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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】あなたも知らずに使っている『AI(人工知能)まるわかり 』

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みなさん、人口知能(AI)と聞くと、どのような印象を持たれますか。「なんか知らないけど凄く便利なモノ」や「自分の仕事を奪う怖いもの」など、期待と怖さが半々という感じではないでしょうか。本書では、人口知能(AI)の開発の歴史や現在できることの説明から入り、今後の見通しや人間とAIの関わり方について解説してます。

「自分の仕事を奪う怖いもの」という意味では、ロボットや人口知能(AI)の性能向上と社会実装により、10~20年後には日本の労働人口の約49%の仕事が技術的には代替可能。
また、この約49%の中には一般事務や銀行員のようなホワイトカラーの業務も代替可能という調査結果が報告されてます。かなり衝撃的ですね!

そのなると人口知能(AI)が苦手な「創造性」、「コミュニケーション能力」、「非定型(答えが分からない課題)」などに携わりたくなりますが、本書では、そのような観点から将来の仕事や専門領域を決めるのは良くないと言っております。

例えば、人口知能(AI)が苦手な領域である芸術や歴史学を学んでも、実社会でのニーズが少ないので実際に職に就けるのかは疑問だということです。それよりも人間と人口知能(AI)で得意・不得意な領域が違うので、そこを理解して役割分担しながら働くのが良いとのこと。

評者はこのパートを読んで、仕事における創造性とは「仕事で少しでも良くなるように工夫する事」。コミュニケーション能力とは「相手の心情や立場も考えられる人間性(人格)」と「担当業務への深い理解」だと感じた。
なので、好きな仕事で人口知能(AI)もツールとして使って工夫するとともに、人間性と業務理解を高めていくのが良いと考えます。頑張るぞ!

また本書では、産業革命を「分岐点」に日米欧とそれ以外の国で経済成長の伸び方が大きく分かれ、そして「汎用人口知能(汎用AI)」を導入できるかどうかが「第二の分岐点」になるという。

具体的には、今までは「人 + 機械」による生産活動で、経済成長は「人口」で制限されていた。しかし、第二の分岐点後では、汎用人口知能を導入した国は人という制約条件がなく、汎用人口知能という機械だけで経済成長が可能となる。

評者はここを読み、投資できる資金(GDP等)が大きく、人口が減少していく日本にこそ米中欧とは異なり経済成長できるのではと感じた。チャンス到来!

本書はタイトル通り、人工知能(AI)のことをざっくりと理解できます。人口知能が身近になりつつある今だからこと、全ての人に読んでほしいです。そのかなでも、これから社会に出る学生や既に社会で働いている人は職業選択や仕事の仕方を考えるきっかけになると思いますのでオススメです。

あなたも知らずに使っていると言うように、人口知能(AI)を使ったアマゾンエコー(音声認識)や文章の予測変換は我々の生活を便利にしてくれてます。また、テレホンオペレータの回答案の提示や製品の見た目の検査でも人口知能(AI)は我々をサポートしてくれてます。AIは便利で怖いもの、という印象がありますが、本書を読めばAIと人間の得意なことの違いが理解できます。

本書をきっかけとし人口知能(AI)と正しく付き合う方法を学びませんか。

 

AI(人工知能)まるわかり (日経文庫)

AI(人工知能)まるわかり (日経文庫)