HIU公式書評Blog

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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】不動産投資は経営である。『収益性と節税を最大化させる不動産投資の成功法則』

 

空室リスク、滞納リスク、火災リスク、地震リスク、金利上昇リスク、事故リスク、損害賠償リスク、、、。不動産投資はリスクだらけだ。そして不動産投資における最大のリスクとは、情報開示がなされないことである。

不動産投資の鉄則とは、「可能な限りリスクを軽減し、利益を最大化する」ことである。

そのためには、「物件購入時の物件選定・初期設定を間違わずに行う」という、シンプルな方法がすべてとなる。

失敗する人の共通点もまた、初期設定の誤りである。ということはつまり、情報開示がなされないことがどれほど致命的なことかお分りいただけるだろう。

ではそれらをわかってもなお、なぜ私たちは間違いを犯してしまうのか。

それは不動産投資の勉強をしないからである。何事も正しく行うには、理論を理解する必要がある。周りがやってるからなんとなく。それだけの理由で莫大な借金をして始めるなんて異常なことなのだとまずは気づく必要がある。

成功する人と失敗する人の違い、エリアの選び方、押さえておきたい指標、物件の選定法、利益を最大化する融資戦略、賃貸管理の方法、、、。
学ぶことはいくらでもある。

不動産投資に興味のある方は是非本書を繰り返し読んで勉強してみてはいかがだろうか。それが面倒だと言う人は、もしかしたら不動産投資はやめておいたほうがいいかもしれない。

 

 

【書評】正解のない世界だからこそ、モノづくりは面白い。『そこまでやるか、をつぎつぎと。』

 

「なんか、オレ向きそうな本なんじゃん?」と思い、本書を手にした。
興味を惹かれたこの書名の言葉は、著者が社長を務める株式会社川島製作所に於いて、2019年に新たに掲げられたブランドコンセプトだそうだ。
1912年(明治45年)に創業した川島製作所は、元々は製菓・製飴機械を扱っていたが、戦後は食品や薬剤等を包装する「包装機」メーカーへと転身し、以後100年に亘って業界をリードしてきたという。
著者は入社以後、技術部門や開発部門で包装機の開発に勤しんできたプロパー社員で、2016年に社長に就任した。
包装機といわれても、あまり我々には関係が無いと思ってしまうが、普段手にしている商品を思い浮かべれば、数々の物がなんらかのパッケージがされていることに気付く。実は、我々は直接的にではないが、頻繁に包装機が携わった物に触れているのだった。

著者が、本書を書いた理由は二つ。
一つは、モノづくりで世界を変えたい、ということ。
もう一つは、「仕事を通じて世界を変えたい、ワクワクしたい」と考えるアクティブな人材が集う企業にしたい、ということだそうだ。
さて、そう言う訳で、まず川島製作所の紹介と歴史。それから、著者が目指す会社や従業員マインドの造成のためにどうあるべきかを述べる。また、今後の100年を生き残るためには変化が必要という前提を以て、「包装機メーカー」から「包装メーカー」への成長を志向するのだった。
最後には、失敗を恐れず、可能性を追求する。それによって理想の未来が広がると、チャレンジすることについて強調している。
行動だけが世界を変えるのだ、と。

飾りの無い語り口、シンプルな意見や考え方に、叩き上げらしい人物と感じた。素直に共感を持てる一冊である。
従業員の豊かさを追及しながら、革新に挑むことを止むことなく追い続ける従業員のマインド作りに勤しんでいるという著者の言葉も、信じるに足るのである。


そこまでやるか、をつぎつぎと。
作者:伊早坂 嗣
発売日:2021年5月21日
メディア:単行本

 

 

【書評】『会話の9割は「言いかえ力」でうまくいく』

 

なぜあの事業家には人がどんどん集まってくるのか?なぜあの経営者はピンチの時に誰かにいつも救われているのか?そう思ったことないだろうか?
もちろん持って生まれたカリスマ性があるだろう。だが、努力によって引き寄せ力をパワーアップさせられると知ったら、努力してみたくならないだろうか?

