本書は、胎内記憶のある6,000人の子供たちの証言を元に作られたものである。医学博士であり産婦人科医でもある池川氏が1999年より胎内記憶の研究を行い、また、絵本作家のぶみ氏もイベントで絵本の読み聞かせをした際などに子供たちから直接話しを聞いたそうだが、世界中の子供たちが同じような話をしているため、子供同士が示し合わせて作り話をするということも考えにくいという。
そもそも胎内記憶は日本人の子供だと約30%ぐらいが持っており、だいたい2歳から話し始める子が多く、小学校低学年ぐらいで忘れてくるそうだが、大人でも約1%が記憶している。その記憶とは、自分が生まれる前、お母さんのお腹の中にいた時の様子や、お母さんが突然食べたくなったもの、よく着ていた服などを見ていたそうだ。また、自分が逆子だったことや帝王切開で生まれたことなど親が教えていないことまでも知っているという。さらには、どうやって自分の親を選んだのか?そう。衝撃の事実は、自分自身が親を選んでいるということ。
その理由の多くは、お母さんの心がかわいいから、優しいから、また、寂しそう、辛そうだったからというもの。いずれにしても生まれてきた理由は、お母さんを喜ばせるため。そこが共通項なのだという。そのため、10歳になるまではお母さんを喜ばせるために生き、その後は自分にしかできないことを探しながら生きるのだという。世の中にはまだまだ知らないことがたくさんあるが、それをどう捉えるかで人生の幅が広がり面白さが増すのだろう。