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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】CAN YOU SEE WHAT I SEE?『チャレンジミッケ!①ポケット版〜おもちゃばこ 〜』

 

『ミッケ』を知ったきっかけは、出先でたまたま目にして、無性に気になったミッケシリーズ刊行30周年記念イベント『ミッケに入ろう!』の会場に足を踏み入れたことに始まる。壁一面には、テーマごとに複数の巨大な『ミッケ』が貼り付けられ、それぞれの作品の前には、腕を組み、仁王立ちしている人々が。なんと意外にも、それは大人ばかり。 

そして、あちらこちらから「あった!」「そこそこ!」などの大きな声が響き渡り、驚きを隠しきれなかった。本書は、そんなにも人気で大人をも虜にさせる『ミッケ』の魅力がわかる第一弾。

元々著者は、長年カメラマンとして糸やボタン、ファスナー等の写真を撮る仕事をしていたという。一見、地味な仕事にも思えるが、様々な工夫により小さなものを、よりリアルに撮ることが楽しかったそうだ。そしてその後、子供の頃に遊んだゲームの写真を撮ることとなり、そういったことがきっかけで『ミッケ』は誕生した。

そもそも『ミッケ』とは、ただの絵本ではない。テーマごとに、たくさんのおもちゃや模型、アンティーク品が溢れる精巧なジオラマや背景を組み上げたセットを作り、その中に隠れている様々なものを探し出す写真絵本だ。本書は、子供向けの絵本ではあるが、挑戦してみてもなかなか時間がかかり見つからない。いや、ひょっとしたら、子供の方が得意なのかもしれない。

なぜなら、大人は、日常的に様々なことに追われフォーカスがあっちこっちに行きがちなため、本の中の探し物もなかなか見つからない。しかしそれは、人生も同じ。子供の時は、やりたいこと、好きなことに夢中になり、親に怒られてもいつまでもやめられない。そうすることで、自分にとって重要なことにフォーカスでき、最大限の力を生み出すことができる。

大人になったとはいえ、同じ人間。自分の好きなもの、望んでいることは、どんなものであっても、誰でも現実にすることができる。そんな能力を誰でも持ち合わせているものなのだ。