物事をネガティブではなくポジティブに表現すると周りに良い印象を与えるというのは一般論だろう。有名どころで言うと、「水が半分しか入っていないコップ」と「水が半分も入っているコップ」との表現の違いだろう。この著書では、このように同じ状況を言いかえることによって相手に与える印象を変える言葉の使い方、選び方のツールが詰まっている。
例えば、「すごく」「絶対」「いつも」などの極端語を利用しないことが書かれている。相手に思いを伝えたい時、これらの言葉を無意識に使っていないだろうか?
良い場面では感情を強く表現できるためプラスに作用するのだが、注意する時など否定的なことを伝える際に極端語を使用すると悪意が強く伝わってしまう。たった一つの単語を意識的に使用しないだけで他者に対する印象を変えることができるのだ。なんと簡単なことだろうか。まずハードルは低めで問題ないというメッセージが詰まっていることもこの著書の魅力だろう。もちろん応用編も書かれている。どうけんかするか?である。相手に自分の不満をうまく伝えるには、、、?その言いかえが論者にとっては目から鱗だったので、気になった方はぜひとも手に取って読んでいただきたい。

この著書は、心理研究家である津田秀樹氏と精神科医の西村鋭介氏によって書かれている。
根底にあるのは人と人はわかりあえないのがあたりまえであるという考えであり、だからこそ言葉で伝える必要があり、その言葉の選択は気を付けなければならない。
著者らの経験からくるエビデンスが詰まった言いかえ方法のマニュアルと言えるだろう。人とうまくコミュニケーションをとりたいと思ったら、ぜひ一読してみては?

 

 

【書評】近所の気のいいおじさん達の集まり『SALON DESIGN vol.9』

 

本誌は、オンラインサロン堀江貴文イノベーション大学校(HIU)を紹介する季刊誌である。メンバー以外にはなかなかわからないサロン内の活動が掲載されている。

評者はHIUに所属し4年目になるが、そこには経験してみないとわからない、なんとも言えない面白さがある。例えばメンバーとの関係性がその一つだ。考え方や大方の興味の方向性が同じと言うこともあるからか、同じメンバーというだけで何となくの一体感がある。それほど親しいわけではなくてもプロジェクトで協力してほしいと言われれば、自分に興味があることなら自然と協力してしまうし、また自分が手伝ってほしい時にはHIUのグループ内で気軽に募集をかけることもできる。

その関係性は、家族や友人、恋人というのとはまた違ったもので、例えるなら昔で言う近所の気のいいおじさん達の集まりだろうか。女性メンバーも結構おじさんぽい。メンバー歴が長かろうが、どんな仕事をしていようが、老若男女問わず、会費を払っている時点でみんな同じ。そう感じるところが面白い。

HIUへ興味を持っているものの、メンバーと上手くやっていけるのかと不安に思い、入会を躊躇している人も多くいるようだが、近所の気のいいおじさん達に不安を抱く必要は全くない。様々なタイプのメンバーも、その不思議な組み合わせが相乗効果を発揮することもあるのだ。

ちなみに、評者が携わっているプロジェクトがようやくクラウドファンディングを開始し、製品化が目前となった。評者を含めお酒があまり得意ではないメンバーもお酒のプロジェクトを行なっているとはなんとも愉快だ。お遊びだけではない本格的なビジネスを楽しみながら行えるのがHIUの最大の面白みなのだ。この「TOMOSHIBI」を飲みながら、是非HIUの面白さを実感してほしい。

ハーブリキュール事業化プロジェクト「TOMOSHIBI」

camp-fire.jp

horiemon.thebase.in

【書評】最先端のマーケティングを。『グロースマーケティング(Growth Marketing)』

 

著者は、マーケティング事情におけるデジタルトランスフォーメーションに関して、日本はアメリカに大きく遅れを取っていると言う。
日本の場合、「デジタルマーケティングに取り組む」というと、GoogleFacebookの広告のプランニングをどうする? という話に結びつき易く、即ち新規顧客獲得重視となってしまうが、これでは、「ユーザーの満足」、「継続的な会員化、ファン化の状態」の計測は出来ない。
アメリカでは新規顧客の獲得がゴールではなく、獲得した顧客をいかに継続的な関係へと導けるかを注視している。ここをモニタリング出来なければ、今後競争には勝ち残れない。
「顧客との関係性の構築」という視点が欠けているのが日本に於ける一番大きな課題で、根本的に残されているものなのだと言うのだ。

