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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】知らないことをどこまで知ろうとしたか『希望の国のエクソダス』

荒唐無稽の村上龍の妄想だと、言う人もいるかもしれない。

中学生が立ち上がり、たゆまぬ改革を続け、日本でできる可能な限りの全てを成し遂げていく。
ストーリーというと、この重厚な意思決定の重なりは、安っぽい表現だと思う。

この本を読む注意点は、自分が無知であることを、まず認めることにある。
中学生の発想、日本経済と世界情勢、最初から最後まで、わからないことが脈々と書き連らなっている。

ただ、本から視線を上げると、ああ現実もそうだったと認識する。
ある側面から見たら、「希望の国エクソダス」はフィクションであり、
ただ、同じ側面から見ても、実はノンフィクションだったりもする。

自分が、日本のどこに軸を置いて毎日を過ごしているのか。
その立ち位置を自覚するのに、これ以上とない一冊でした。

希望の国のエクソダス (文春文庫)

希望の国のエクソダス (文春文庫)