この書籍は著者が小学校低学年の頃に読んだ子供向け雑誌の記事で「バッタ見学ツアー」でバッタの群れに遭遇した女性客が、たまたま緑色の服を着ており、腹を空かせたバッタに植物と勘違いされ、無残にも服を食べられてしまったという。そして「自分も食べられたい」という夢を叶えるノンフィクションだ。
アフリカ砂漠でのバッタの研究生活は困難を極め、幾度も不満で思いつめたという。文字を書くのにパソコンを使う人と地面の砂場に書く人、ナイキやアディダスなどの靴の選択肢を持っている人とペットボトルを潰し、それを靴がわりにするしか選択肢がない人。自分が不満をもっているなら周りを見渡して、自分の置かれている環境に感謝すべきだ。
また、研究中は絶望の無収入生活を余儀なくされ、夢なんて語ったら同情されるだけだったろうが、大勢の方から助けてもらいながら努力を続け、運が良ければ「バッタの研究して給料をもらう」という無茶な夢すら叶うときが来る。
そして、夢を語るのは恥ずかしいけれど、夢を周りに打ち明けると、思わぬ形で助けてもらえたり、いい方向に流れが向いたりする。夢を叶える最大の秘訣は、夢を多くの人に語ることだと著者は伝えている。