グロースハックという手法を聞いたことがあるかも知れない。これは、製品やサービスの成長を効率よく行なうためのテクニックや手法を指すが、これに対して、本書では新しい手法としてグロースマーケティングを提唱している。
グロースマーケティングとは?
本書では「企業・事業・製品・サービスの持続的成長にフォーカスしたマーケティング活動」と定義し、グロースハックの上位に位置する概念だとしている。
顧客理解、顧客満足、顧客体験、エンゲージメントというものを視野に入れたマーケティングをしていき、真の顧客満足の追求と、その実現が重要となってきていると言うことだ。

ユーザーの行動を理解しなければ、ニーズは把握出来ない。
例えば、アイスキャンディが、最近ではランニング愛好家や喉を使う仕事をしている人に、アイシング効果や水分補給のツールとして購入されてきていることが多くなっていることとか、食器乾燥機が、塗装後の乾燥を早めるアイテムとして模型愛好家の定番になっているのだとかいうことは、メーカーではプロダクトアウトした際には想定していなかったことに違いない。
企業側が経験と勘から想像するだけでは得られない、実際のユーザーのニーズを得る。データで真の顧客の行動を把握し、ビジネスに活かすデータドリブンと言うものが重要なのである。
そのためには、「Aさん」はWebではどう行動し、実店舗では何を行なったのか、という様な具合に、あらゆる場面での顧客体験をクロスチャンネル一気通貫で押さえる必要がある。
そして、重要な資産であるデータを上下関係や部門で隔てることなく、データの民主化を行なうことが必要であると言う。これも日本ではなかなか難しそうなことである。

そして、グロースマーケティングには三つの軸がある。
これが本書に於けるもっとも重要なことである。
詳しくお知りになりたい方は是非ご一読を。


グロースマーケティングGrowth Marketing)
作者:株式会社DearOne
発売日:2021年5月1日
メディア:単行本

 

 

【書評】人は常に何かを盲信したがる。『23分間の奇跡』

 

国とか学校とか会社とか宗教とか親とか。人はなぜ何か一つのことや、誰かを盲信したがるのだろう。たしかに、身を委ねられる相手がいると楽だ。自分は何も考えなくていいんだから。けれど思考することを放棄したら、果たしてそれは自分の人生を生きていると言えるのだろうか。

本書は我々に問いかける。

”その問いかけとは、たとえば、意味もわからぬのに「われわれここにこっきにたいしてちゅうせいをちかい…」というようなことを教えて何の役に立つのか、とか、あるいは、人間の考え方を変えたり、何かを吹き込んだりするのは、なんと容易なことなのか、とか、自由とは何か、そしてそれを説明するのは、なんと難しいことか、といったようなことである。”

本書を読み終えても、問いは残ったままだ。答えは教えてくれない。自分で考えるしかないのだ。そもそもこうしてすぐに答えを欲しがってしまうところが、我々の問題点なのかもしれない。

問いも答えも、用意されているから、きちんと用意されている以上には考えなくていい。何も疑問を持たず、必要以上に考えず、言われたことをそのまましておけばいい。我々は学校教育において、そうやって簡単に洗脳されてしまう。そう、洗脳なんて23分間もあれば簡単にできてしまうのだ。

なんて恐ろしい本なんだろう。

ところで、洗脳されやすいのは、「自分は洗脳されない」という自信を持っている人だとどこかで聞いたことがある。そもそも思考とは疑うことから始まるんだから、自分を疑うことを怠っているという意味で、これは当然だと思う。ひょっとすると”思考停止”とは、「自分は間違っていない」と思い込むことなんじゃないだろうか。「自分は間違っているかもしれない」と思うからこそ、人は謙虚になれるし、成長できるのではないか。

けどあんまり考えすぎると、この世のあらゆることが洗脳に思えてきてしまって生きていけないので、ほどほどにしとこうと思う。(恋愛なんてとくにそうだし。)

 

 

【書評】都合よく解釈すると危険!『経営感覚を整えるためのカンのメンテナンス』

 

 

著者は中小企業診断士の冨松誠さん。
企業再建に関わるなかで経営者がもつカンの素晴らしさに気付くのとともに、そのカンが引き起こす問題にも直面します。
本書は、そんな良い面も悪い面も持っている『経営者のカン』を整えて、業績を立て直してきた著者のノウハウがしっかり凝縮されている良書になります。

