HIU公式書評Blog

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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】成功者の哲学が学べる『稼げる人の常識 稼げない人の常識』

 

2度の挫折を経験した著者は無一文から会社の年商を40億円に拡大させた人物。
人生に翻弄される中でつかみ取った正しい「お金」「時間」「人間関係」の在り方が書かれている書籍。

著者は、資金が少ない人が投資で儲けるためにすべきことは「本業以外から5万円の収入を得る」ことという。さらに「この収入を20万円に増やす、もしくは、収入の複線化を図ることで1000万円貯める」ことを説いている。
投資を始めるのは、副業で稼いで自分の資産とスキルを高めたあとからだという。
取り組む投資についてもFXの自動売買、ロボアドバイザーを使った証券取引など、やすきに流れる手法とは真逆。手堅い運用を推奨している。

著者は、物事を判断するときの基準は「現状の状態をゼロとして考える」ことが大切だという。
事業を拡大させて有頂天になっていたとき、信頼を寄せていた人物に会社を潰され億単位の借金を背負わされた。会社に残された資産は競売にもかけられないボロボロのラブホテル。この最悪の状況をゼロとして受け止めてラブホテルの経営を開始した。
ロスタートしたことで、事業は順調に進みホテルは12棟まで増えて事業の主軸となっている。

他にも「時間とお金を無駄にしないセミナー参加方法」「人脈作り」「食事に行った時の支払い」など、成功者ならではの「はっと」させられる発想を知ることができる。

この書籍は、成功できる人、できない人の事例を対比形式で書いている。
現在の自分がどちらに偏っているのか確認しながら、成功できる思考との差異を洗い出し自分のマインドを成功者に寄せるのに役立つ内容である。

『稼げる人の常識 稼げない人の常識』
作  者:三浦 純建
発売日:2018年4月30日
メディア:メディアパル

 

 

【書評】むっちゃリアルな上にクソ真面目なことこの上ないロボットアニメ。『ガサラキ』

 

ガサラキおじさんという人種がいるらしい。
この書評を書くに当たって、改めてWeb検索した際に知ったことだ。
どうやら、SNS界隈でリアルロボット路線の話になると、「ガサラキはいいぞ」と言い出すのがその習わしらしい。
その『ガサラキ』とは、1998年10月4日から1999年3月28日まで全25話に亘って放送されたTVアニメ作品であり、原案、監督は高橋良輔。そう、『太陽の牙ダグラム』、『装甲騎兵ボトムズ』の高橋監督が、『蒼き流星SPTレイズナー』から13年振りに監督を務めた作品である。

本作品で登場するロボットは、タクティカルアーマー(TA)という体高約4mの二足歩行型兵器である。
装甲騎兵ボトムズ』に於けるアーマードトルーパー(AT)と同様のサイズであるが、その描かれ方は全く異なる。
汎用性の高いATに対し、TAは主に都市部での局所戦による使用を前提としている。航空機、戦闘ヘリや戦車と正面切って戦うのは無謀であり、暴徒の鎮圧などの限定された状況に於いて有効と考えられている。
手は有っても、まさにマニピュレーター然として扱われており、敵を殴りつけたりすると、強度不足でぐちゃぐちゃに粉砕してしまうのもリアルくさくて面白い。
最大の特徴は、後方支援の指揮車両との連携であろう。指揮車両は作戦中にはTAパイロットを絶えず監視及びバックアップしており、周囲の状況を把握し、作戦行動を指示したり、パイロットのフィジカルチェックも常に行なっている。
作中では、移動時の振動や対敵時のストレスによって、パイロットに身体や精神に過度な負担がかかることが強調して描写されているが、そんな時には指揮車両の判断で、勝手になにやらプチュっと注射をされてしまうところがなんとも恐ろしい。
なお、本作の時点ではTAは試作機段階である。

