本営参謀の情報戦記』

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近代日本では太平洋戦争について話題に触れることはほとんどありませんし、語り継がれる機会もなくなりつつあります。戦争の悲惨さを憂い、もう二度と戦争を起こすべきではないという論調が多くを占める一方、戦争自体の分析をここまで行っていたという事実はあまり知られていない。本書は情報戦という観点から何が起きていたのかを克明に記した、生々しくも惹き込まれる体験記です。

著者の堀栄三氏は大本営の情報参謀として終戦まで勤めあげ、米国の戦法研究や情報分析を一から積み上げていった天才。時には命の危険を顧みずに最前線まで赴き、些細な兆候を見逃さずに事実を把握していく姿は、まさに「事件は会議室で起きてるんじゃない! 現場で起きてるんだ!!」の一節を思い起こさせます。そんな戦闘現場を見る機会が全くない日本本土にいる大本営。その希望的観測のみから出される指示命令が、数百万人の命をいともたやすく散らしてしまった。情報なき故の過ちであり、正しい情報がどれだけの価値を生み出すのかをズシリと実感することができるでしょう。

すでに戦争を体験していない国民が多数を占める日本で、ここまで克明に何が起こっていたかを記してもらえただけでもありがたいという心境です。経営でもよく使われる言葉の「戦略/戦術/戦闘」は、もともと戦争で使われていました。戦略の失敗は戦術や戦闘で取り戻すことはできません。米国に宣戦布告をするという戦略の失敗。広大な海が続く太平洋での侵攻戦略の失敗。それらの戦略には根拠も情報もなく、上層部の期待と楽観によって戦略が立てられていました。盲目ともいえる戦略策定の結果、最前線の大将は戦術で苦労をし、戦闘で尊い命が失われていきました。

この悲劇を繰り返すことなく、自分の人生や経営において、知らなければならない情報とは何かを見つめ直すきっかけになるでしょう。情報なき企業の悲劇にならないよう、時代の流れに対してアンテナを立てておくことがとても大切です。

 

 

【書評】腹を切るより、家を潰されるより、痛かったものとは『流人道中記(上)』

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姦通の罪により切腹を言い渡されるも、「痛ぇからいやだ」という理由で流罪になった旗本・青山玄蕃。
そんな一見自分勝手な青山と、押送人である石川乙二郎との道中が描かれている。

押送人の石川は十九歳で真面目一筋。
そんな石川が道中で青山という人物に触れ、自らの過去を回想しながら、徐々に成長していく姿が印象深い。

本書では道中出会う様々な人との交流が、その人の視点で綴られている。
心情の理解がしやすい構成のため、行動の原因がよく分かる。

著者は「蒼穹の昴」,「鉄道員」で知られる浅田次郎
著者のファンにもおすすめ出来る本だと思う。

作中で石川が言うように、青山は単なるろくでなしではない。
彼が本当に守りたかったもの、腹を切る以上の痛みを、共に旅をしながら感じ取ってみよう。

 

流人道中記(上)

流人道中記(上)

 

 

【書評】過去のHIUを知りたければ、これを読め!『SALON DESIGN vol.3』

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本書は2017年12月に発刊されたものだ。2017年8月定例会(井上 公造 × 堀江 貴文)、ホリエモン祭 in セブなどクローズドコミュニティの過去の活動をのぞき見ることができる。

「HIU限定会員制バー」の記事では東の「ZePlus」と西の「0-HATSU」の徹底比較が行われた!それぞれ関東支部、近畿支部のHIU会員を中心に作られた店である。

今でこそ人気のシーシャ、今尚珍しい冷蔵庫から好きなものを取ってくるセルフ式が取り入れられている。繰り返しになるが、本書は3年以上前に発刊されたものだ!

最新号vol.9はもう間も無く発売!評者は「完全会員制BAR "Unlimited"」の特集記事を担当しており、参考までに「HIU限定会員制バー」の特集が掲載されたvol.3を読み直した。Unlimitedでもシーシャとセルフ式は引き継がれている。

ZePlusは閉業。0-HATSUは現在営業中!西日本を訪れた際にはHIUの歴史と先見性を得るために真っ先に訪れたい。