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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】ほめる、聴く、受けとめる、待つ、楽しむの5グランドルールで相手との距離が近づく『「結果を出す会議」に今すぐ変えるフレームワーク38』

本書は、会議で会社を変えてきた著者が、会議を運ぶ対話のマナーや仕組みについて、今すぐ使えることに重点を置き構成されている。そのため、本書を常に手元に置き、辞書のように必要になったらその都度学べるようにと作られた優れものだ。そんなところからもきめ細やかな著者の気遣いを感じる。

会議は無駄だとよく聞くが、会議を変えると会社は劇的に変わると著者はいう。そもそも会議は議論や対立の場ではなく、違いを活用する対話の場。そこには、安心、信頼、尊重の場づくり、土台作りが重要となり、尊重サイクルを構築する必要があるそうだ。それは、ほめる、聴く、受けとめる、待つ、楽しむの5グランドルールを徹底することだという。

相手をほめることは、お互いを認めることになり、安心感でつながる。すると、積極的に発言でき、結果として情報交換が盛んになり、たくさんの情報が集まるという。また、人の話しを聴くということは受信という行為ではないため、話しを聞いているということが、相手に伝わり初めて成り立つものだ。そのため、何かをしながら話しを聴かず、相手の方をきちんと向き、聴くということを伝える意識を持つことで、話しをちゃんと聴いてくれている、丁寧に扱われている、自分を尊重してくれている、自分を重要な存在として扱ってくれていると相手は感じ、貢献しようと思うのだ。

さらに、それがどんな発言であったとしても、即否定されると相手は何を言っても無駄だと思ってしまうため、まずは、「なるほどね」「そういう考えがあるんだ」などと受けとめた上で、指摘するといいという。これらは、会議の場だけに限らず、日常でも非常に大事なことであり、全ての対話に浸透させた方がいいそうだ。

特にコミュニケーションが苦手な人は、まだあまり親しくない間柄の人と関係性を深めるには、このようなことを意識し、自らがその姿勢を示すことで、相手との距離が近づき、信頼関係ができてくる。コミュニケーションには、正解はない。しかし、正解のないことに挑む姿勢が大事だと著者はいう。