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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】これ一冊でソクラテスとニーチェがなぜ凄いかを語ることができるようになる『正義の教室 善く生きるための哲学入門』

本書らタイトル通り一冊を通して正義とは何かについて学ぶ本だ。"平等"であることが正義か、"自由"であることが正義かそれとも"宗教"であることが正義かこれは人類が数千年かけて議論してきた普遍的テーマである。

本書では平等を尊重する"功利主義"すなわち合理的に幸福な人数が多いこと、幸福の総数が多いことがが正義である主義。

"自由"であることを尊重する"自由主義"、人に迷惑をかけない範囲で人は自由になることが正義である主義。

"宗教"を尊重する"直観主義"、家族を他人より大事にするだとか、伝統的なことは尊重される主義。

これらの主義について講義形式で登場人物とともに学ぶ物語だ。一方で長く語り継がれてきたテーマである正義だけあり問題点もいろいろとみつかる。

功利主義では幸福が多いことが正義のため少数派のことは考えられない、現在のLGBTQ問題などにもつながるだろう。

誰もが自由にしているとどんどん格差も開いてくる。実際現代でも格差問題は指摘されている。

宗教は大切だが、誰もがわかるように宗教による戦いは後を絶たない。

これらの問題には答えは未だないのだが、この議論の始まりにはソクラテスがいて、この議論はニーチェで転換期を迎えた。本書を読めばこの2人の凄さが痛感できるだろう。

ところで作者の飲茶氏は私は10年以上前から大ファンである。科学や哲学、数学をん借りやすく解説することができる人であり、学生の頃は読みふけっていた。是非みなさんにも読んでいただきたい。

 

 正義の教室 善く生きるための哲学入門

正義の教室 善く生きるための哲学入門