健康に長生きするために何に気を付け、何をすべきかが分かります。普段あまり注目することのない臓器である腎臓の役目が要になります。
まず、よく知られている腎臓の役割と言えば、尿を作ることです。それ以外にも、摂り過ぎた栄養素を調整する機能があります。この機能がないと、いつも必ず同じ量の栄養素を摂らないと健康を保てないことになります。その栄養素の中でも、健康寿命に大きく関わるものがリンです。適度なリンはカルシウムとくっついて骨を作ってくれます。しかし、過剰に摂取してしまったり、または不要な分を排出できなくなったりすると、血管などをボロボロにしてしまいます。また、腎臓が大量のリンを排出し続けると機能不全を起こしてしまい、人工透析が欠かせなくなってしまいます。
では、健康寿命を保つためにどうすればよいか。答えは、リンを摂り過ぎないことと、運動することです。リンはあらゆる食品に含まれているため、全く摂らないということは不可能です。ただ、特に多く含まれている食品を控えることで調整することができます。食品添加物に多く含まれているそうです。また、運動をすることで骨に刺激を与え、リンの主な目的である骨を作る作用に使うことができます。
ところで、私は2年程前からかなり健康的な生活を送っています。お酒を辞め、タバコを辞め、食べ物に気を付け、筋トレやランニングをするようになりました。きっかけはいくつかありますが、その中で最も汚いものを紹介します。排便時、肛門の繊細な動きに改めて注意を向けたことがきっかけでした。肛門はほぼ毎日、時には柔らかかったり硬かったりするものをうまく調整して出してくれます。そして、不必要な時には出さないようにしてくれます。ミスは極めてまれです。しかし例えばコップなどは、丁寧に扱ったとしても100年も無傷で持たせることはかなり困難です。なのに肛門はもっと乱暴に扱っているのに100年後まで持たせないといけません。そこに気がついた時に、これは相当メンテナンスをしたり鍛えたりしないとだめだなと思うようになりました。
さて、話はやや汚い方に逸れてしまいましたが、要点は簡単です。身体に悪そうな食べ物を避けて、時々健康診断を受け、足腰を使う運動を習慣にすることです。分かってはいても中々始められない、続けられない方も多いと思います。本書やもしくは私の書評が、万が一でもそのきっかけになれば幸いです。
