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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】限りない自由と解放感を満喫『深夜特急1 香港・マカオ』

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"インドのデリーからイギリスのロンドンまで乗合いバスで行く"ある日そう思い立った26歳の主人公は、仕事をすべて投げ出し1,900ドルを持ち旅に出た。
最初に立ち寄った香港では、街の熱気に酔い痴れて、思わぬ長居を・・・。マカオではカジノで「大小」という博奕に魅せられて・・・。
ゴールは2万キロ彼方のロンドン、移動は乗合いバス、1年以上にわたるユーラシア横断ひとり旅の始まり「香港・マカオ」編。

"デリーからロンドンまでの乗り合いバスの旅にとって最大の困難は、山賊でも、胃下垂でも、尻のすり切れでもなく、ニューデリー駅の若い係員のような『鉄道で行くべきだ』という偏見なのであった"
誰もが意味を感じない酔狂な旅であるからこそ、自由と解放感を求めて後先考えず海外へ出かけたいと感じてしまう。

"英語で訊ね、答が返ってくる。すると、その中に、英語に独特の言い回しが含まれていることに気付く。記憶し、今度はそれを人に対してすぐに使ってみる。通じれば、それで確実に言葉をひとつ覚えたことになる。そうしているうちに、英語に対して萎縮していた心が伸びやかに広がってくる"
語学を習得することは話す勇気と好奇心が全てだと感じたこの一文により、英語への苦手意識は全く無くなった私。とはいっても、今でもカタコトであることには変わらないが、不思議なことに会話が成立する事が多くなった。

深夜特急を読んで人生が変わった人はたくさん居ると思う。私もそのひとり。『深夜特急』を初めて読んでから早や25年、自分の足で街の表も裏も歩くひとり旅を35か国続けてきた。リアルな海外への旅が出来ない今、もう一度『深夜特急』を読むべきかも。 

 

【旧版】深夜特急1 ー 香港・マカオ (新潮文庫)

【旧版】深夜特急1 ー 香港・マカオ (新潮文庫)