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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】テキスト/画像×AIの次にくるもの、音声×AIによるビジネス変革『音声×AIがもたらすビジネス革命』

生成AIのカンブリア紀と言われる現在、爆発的な進化を遂げているが、音声の領域における活用はまだ活用これから。
まだ生成AIが普及する前から音声×AIに可能性を見出して起業した著者が、音声×AIの今と今後のビジネス活用について語る。

直近の日本の労働生産性は、OECD加盟諸国38か国中30位と低迷しており、人口減少も進む中、業務効率化する必要性に迫られており、その手段としてAIの活用が急務であるという。
AIに仕事が奪われるという記事をよく目にするが、奪われるというよりもAIに向いている仕事はAIにやってもらい、人間に向いている仕事を人間がやるようになると考えた方がよい。
AIに向いている仕事とは、ロジカルな分析や効率化、最適化とプロセスの自動化など膨大な数値データを瞬時に計算して解を導くような仕事であり、一方で人間に向いている仕事としては、感情に基づいて非論理的な判断も求められるような仕事である。
テキスト、画像、動画などにおける生成AIの活用はかなり進んできているが、音声データについては、多くの場合、録音ファイル(生音源)として置いてあるだけで、AIで分析・活用できる形では蓄積されていないため、早急に活用できる形に変換し、資産化する必要があると述べている。
現在、キーボードやマウス、スマホからのテキストによる入力が主流であるが、音声認識音声合成の精度が高まることで、今後音声入力が主流になることが予想され、また入力だけでなく、出力についてもながら作業が可能な音声が主流になっていくと予想する。
確かに本書で説明されているように、インサイドセールスやコンタクトセンターなど、現状音声によるやり取りが主流の業務から徐々にAIに置き換わっていき、それがあらゆる業務に波及していくだろう。
自分の周りの仕事を見渡して、音声データが活用できる領域を探し、活用してみようと思う。まだ現時点でどのような活用ができるかイメージがあまりできていないが、早く始めてトライ&エラーのサイクルを回し始めることが重要だと思う。
ご興味ある方は、本書を手に取って、ご自身のビジネスで活用できないか検討してみてはいかがでしょうか。

著者:曾田 武史
発行元:幻冬舎メディアコンサルティング