HIU公式書評Blog

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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】『人生に必要な荷物いらない荷物』

人生を時計で表し午前と午後で分けてみる。そうすると午前中に必要だったものが、午後の夕刻には取るに足らないものとなっているかも知れない。読者が午前中を何に例えるかは分からない。以前いた職場のルール、子供のころ覚えた常識、学生の時に身に着けた自己防衛スキル、尊敬する人から学んだ哲学、親の価値観かもしれない。

良くも悪くもそれらを捨てずに生きて今があるが、次に進むときに重荷になってしまっているかもしれない。

必要なものかどうか分からないけど、不安だからとりあえずいれておくという人もいるのかもしれない。カバンに何を入れるかはその人の選択であり、この本は「根本的な選択」について語られている。

山に行くときと海に行くときの準備は違う。ピクニックに行くときの小学生が持つ荷物と、その親の荷物は全く異なる。喘息を患っている子供と花粉症を患っている子供では携帯する薬は異なる。

午前中に山に登って午後海に行くのなら荷物は積みかえなければならない。あなたが積んでいる荷物は何だろうか。カバンの中があなたのではなく他人の考えや意見で一杯ではないだろうか。そしてあなたは一体誰なのか。どこに向かっているのか。

他人の考えを借りていては幸せになれない。この本は20年前の書物だが現代にも通ずる。
ぜひ一読を。

人生に必要な荷物 いらない荷物 完全版

人生に必要な荷物 いらない荷物 完全版

  • 作者: リチャード・ライダー,デヴィッド・シャピロ,藤井留美
  • 出版社/メーカー: シャスタインターナショナル
  • 発売日: 2017/07/14
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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【書評】食は命なり、食には未来を切り拓く力がある『三国志メシ(1)』

主人公の「三国志」好きが高じて入った中華料理の道。家族で店を営み早10年。料理の腕前もよく、三国志マニアが集まる中華料理店として続けてきたが、10年という時とともに何か大切なものを忘れてしまっていた。

中華料理の世界に入った当時は、三国志に登場する憧れの人物のために創る料理を、お客様に提供し喜んでもらいたい。そんな夢を見ていた。その情熱を思い出し、1700年以上前の三国志時代の料理を再現することとなった。

三国志好きは多いが、そのストーリーの裏には多くの「食」にかかわるシーンがあることを知っている人はあまりいないそうだ。

・「桃園の誓い」の祝い膳
・「鶏肋」スープ
・「三国志スイーツ」
・「戦場メシ」
・「饅頭」他

これらの料理が三国志の一説と共に紹介されている。「歴史」と「料理」という異色のコラボは、なかなか面白い。

また巻末にはより詳しくわかるように、本書で扱われた料理のレシピと実際に作られた写真が掲載されているため、当時の料理がより想像しやすく『三国志メシ』を再現することもできるだろう。

主人公が伝えるように「食は命であり、明日の糧となり生きる力」となる。また「食を大切にしないものは、命を粗末に扱う者」だという。まさに食は生きていくために重要なものだ。

そのため、お腹が満たされればそれでいいという考えは、理解しがたい。その時に食べたいと感じたものや好奇心がそそられるもの、その土地の名物や美味しいと思えるものを食べたいと思っている。

また、たくさんの量を食べなくても、素材のよいもの、また素材の味がいかされた料理が食べられれば、最高だ。本書を読み、日々の食生活をあらためて意識してみるのもいいだろう。

三国志メシ 1 (第1巻) (希望コミックス)

三国志メシ 1 (第1巻) (希望コミックス)

【書評】エロ大国・中国『性と欲望の中国』

2005年の性生活満足度は世界ワースト1位(2位は日本)、わずか22%だった中国は2018年度の調査で57%にまで上昇する。

ちなみに、あのTENGAが行った2018年度の調査では日本は最下位だ。

中国国内をちょっとのぞいてみよう。

お金を持つと思い浮かべるのは不倫だ。

男性の不倫率は16%で世界平均だが、中国人女性の4.2%(世界平均0.8%)が不倫経験者であるとゆう。

当然、離婚原因の56%が不倫だ。

じゃあ、売春などの性産業は?

