HIU公式書評Blog

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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】人生からはみ出さないと入れない大学知ってます?『最後の秘境 東京藝大 天才たちのカオスな日常』

「鉛筆の芯を削る、顔になすりつける、答案用紙に顔を叩きつける、自画像と主張し提出する」

これは、上野にある東京藝大は入試での出来事である。ちなみに、合格したそうだ。

この人たち、本当にヤバいとしか言いようがない。

ブラの仮面に上半身トップレス、その姿で大学に出現する抜群のスタイルの美人は、ブラジャー・ウーマンと呼ばれている。悪の組織ランジェリー帝国と戦っているのだそうだ。

漆芸専攻のは人は常に漆にかぶれ、近くに座るだけで友達もやられる。

バイオリニストは3歳ほどでバイオリンを始めるため、骨格がバイオリンに合う。顔は左右非対称になり、腰は曲がるらしい。

油画専攻の人は精神を病む程のめり込む。

ちなみに、ブラジャー・ウーマンも油画専攻である。

彼らは人生をかけてのめり込み、人生をかけて遊ぶ。

ベーシックインカムの恩恵を一番受けるのは彼らだと思うし、そうあって欲しい。

この本を読めば、きっと本当に好きの意味がわかるはず。

藝大祭である鞴祭(ふいご)では、ぜひVIP席を用意して、学生さんがアテンドして欲しい。

うちが家族分買います。

 

 

最後の秘境 東京藝大: 天才たちのカオスな日常 (新潮文庫)

最後の秘境 東京藝大: 天才たちのカオスな日常 (新潮文庫)

 

 

【書評】世界は思っているよりずっと良い方向に進んでいる『ファクトフルネス』


本書は我々が普段、生活していて入ってくる情報に基づき、思い込みをしていまっている。

そんな思い込みをデータを元に正しく世界を見ると、全く違った理解をしていることを分からせてくれるという本である。

世に伝えられるニュースというのは悪い知らせが多い。それもそのはず、人々に響くニュースというのは悪い知らせの方が圧倒的に心に残るし広まりやすいからだ。

世界には数え切れないほどの「小さな進歩」が起きている。そんな「小さな進歩」のくり返しが世界を変え、数々の奇跡を起こしてきた。

とはいえ1つひとつの変化はゆっくりで細切れなので、なかなかニュースには取り上げられない。

世界は思っているよりずっとずっと良い方向に進んでいるデータが出ている。

ならば、もっと「自分たちはポジティブに生きようじゃないか!」と伝えてくれる書籍である。

 

FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

 

 

【書評】みんなと同じ事をしてるとバカになりますよ。『学校へ行きたくない君へ』

「普通なんてありません。それは誰かが作り出した幻想です。」

この本は不登校新聞を出している不登校新聞社が、樹木希林宮本亜門茂木健一郎リリーフランキーなどの著名人達にインタビューする形式で書かれている。

インタビューする側も不登校経験者なら、される側も不登校経験者だったり、単なる破天荒だったりだ。

ここに出てくる著名人達は、葛藤を抱えてながら生きている。有名だからと言ってスーパーマンではない。

私の子供達は世間で言うと不登校経験者だ。

娘は給食の初日で嘔吐した。

「なぜ同じ時間に、全員で、同じメニューを、同じ量だけ食べなければいけないのか」

考えたら気分が悪くなったそうだ。

天才だと褒める私を妻は睨みつけた。

そして、小学校二年生から学校には行かなくなる。不登校仲間と遊んだり、20代の女性に混じって料理教室に通い、乗馬クラブで馬の世話をしていた。忙しくて学校に行く暇が無かっただけかもしれない。

1年後くらいに勝手に学校に行くようになった。何しに学校に行くのか?学校なんか行かないでパパとまだ遊んで欲しいと言ったら、妻にやんわりした口調で「バカかよ、テメーは」という内容を言われた。そして、娘には敬語でお断りをされた。

学校に行かないことを私が言えた義理ではないが、医者になって言えることはある。

「学校に何しに行くんですか?」

インターや私立に通う、富裕層の帝王学教育じゃないなら、親が自分と同じ義務教育を強制するなんて無意味だと言うのが私の意見だ。

義務教育なんて行きたければ行けば良いし、行きたくなければ行かなきゃいいとゆうのが我が家の方針だ。

人と同じ事を我慢するくだらなさを考えられる事請け合いです。

 

学校に行きたくない君へ

学校に行きたくない君へ

 

 

【ランキング】前四半期に売れた本【2018年度4Q】

1位 

地元がヤバい…と思ったら読む 凡人のための地域再生入門

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2位 

稼ぐまちが地方を変える 誰も言わなかった10の鉄則 (NHK出版新書)

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3位 

 