なんとも地味で不自由そうなTAであるが、ミリタリー色全開の運用の様、この辺りが、ガサラキおじさんたちに「いいぞ」と言わせる所以なのだろうか。
それとも、作中で描かれる政治経済劇か、日本対アメリカの攻防か、極右思想家&一部の自衛隊によるクーデター騒乱か。
まぁ、とにかくハードな作風なのである。全くお気楽さが無い。
そこにさらに、能といった伝統芸能やら、千年の記憶やら、鬼やらの伝奇物ホラーな要素まで盛り込んでいる。
加えて、前世から繋がる恋の道行きなんてものまで展開されるのだ。
と、ここまでを読んでも、中身が全然分かんないでしょ。
理解するには、観てみるか、読んでみるしかない。

高橋監督のファンである私は、当然、放送当時に視聴していた。
正直言って、その評価は微妙。残念ながら。
なんというか、常に寸止めを食らわされるとでも言おうか。もう一歩踏み込んでくれよというとこでブツっとされて、どうにものめり込めなかったのである。
そして、特に後半では主人公が殆ど活躍しないことにもジレンマが生じる。
その要因の多くは、シリーズ構成、脚本を担当した野崎透によるものであろうと思う。
しかし作品に関する最終的な責任は監督に在る。
その高橋監督は、マイナスに働いた面を自分が修正すべきだったと述べており、また、ロボットを活躍させなさすぎたことで、そもそものロボット物の存在意義として大前提とされる玩具のセールスが奮わなかったことにも反省の弁を語っている。

ものすごく尖っていて観るものを選ぶ。面白くないかといえばそこまででもない。なんか惜しい作品である。
でもたまに観たくなるのがまた妙なのだ。
そんな感じで、20年以上経っても未だにたまに話題に挙がる、不思議な魅力を持ったアニメ作品のノベライズの本書。
放送終了後、全四巻が発刊された。

ガサラキ
作者:野崎透
発売日:1999年4月1日
メディア:文庫本

 

 

【書評】大切に思う人にこそ、声に出して承認する『〜国際エグゼクティブコーチが教える 人、組織が劇的に変わる〜ポジティブフィードバック』

 

著者は評者と同じく堀江貴文イノベーション大学校(HIU)に所属するメンバーだ。イタリアで行われたイベントでは実行委員長として他のメンバーを引っ張り、またイベントのPRのためのプレゼンテーションの場で高く評価され、成功させたことは記憶に新しい。そのような活躍が著者の独立のきっかけとなったという。

著者は仕事柄、多くの人々と出会う機会があるそうだが、日本でも海外でもリーダーのポジションが上がれば上がるほど、必要な時に相手を思い「見ている」「認めている」という「ポジティブフィードバック」が上手なのだという。それを受けた側は国籍、年齢、バックグラウンドを問わず大切に思われていると感じ、前向きに進むことができるようになる。本書では、ポジティブフィードバックの効果と具体的な活用について書かれている。

ポジティブフィードバックの効果を最大限に引き出すには、結果承認、行為承認、存在承認、可能性承認の4つの承認を使い分け、認め続けることが重要だ。しかし、それを理解できても、実際に行うにはハードルが高く難しく感じる人も多いというが、どんなことでも伝えないことには本人にはわからない。

なぜなら、本当は相手を大事に思っているにもかかわらず、話しかけられた時など微妙な受け答えをし、その後もポジティブフィードバックをしないと、相手は自分は必要とされていないと感じて去ってしまう。自分の思いとは真逆に取られてしまうことはよくあるそうだ。そのような状況にならないためにも、相手はわかっているだろうと思わずにきちんと気持ちを伝えることを著者はすすめている。

また、ポジティブフィードバックは、仕事の場だけでなく、大切な人にこそ、良いところを認め、足りないところを補いあうことでお互いポジティブでいられる。感謝の言葉を伝えたり、小さなことでも声に出して承認することが関係性を築くうえでとても大切なのだという。

 

 

 

 

【書評】 伊坂幸太郎の描く本格的ミステリー『夜の国のクーパー』

 