以前は島が丸ごと売春街は多くありマカオも有名だった。
マカオの女性レベルは高く、モデル並の女性を見ているだけで満足したらしい。

しかし、習近平になってから状況は一変する。
これまでの利権構造を破壊、軍の利権構造でもあった性産業を潰しまくった。
疑わしければ罰せられ、売春街などその跡形もない。
台湾人や日本人が押し寄せた川下島は、わずか4年でリゾートだ。

危なくて売春どころではないのだ。

一方で、アダルトグッズは先進国となる。

2013年設立のラブドールベンチャーEX社は、2017年に上場するほどだ。

社長は日本に留学していた2000年前半に個人輸入の代行で日本のラブドールが人気になってきていることに気づき企業したのがだ、リサーチを重ねたラブドールは最新技術を搭載されカワイイ、キレイなど様々なタイプが生まれる。

偏見を持たれない風土から大規模に投資が集まり事業は拡大していくために文化の形成も早い。
 サブカルトとの親和性も高く、TikiTok、bilibiliなどにアイドルとして登場、その楽しみ方もスタイリッシュに変貌していく。
その結果、なんと購入者の数割は女性(大型の着せ替え人形として買うらしい)で、ネットに自撮りをあげる。

ちなみに、将来はAIを搭載したアンドロイドになる予定だそうだ。

偏見を持たない土地に勝機あり。

まだまだ、中国に踏み込む余地はありそうなのだ。

性と欲望の中国 (文春新書)

性と欲望の中国 (文春新書)

【書評】企画・開発を行う全ての人に読んでほしい『世界一やさしい プロジェクトマネジメントのトリセツ』

PMBOKPMP、P2Mプロジェクトマネジメントに関する資格が少しづつ流行ってきている気がしなくも無い。本書はプロジェクトマネジメントについてさらっと一通り学べる本だ。

内容よりまずはターゲットから行こう。プロジェクトマネジメントは管理職はもちろん部下を持って企画・開発を行う人すべての人に学んでほしい。

さて本書人どういった課題が解決できるか・学べるかというと、プロジェクト遂行時の計画の立て方、仕事の振り方、途中で仕事が入ってきたときにどうするか、データはどうやって管理するとよいか、引き継ぎはどうするかそんなとこが体系的にまとめられている。

本書はあくまでプロジェクトマネジメントの入門の入門だ。しかし、ほとんどの人は計画の立て方などすら誰にも学ばずになんとなくでやっているだろう。人類がこれまで考え最適下したプロジェクト遂行ツールを学ぶだけでほとんどの人より仕事ができるようになるのである。

世界一やさしい プロジェクトマネジメントのトリセツ

世界一やさしい プロジェクトマネジメントのトリセツ

【書評】これ一冊でソクラテスとニーチェがなぜ凄いかを語ることができるようになる『正義の教室 善く生きるための哲学入門』

本書らタイトル通り一冊を通して正義とは何かについて学ぶ本だ。"平等"であることが正義か、"自由"であることが正義かそれとも"宗教"であることが正義かこれは人類が数千年かけて議論してきた普遍的テーマである。

本書では平等を尊重する"功利主義"すなわち合理的に幸福な人数が多いこと、幸福の総数が多いことがが正義である主義。

"自由"であることを尊重する"自由主義"、人に迷惑をかけない範囲で人は自由になることが正義である主義。

"宗教"を尊重する"直観主義"、家族を他人より大事にするだとか、伝統的なことは尊重される主義。

これらの主義について講義形式で登場人物とともに学ぶ物語だ。一方で長く語り継がれてきたテーマである正義だけあり問題点もいろいろとみつかる。

功利主義では幸福が多いことが正義のため少数派のことは考えられない、現在のLGBTQ問題などにもつながるだろう。

誰もが自由にしているとどんどん格差も開いてくる。実際現代でも格差問題は指摘されている。

宗教は大切だが、誰もがわかるように宗教による戦いは後を絶たない。

これらの問題には答えは未だないのだが、この議論の始まりにはソクラテスがいて、この議論はニーチェで転換期を迎えた。本書を読めばこの2人の凄さが痛感できるだろう。

ところで作者の飲茶氏は私は10年以上前から大ファンである。科学や哲学、数学をん借りやすく解説することができる人であり、学生の頃は読みふけっていた。是非みなさんにも読んでいただきたい。

 

 正義の教室 善く生きるための哲学入門

正義の教室 善く生きるための哲学入門

【書評】面倒な人間が増えたいま『いまこそアダム・スミスの話をしよう』

書店に行くと「好きなことで食べていく、会社〇隷解放宣言」などのタイトルの本が多く出版されていると感じる。また、自分探し系や幸せ系の書物も多い。

仕事は社会の必要によって生まれるものであるため、社会が変化すれば当然、仕事も変化する。現代では特に「個性」が重要視されているのかもしれない。私はその「個性」という言葉にある種、無秩序のようなものを感じるときがある。「やりたいことをやる」ということは個人の勝手であるが、その裏に「他人は関係ない」という他者を軽視したかのようなニュアンスを持つ人が少数いると感じる。

社会を構成する人間の割合で「他者を軽視」する人が多くなっていくとどうなるのか。それは「バカと付き合うな」という本が売れる世の中になっていることにつながる。「個性」をはき違えたために承認欲求と大いなるエゴを炸裂させ注目を集めたがる「大きい子供」みたいな人が増えた気がする。

