本書は現代に蔓延る「バカ」な他人あるいは、自分の中の「バカ」から脱却し、自由を手に入れるための攻略本といっても良いだろう。日常に存在する「バカ」の特徴と、その倒し方が24に分けて紹介されている。ここで大切なのは、本書で紹介されている「バカ」は決して異常なものではなく、誰もが持っている「普通」という考えそのものである可能性すらあるということだ。
「新しさを追求する」「マナーを重んじる」「空気を読む」などこれらの行動は、一般的に見れば「できる人」に見られるかもしれない。しかし、本書の中で著者の2人は上記の行動をいずれも「バカ」と表現している。行動自体を否定しているわけではない。そこに本当に自分の「考え」「根拠」が伴っているかを説いているといってもいいだろう。
ただし、著者2人が上から目線で、バカを貶しているわけではない。本書の最後には、それぞれがお互いを「バカ」であると言っており、著者自身も自分自身がバカであると断言している。人間誰しもがバカである。悪いバカから良いバカに成長するためには本書は絶好のバイブルとなるであろう。
自分はバカではない。そう思える人もそこの本を手にとって見てほしい。必ず自分の中に潜むバカが見つかると思う。そしてそのバカを退治した時には、バカではない自分から、良いバカの自分へ変化しているはずだ。
- 作者: 堀江貴文,西野亮廣
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2018/10/26
- メディア: 単行本
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