著者の伊坂幸太郎さん自身が、“僕の小説の中ではもっとも本格的ミステリー度が高い自信作です。“と、称する長編ミステリー。

「僕の住む国では、ばたばたといろんなことが起きた。 戦争が終わったんだ」と人間の“私“に語りかけるのは、雄猫の“トム“。
このトムが、鉄国からの占領軍と、トムの住む国(町)の人間とが対峙する現在進行中のドラマを実況中継する形で物語は語られる。

①猫のトムの視点で物語が語られる様は、夏目漱石吾輩は猫である を、
②人間の“私“は、海釣りに出かけたところ、悪天候で船がひっくり返る。私が意識を取り戻すと見知らぬ土地におり、蔓で縛られ、身動きが取れなくなっていた。
そこで灰色の雄猫の“トム君“から話しかけられる様は、トムソーヤの冒険 を、
③雄猫の“トム“と、鼠たちのやりとりはトムとジェリー を、
④町の外に杉林があり、夏になると杉の何本かが
人間を襲う“クーパー“という歩く植物に“変態“する。クーパーの侵入を防ぐために、町の周囲には高い外壁が防御のためにめぐらされている。
また、“クーパー“を倒すために毎年町の人間の中から数名が選ばれるといった設定は進撃の巨人 をオマージュしているように感じた。

雄猫のトム•人間の私•猫たちと交渉する鼠たち・
町の人間•外からくる敵国の兵士たち•そしてお化け植物のクーパー。
登場人物がたくさんだけど、物語の構成が素晴らしく、ストレスなく読了。
伏線の回収なども素晴らしく、さすが!!と思った。

ぐんぐん伊坂幸太郎ワールドに引き込まれる、
おすすめの1冊です。

夜の国のクーパー
伊坂幸太郎
初版:2015.3.20
初版(新装版):2022.1.28
メディア:創元推理文庫

 

 

 

 

【書評】資産を築くコツは自分の夢を明確にすること『攻めの節約』

 

「節約は守り」「投資は攻め」一般的にこのようなイメージがあるが、著者は「節約も攻めに入る」という。
定価1000円の商品を900円で購入すれば100円出費が減る。
支払い前にポイントカードを提示すれば0.5~1%のポイントが貯まる。
クレジットカード決済すれば3~4%分のマイルが貯まる。
つまり、適切なモノ選び、店選び、お得な支払い方法でモノを買う力は、生涯必要な資金を数百万円減らすことになる。
また、100円安いモノを買うために1㎞先の店に車で行って無駄なガソリン、時間を使うことは“逆節約”と気づくと無駄な行動をとらなくなる。
つまり、経費に疎い普通のサラリーマンや主婦であっても、節約を突き詰めると費用対効果について考えるようになり、投資のフレーズに入った際、大きな力を発揮することになる。

節約を心がけたところで、1回で得られる効果は数十円。
積み重なったら大きな金額になることは分かっていても、易きに流されるのが人間。
節約を継続させる1番のコツは、自分が何にお金を使いたいかを明確にすること。
著者は「老いる前にユーラシア大陸横断のような大旅行をしたい」確固たる目標があり、夢実現のために戦略的に節約して元手をつくり投資のリスクを引き受けてFIREを達成させた。
さぞ、「能力が高かったのだろう」と思うが、高校までの学業成績が悪く行ける大学がなかったので就職した先は自衛隊

節約や投資を始める前に「自分は何にお金を使いたいのか?」を明確にする。
自分の実現したいことが分ったら、無駄遣いはなくなり、投資と向き合い資産を増やすことに時間を使って人生を好転させることになる!

「攻めの節約」
作  者:生方 正
発売日:2021年7月21日
メディア:WAVE出版

 

 

 

攻めの節約

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【書評】成功する経営者のマインドが学べる『「私はできる!」が、あなたを変える!』

 

