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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】実スパイシリーズ4、誰を落とせば国を落とせる!?『別冊正論 Extra.18 日中国交40年汚辱と背信の系譜』

某海賊マンガ・アニメのアラバスタ編で国をのっとる時、武力以外だったらどうすれば乗っ取れるのかなと思ったことがあります。まして、経済力もない時に他国を落とすにはどうしたらいいのか、難易度は高いです。戦後、何十年もかけて中国が日本をカモにして、日本が危うく乗っ取られそうになったような話です。実際に中国政府は日本のどういった人たちを手中に収めていったのか、是非ご一読下さい。

 第一に大事なのが国家ビジョン。自国のビジョンをどう描いて、そのために他国をどうしたいのかを考える必要があります。中華人民共和国を成立させた毛沢東は、共産中国が「戦後アジアの盟主」、そして「世界の超大国になるのだ」という目標を掲げていたのです。
 そして、国家ビジョン実現のため明確な戦略がありました。
・フェーズ0(~1952年):対日工作 種まき期
 中国共産党は日本国内の要所に将来の「日本革命」に備えてスパイを極秘裏に浸透させていたのです。
・フェーズ1(1952年~1972年):対日工作第1期
日中国交「正常化」に向けてと謳い、スパイのオールスター(孫平化、郭沫若ら)を揃えて、表面的には友好的にし、裏面ではスパイ活動をしていたのです。また、日本のマスコミ工作を開始し、中国新聞工作協会の招待で日本新聞通信放送団が初めて訪中しました。
・フェーズ2(1972年~1992年):対日工作第2期
1978年に国交を樹立し「日中平和友好条約」締結しました。その後、日本から中国へのОDA政策(政府開発援助)が決定し、以後、7兆円以上が注がれました。。。私たちの血税が。。。
・フェーズ3(1992年~):対日工作第3期~日本は押さえ込んだ
 領海法制定で尖閣諸島は中国領土と謳いながらも、1992年に天皇陛下御訪中を実現させ、「日中友好」路線、尖閣問題「棚上げ」という過去の欺瞞(ぎまん)政策を大転換しました。さらに、江沢民政権は、明確に反日歴史教育路線を国家教育政策に位置づけ、攻撃的な対日歴史教育を始めたのです。そして、1998年、国賓として来日した江沢民国家主席は、皇居にて天皇陛下の御前で、日本の戦争責任論をぶったのです。
 結果、日本は中国に抑え込まれてしまったのです。

では、日本にはどんな中国ネットワークがあったかというと、
・戦前も日本の政府中枢に食い込んでいた中共
・戦前から張り巡らされたコミンテルン・ネットワーク
など他多数
(※コミンテルンについては過去書評をご参照ください)
https://bookrev.horiemon.com/entry/2023/06/26/220000

そして、日本のどんな人たちが中国に落とされていったかというと、
・「秘密報告書」で告発された親中派議員
ソ連スパイだった池田総理の側近
中国共産党の工作にかかったマスコミ
・対中防諜を禁じた大平外務大臣
・天安○事件で1万人以上が殺害されたのにも関わらず、いの一番に中共への制裁を解除したのが宮澤喜一内閣。
中国共産党の延命に手を貸した日本政府と経済人(企業)
など他多数

現在、米中摩擦がありますが、いきなり中国が成長して脅威になったわけではありません。着々と日本を利用して大きくなっていったのです。中国が脅威となるまでの成長を知りたい方、国際政治や外交を知りたい方、スパイについて知りたい方にお勧めの一冊です。楽天ヤフオクAmazonでも購入できるので、是非読んで下さい。

発行   2012/9/21
著者  中西輝政、江崎道朗、長塩守旦、他多数
出版社 産経新聞出版