パチンコをしない、ケータイゲームをしない、月に1冊以上本を読む、ここまでできればすでに8分の1の人材になれる。さらに条件を加えていくことで本書では100分の1の人材になることを目指す。一口に言ってもどの分野で100分の1の人材になるかによって条件は異なる。本書では権力志向かプロ志向か、経済的価値と経済的以外の価値どちらを重視するか、2つの軸で4つの領域を定義している。定義をした上でそれぞれの領域で100分の1の人材になるための条件が記されている。
さらに著者は100分の1の人材のさらにその先、100万分の1の人材になることも可能という。具体的には100分の1の能力を3つ作る。Aという100分の1の人材になれる能力、Bという100分の1の人材になれる能力、そしてCという100分の1の人材になれる能力、これらを掛け合わせることで
「100×100×100=1,000,000」
ABC全ての能力を持っている人材は100万分の1という計算だ。世の中には一つの能力で100万分の1と認められる人間は確かにいる、スポーツ選手なら野球ならイチロー、フィギュアスケートなら羽生結弦がそれにあたる。もちろん彼らのように一つのことを突き詰めることも選択肢の一つだ、100万人を縦に並べ、その頂きにいるのが彼らだ。ただしそれだけが方法ではない、100人の中で1番になれる能力を3つ併せ持つ人材になること、希少価値の戦略を示しているのが本書だ。
今置かれている状況で、自身の強みの活かし方や作り方に悩んでいる方にはおすすめの一冊だ。