OL、社内結婚、出産、退社、子育。普通の専業主婦が一念発起。
自分でデザインした洋品店を開業。その後、業態転換を図りながら40年の歳月をかけて年商10億円の企業に成長させた。
著者がビジネスを拡大させることができた要因は、経験やスキルが積みあがったこともあるが、メンタル的に「私はできる!」と自分を信じて行動したことだという。
多くの人は、新しいことに挑戦するとき恐怖を感じて一歩を踏み出せないでいる。
しかし、「自分を変えたい」「現状を変えたい」と思うのであれば「私はできる!」と思って行動を起こさなければなにも変わらない。
まずは「私なんて、なにもできない」というネガティブな言葉を使わないことから始めることが大切。
昔から「言葉には不思議な力が宿っている」と言われている。
「私なんてできない」と口にすればするほど、“言霊”は、できない自分を引き寄せて自らチャンスを摘むことになる。
自分の可能性を伸ばしたいのであれば、普段からポジティブな言葉を口にすることでチャンスをつかめるように思考を整えておくことが大切である。

著者は一代でビジネスを成功させたカリスマ経営者である。
本業でスキンケア商品を取り扱っていることもあるが、70歳を過ぎた今でも美容健康に気を使いファッションはもちろん立ち振る舞いにいたるまで気を使い行動している。
その格好いい姿は「事業を拡大させたい」「起業を目指す」多くの女性のアイコン的存在となっているのも納得である。

著者は幼少期まで病弱で引っ込み思案な性格だったという。
小学校3年のとき、母親が3か月入院。家事に取り組まざるを得ない環境を父親と乗り越えたことで積極的な性格に変わったと語る。
「人の性格は環境により形成される」。
まずは、自分が発している言葉をポジティブに変えることから取り組んで人生を好転させていきたい。

「私はできる!」が、あなたを変える!
作  者:宮坂由見
発売日:2019年7月26日
メディア:あさ出版

 

 

 

 

【書評】 未来のための取り組み『世界を変える、半導体。』

 

 日本における半導体の栄枯盛衰、海外勢の半導体に対する姿勢。そして著者が日本の半導体復活にどの様に取り組んでいるのかが書かれている。

 日本の半導体トランジスタの小型化にはじまりインテルDRAMを高性能で安価に供給することに成功したことで黄金時代を迎える。しかしアメリカの政策のよって事態は一変、日本の半導体市場はそのシェアの大半を失い今に至る。

 日本と海外の半導体に対する取り組みは対照的で半導体の重要性に速くに気が付き人材を抱え込んで国産化や企業ごとの内製化も進めている。対して日本は大企業志向が強く人材の流動性が低い。それ故に既得権益化が進み変化を嫌う保守思想に陥り気が付けば海外勢に大きく差をつけられてしまった。

 日本の半導体の歴史は現代日本の縮図そのものと言えるのではないだろうか。間違いを認められないというのは現状を維持するということなのだろう。著者の取り組みは現実を直視している。だからこそ未来を語れるのだろう。
 
世界を変える、半導体
著者:間淵義宏
発売日:2022/2/21
メディア:単行本

 

 

【書評】60歳のいまが一番、自分史上最高。『いつまでも動ける。 』

 

著者が・・・なんて書くとなんとなくそぐわない。
SAMさんが、そう、TRFの、そうそう、Yeh, yeh, yeh, yeh, yeh, Wow, wow, wow, wowのSAMさんだ。
そのSAMさんが、初めて加齢による変化を感じたのは47歳を超えた辺り。瞬発力やキレがガクンと落ちたと感じたのだそうだ。

事務所の副社長さんに言われて知った「ジェントロジー」。高校生の頃は試験が大っ嫌いだったSAMさんだったが、ジェントロジーがなんたるや知るや、苦痛に感じるどころか、進んでこれを学んだと言う。
ジェントロジーとは、人間がポジティブに年をとることを何よりも大切にしている学問であり、ロシアの生物学者イリヤ・メチニコフが1903年に提唱した。
欧米では、一般大学の科目としても取り入れられている。人生100年時代では、どの様に人間が年をとるのかを知ることが、あらゆる商品、サービス、行政をつくるうえでの土台となると捉えられているからだ。
ジェントロジーは年をとること、健康であり続けること、自分らしく生き続けることについての学問だ。
いつまでも健康でいたい。踊っていたい。SAMさんにとっては自らが望んでいることなのだから、学んで当然と言う訳だ。
知識をアップデートすること、好奇心を持ち続けることも、健康と密接に関わっている。
つまり、60歳目前だったSAMさんが新たな知識を得ることも、ジェントロジー的に意味があるのだ。

