どうしてこの作品の書評を今まで書いていなかったのだろうか。『火の鳥』と私には、単なる読者として以上の関わりが有ったのにもかかわらず、すっかり思い付かないでいた。
漫画家 手塚治虫が自らのライフワークと認めた火の鳥は、時間と時空を超越した存在である。
1954年から1986年までの間、様々な時代でのエピソードが描かれてきているが、今回取り上げている『黎明編』は、1967年に描かれたものなので本当は一作目ではないのだが、スター・ウォーズ的な物言いをすれば『エピソード1』に当たるものだ。
ある日、ナギという少年が住む火の山のふもとの村を、猿田彦を隊長とする軍勢が押し寄せ、村は全滅してしまう。
軍勢はヤマタイ国の女王・ヒミコの命令によって、火の山に生息する火の鳥を捕らえるためにやってきた。寄る年波によってその美しさに陰りを見せ始めていたヒミコは、永遠の命を手に入れられるという言い伝えを持つ火の鳥の生き血を欲していたのだ。
生き残ったナギは、猿田彦によってヤマタイ国へ連れていかれる。やがて、ナギと猿田彦の間には親子に似た情愛が・・・
この『黎明編』の次が、思いっきり時代が吹っ飛んで『未来編』。それから『ヤマト編』、『宇宙編』、『鳳凰編』、『復活編』、『羽衣編』、『望郷編』、『乱世編』、『生命編』、『異形編』、『太陽編』と過去と未来とに、交互に舞台を重ねながら少しずつ時代の振り幅が狭まっていっている。そして、最終話では現代に到達する、という構想であったのだが、その原稿に手を付ける前に手塚治虫は亡くなってしまった。
手塚治虫の漫画は色々と手にしてきてはいたが、実は火の鳥は読んだことがなかった。
文庫本版全13巻を買い揃え、一気読みしたのが3年前。興味深いエピソードの数々に感心もしたが、時代の変化と共に、画風や表現方法もどんどん変化していることにも驚いた。
手塚治虫も時代を生き残っていくために、絶えず進化を求めていたのだった。
さて、ところで、『火の鳥』と私との間の関わりとは?
2018年7月31日、『火の鳥 サプリメント in ウォーター編』が発売された。
特許取得のサプリメントを配合した、飲むサプリというオンリーワンで新感覚のお水『サプリメント in ウォーター MCM のめぐみ』が火の鳥パッケージとなったもので、宅配水事業のMCMのめぐみ株式会社と手塚プロダクションのコラボによるものだ。
手塚治虫のオフィシャルサイトでも記載されているので、決してパチモンではない。
https://tezukaosamu.net/jp/mushi/entry/12415.html
そして、MCMのめぐみ株式会社は私の会社なのである。
(どーも、すみません)