4位 

あなたの脳は変えられる 「やめられない! 」の神経ループから抜け出す方法

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4位

月3万円ビジネス 100の実例

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 4位 

PIXAR <ピクサー> 世界一のアニメーション企業の今まで語られなかったお金の話

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7位 

メモの魔力 The Magic of Memos (NewsPicks Book)

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7位 

ドリルを売るには穴を売れ

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7位 

すぐに使えてガンガン集客! WEBマーケティング123の技

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7位

1440分の使い方 ──成功者たちの時間管理15の秘訣

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7位 

FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

 

 

【書評】小さな行動と、複合的なチャレンジが大切『イヌが教えるお金持ちになるための知恵』

本書はいわゆる「お金の入門書」である。
「お金」についてどのように考えるべきか。
お金を稼ぐにはどのように行動したらいいか。
1人の少女の成長ストーリーと重ね合わせながら、学んでいく。
前回論評した『マネーという名の犬』と内容が被る部分が多いため、別視点にて論評していきたい。

『行動は72時間以内にせよ』
3日以内にやらないことは、一生やらない。
すぐに大富豪にはなれなくとも、今出来る小さな行動は必ずある。
すぐ出来る行動に細分化し、まず行動してみることの大切さを説いている。

『正しい目標設定をせよ』
お金を貯金することを目的としてはいけない。
あくまで自分の夢を叶えるための「手段」である。
ただ貯金しても、インフレ等の関係でお金の価値は下がっていく。
「何のためにお金を貯めるか」をぜひ意識してみてほしい。

財布に「本当にそれが欲しいか?」という紙をいれよ。
本文の中にある一文だ。
自分の時間を削って稼いだお金を、本当にそこに使っていいのか。
ぜひ普段の給料を時給換算して考えてみて欲しい。

結局、我々はどうすればいいのか。
答えは「複合的にチャレンジすること」ではないだろうか。
固定費を下げる。
副業する。
正しい知識と適切な金額で、投資信託をやってみる。
どれか1つで成功することよりも、複合的に取り組んだ方がお金が増える可能性は上がる。
悩む前に、まず行動してみて欲しい。

 

 

イヌが教えるお金持ちになるための知恵

イヌが教えるお金持ちになるための知恵

 

 

【書評】知らないことをどこまで知ろうとしたか『希望の国のエクソダス』

荒唐無稽の村上龍の妄想だと、言う人もいるかもしれない。

中学生が立ち上がり、たゆまぬ改革を続け、日本でできる可能な限りの全てを成し遂げていく。
ストーリーというと、この重厚な意思決定の重なりは、安っぽい表現だと思う。

この本を読む注意点は、自分が無知であることを、まず認めることにある。
中学生の発想、日本経済と世界情勢、最初から最後まで、わからないことが脈々と書き連らなっている。

ただ、本から視線を上げると、ああ現実もそうだったと認識する。
ある側面から見たら、「希望の国エクソダス」はフィクションであり、
ただ、同じ側面から見ても、実はノンフィクションだったりもする。

自分が、日本のどこに軸を置いて毎日を過ごしているのか。
その立ち位置を自覚するのに、これ以上とない一冊でした。

希望の国のエクソダス (文春文庫)

希望の国のエクソダス (文春文庫)

【書評】しくじり?何ですか、それ?『マリス博士の奇想天外な人生』

マリスは天才中の天才だ。

DNAを増幅させるPCRは彼にノーベル賞をもたらした。

が、これがかすむほど彼の人生は面白い。

招かれた授賞式で日本の皇后陛下に「スウィーティ」と挨拶し、雇われたO・Jシンプソンには裁判中にチアリーダーの電話番号を聞く。ノーベル賞の授賞式では、スウェーデン国王に自分の息子を王女に売り込み、交換に国土の1/3を要求する。

これが恐ろしいのは、彼がシラフでの出来事であることだ。

ちなみに、シンプソンは弁護士を通じ「俺を無罪にしたら教えてやる」と伝えてきたとゆう。

マリスの趣味は、サーフィン、女、LSD(麻薬)。

それを、ドキュメンタリー番組でしゃべってしまうヤツでもある。

独自の理論でHIVを説き、GSK(グラクソスミスクライン:世界最大の製薬会社)と正面切って対決した話には正直引いた。

単なる問題児なのだが、彼は「自分は正直に生きているだけ」と表現する。

どこかで聞いた言葉ではないであろうか。

人生は好きなことに熱中するためにあり、周囲を気にして送るものではない。

まあ、自作した催涙ガスを近所に漏洩させなければだが。

ありふれた人生論だが、実践した結果ここまで路線から外れると笑いたくなる。

そう、笑っていいのだ。

閉塞感漂う日本から脱出したくなること請け合いだ。 

マリス博士の奇想天外な人生 (ハヤカワ文庫 NF)

マリス博士の奇想天外な人生 (ハヤカワ文庫 NF)