経営者は海千山千超えてきた猛者であり、今までの自身の経験則に基づいて経営の困難を乗り切ってきました。しかし、時代が変わって現場も変わると自分の経験則が仇となってしまうケースもあります。そのような古い情報をもとに経営を行っていくことに対しては数字でメスをいれてバイアスを取り除き、フェアに判断できる状況にすることが重要になります。例を取り、本書にはそのような解決策が実例で挙げられているのがストロングポイントとなっています。

業績が伸び悩んでいる経営者や、今後起業を考えている方は一冊持っておくと助かると思います。

 

 

【書評】都合よく解釈すると危険!『経営感覚を整えるためのカンのメンテナンス』

 

 

著者は中小企業診断士の冨松誠さん。
企業再建に関わるなかで経営者がもつカンの素晴らしさに気付くのとともに、そのカンが引き起こす問題にも直面します。
本書は、そんな良い面も悪い面も持っている『経営者のカン』を整えて、業績を立て直してきた著者のノウハウがしっかり凝縮されている良書になります。

経営者は海千山千超えてきた猛者であり、今までの自身の経験則に基づいて経営の困難を乗り切ってきました。しかし、時代が変わって現場も変わると自分の経験則が仇となってしまうケースもあります。そのような古い情報をもとに経営を行っていくことに対しては数字でメスをいれてバイアスを取り除き、フェアに判断できる状況にすることが重要になります。例を取り、本書にはそのような解決策が実例で挙げられているのがストロングポイントとなっています。

業績が伸び悩んでいる経営者や、今後起業を考えている方は一冊持っておくと助かると思います。

 

 

【書評】不器用な凸凹サラリーマンに届け『苦しかったときの話をしようか』

 

私はマーケターの森岡毅さんの著書が好きでよく読む。
すべての著書が私にとって金言の塊であり、それらはまた、多くの読者にとっても救いになっていると思う。

森岡さんが他者と異なる点は『サラリーマン』歴が長いことである。メディアに出演する著名人の多くは若くして起業した人か圧倒的な成果を上げた創業者かのどちらかである。彼らと比較しても森岡さんの経歴は引けを取らないものであるが、いささか派手さは劣る。しかし、この地道さの中にサラリーマンが故のリアルな苦しさがある。

すべての章や言葉が読者にとって金言だと思うが、読者の悩みや状況によって響く言葉は変わってくると思う。
私は「覚えておいてほしい。評価者の情状酌量に身を委ねる情けない自分ならば、評価は最悪で当然なのだ。数字、結果を持っていないと、どんな理由があっても評価においては無防備で弱いのは当たり前。」という言葉が痛みとともに胸に刺さった。

もし読者がサラリーマンなら一度読んでおいて損はない。
森岡さんの話は傷口のなめ合いではなく、原体験から抽出された言葉だからこそ私たちに届く。嫌なら会社なんか辞めちまえ!という風潮の中でも、なかなか退社を選べず、そこで戦うことを選んだ凸凹だらけの不器用な人間にピッタリの本である。

Amazon 

【書評】美熟女AV監督 溜池ゴロー『モテの流儀』

 

著者は『溜池ゴロー』職業『美熟女AV監督』
著者は自身を『非モテ』と自認しているが、AV監督は女優からモテなければできない仕事である、という前提で考え直すと、その仕事を長期にわたって行えているので実際はモテているのでは、、、
そのような解釈のもと出版社からのリクエストに応えて本書は生まれた。

本書のメッセージは「読者の皆さんはモテるために生きる」ということをモットーにしてほしい。ということである。24時間常に「モテるにはどうしたら良いか」を考え続けるモテのオタクになってほしい。相変わらずこの業界の本はモテに対する熱量が桁違いである。

では、モテるを具体的に考えると3つの注意点がある。
まずスタートは「嫌われないこと」であり、モテは嫌われないことの延長線上に君臨しているといえる。そして、そのスタートアップに失敗するのは「不潔」「ウジウジ」「不自然」という人間界を含め自然界からも追放されてしまうかのような邪悪な存在である。そんな人間に未来はないのだ。

どうやったらモテるか?の前にどうやったら嫌われないのを徹底的に極めることが大事である。女性は嘘を見抜く。あなたはそんな女優と一緒に作品を作る監督にならなければいけないのだ。

嘘を見抜く女優を抱くAV監督。
本書で監督の流儀に触れよう。