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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】不器用な凸凹サラリーマンに届け『苦しかったときの話をしようか』

 

私はマーケターの森岡毅さんの著書が好きでよく読む。
すべての著書が私にとって金言の塊であり、それらはまた、多くの読者にとっても救いになっていると思う。

森岡さんが他者と異なる点は『サラリーマン』歴が長いことである。メディアに出演する著名人の多くは若くして起業した人か圧倒的な成果を上げた創業者かのどちらかである。彼らと比較しても森岡さんの経歴は引けを取らないものであるが、いささか派手さは劣る。しかし、この地道さの中にサラリーマンが故のリアルな苦しさがある。

すべての章や言葉が読者にとって金言だと思うが、読者の悩みや状況によって響く言葉は変わってくると思う。
私は「覚えておいてほしい。評価者の情状酌量に身を委ねる情けない自分ならば、評価は最悪で当然なのだ。数字、結果を持っていないと、どんな理由があっても評価においては無防備で弱いのは当たり前。」という言葉が痛みとともに胸に刺さった。

もし読者がサラリーマンなら一度読んでおいて損はない。
森岡さんの話は傷口のなめ合いではなく、原体験から抽出された言葉だからこそ私たちに届く。嫌なら会社なんか辞めちまえ!という風潮の中でも、なかなか退社を選べず、そこで戦うことを選んだ凸凹だらけの不器用な人間にピッタリの本である。

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