社会は誰もあなたの未熟なエゴと個性なんか待っていない。なんだったらそういった承認欲求モンスターに承認欲求(エサ)を与えることができるくらいの余裕を持った「大人」を社会は待っているのだ。

気づいてほしい。自分のことばっかり話す人よりも人の話を聞く人のほうがモテることを。
つばを吐き散らしながら大いなる野望と夢を語る人よりも、落ちているごみを拾ったりきれいに掃除してくれる人が好かれることを。

線引きをしよう。アダム・スミスは人間はもともと他者に配慮できる生き物であり、その感受性があるので「利己的」に行動しても社会は大丈夫であると説いている。

個性をはき違えた人にこの本で秩序を、利根川のスピーチを捧げる。

いまこそアダム・スミスの話をしよう?目指すべき幸福と道徳と経済学?

いまこそアダム・スミスの話をしよう?目指すべき幸福と道徳と経済学?

【書評】桃園で子豚のフライ丸ごと食っちゃおっかなぁ〜『三国志メシ』

三国志の食事を再現するイベントを季節でやれば、意外と風流ではないであろうか?

心配は要らない。

三国志時代のレシピは全て文献で残ってるし、なんなら巻末にも書いてある。

昔だから難しい調理もやってない。

洗練された投資家で文筆家の加藤ひろゆきさん風に言えば、全て現代の調理で代替え可能姉妹だ。

例えば曹操の夜食、鶏肋は単なる鶏ガラスープと思おう。

コスト○の丸鳥のグリル(980円)を食べた翌日にわたしがやってるエコな料理だ。

捨てるには惜しいが食べる程の肉はない体幹の骨などを使うとゆうか、鳥の残りを圧力鍋に入れるだけだ。

雰囲気を出すために外で食べてもいいかも知れない。コスプレイベント後の食事会なら大満足だ。

子供に歴史を教えるキッカケにもなる。

このマンガは単なる料理では終わらないのだ。 

三国志メシ 1 (第1巻) (希望コミックス)

三国志メシ 1 (第1巻) (希望コミックス)

【書評】バカは死ね!自由主義が行き着く先はそこなのか?『正義の教室』

「は?倫理的?自分的に、ってことでしょ!」

そう、物事は立ち位置で随分と見方が変わってくる。

キリスト教的に同性愛者は認められないが、とあるテロリストは独立を望む人間からは英雄だ。

この本に出てきた問いは私には簡単だった。

「他人は知らないが、私はこう思う。」

あなたと私は全てが違うので、絶対的なのものなんてない。以上だ。

あなたの意見にDisagree でAgreeだ。

格差を埋めようとするから、社会が不自由になって制限されていく。
バカに足を引っ張られることを防ぐために、バカを法的に制限して欲しい。

昔の私ならこのシステムでマネー成立だったかも知れない。

しかし、私は大人なので違う捉え方が出来るようになった。

あなたならどうであろうか?

この本を読んで様々なことを考えて欲しい。

あなたの考えは思い込みかも知れないのだ。

正義の教室 善く生きるための哲学入門

正義の教室 善く生きるための哲学入門

【書評】これ、書評に書けるのどこですか?『チカーノKEI 歌舞伎町バブル編』

元ヤクザ、アメリカの服役中にメキシカンギャングになったKEI氏の最新刊。

この本を書評に選んだことを私は後悔した。

私は大人なので、書いて良いこと悪いことの区別がつくからだ。

なので、今日は書いて良いと思ったヤクザ的ビジネスをピックアップしようと思う。

発展してない新宿南口に目をつけたトルエン販売、その売り上げ1日70万。

ロッカーに金が入りきらなくなったので、数えたら2億4000万だった。

とんだタンス預金だ。

警察とヤクザの話はここでは書いてはいけないと思ったので、真っ当なビジネスの才能も凄いといった話をしようと思う。

トラブルで逃げた北海道では、パンの販売で1日30万円を売り上げる。
そのうち仕入れや販売ルートを抑え、その後は当然自分で起業した。

雇われのままにはならないのが、この人だ。

デリヘルやれば可愛い子だけ揃えて、リピーターで予約はいっぱい。

アメ車の輸入をやれば、芸能人も参加するオーナークラブにまで発展する。

商売の本質を掴んでいるため何をやっても上手くいくようだ。

その後は渡米を繰り返すようになり・・・

アメリカから出所した後は、「俺はもうヤクザやめるけど、お前どうする?」

これだけやっといて、こんなに簡単に辞められるの?

この人、凄すぎ・・・

チカーノKEI 歌舞伎町バブル編

チカーノKEI 歌舞伎町バブル編