SAMさんは、本書でジェントロジーについて解説する。
まず、実践編。
・運動
20代を理想にしないこと。出来ることから少しずつでも。
・食事
極端に、絶対にではなく、ストレスを感じない範囲で。
・睡眠
睡眠の質の為には、日中に陽の光を浴びる方が良いらしい。
・コミュニティ
人や社会との繋がりを定期的に行なうことが、長生きに関係している。
そして、ダンスが医学やシニアの健康、リハビリと融合した。

実践編の次に、ジェントロジーの哲学、人間が年をとる理由、と言う具合に、知識編が後追いとなるところが面白い。
自分にも出来そうだと思わせておいてからなら、そのロジックもすんなり受け入れられるというものだ。

加齢による衰え、それは誰にも訪れる。
どうしよう。
と、思う前にやってみよう。

いつまでも動ける。 
作者:SAM
発売日:2022年4月1日
メディア:単行本

 

 

【書評】大成功した女性経営者が体得した正しい心の在り方『あなたの心に聞きなさい』

結婚、子育て、離婚、再婚、起業、東証一部上場。人生のフルコースを味わった著者が伝える“心のしがらみをほどき”健全な心を保つ方法が学べる一冊。

 

 戦争で父親を亡くした著者。戦後、母親が始めた事業は上手くいかずに一家心中の危機に直面。困窮を避けるため預けられた親戚の家で叱責を受ける毎日。 不遇な幼少期を過ごしたが、たぐいまれな営業センス、コミュニケーション能力を持って起業した会社を上場まで持っていた逸材である。  

 

そんな著者は「人生は、なるようにしかならない」といっている。 「○〇学校に入学できない生徒は落ちこぼれ」「□□で一番にならないと認められない」 現代人は、コントロールできないモノをコントロールしようとして自らイライラを作りだしている。 仕事の失敗、大病を患ったときは、ついていないのではなく、自分の在り方を見直す、大きな決断をするいいキッカケになることもある。 

 

 幼少期に叱責された叔母と死に際に再会したときに発せられた言葉は「あのときはすまないことをしたねぇ」だった。叔母が当時のことを気にかけていたことを知った瞬間に、わだかまりが消えていくのを感じたという。人は死ぬ直前に気にかかることは「いくら稼いだ」「仕事の成功の大きさ」ではなく「人との思い出」なのである。  「人生に起きるできごとは全てプラスの意味がある」このように前向きにとらえて、長期的視点を持ちながら行動することが大切である。

 

 あなたの心に聞きなさい

作  者:高橋 恵  

発売日:2019年9月14日 

メディア:すばる舎

 

 

【書評】 同じ失敗を何度も繰り返さないために歴史を学ぼう! 『失敗の本質 -日本軍の組織論的研究-』

 

ポイント
・不均衡状態の組織が強い
・組織には自立性・自由性が必要
・偶然や未知などの不確定要素の取り入れ

失敗の共通点
・作戦や目的が曖昧
・合理的な情報共有システムがない
・コミュニケーション不足
・過去の失敗から学ばない

組織は環境の変化に合わせて、自らの戦略や組織を主体的に変革することができなければならない。こうした能力を持つ組織を「自己革新組織」という。
世界は複雑で、不均衡の中の均衡で成り立っている。
だから、組織は常に、自己革新を目指さなければならない。
日本の軍隊・国・企業に共通する組織の欠点の本質を捉えた名著。
国家も組織も個人も、失敗を分析して次にどう活かすかを考えないと、
同じ失敗を何度も繰り返してしまう。失敗を繰り返さないためにも、歴史を学ぶって大事!!と感じた。

失敗の本質-日本軍の組織論的研究-
戸部良一  寺本義成
鎌田伸一  杉之尾孝生
村井友秀  野中郁次郎
初版発行:1991.8.10
57版発行:2016.10.15
メディア:中公文庫