今や誰もが持っているスマホ。検索やSNSなどの各種アプリや強力な機能が備わっている。強力すぎるあまりスマホを使いこなすことやスマホに依存することが目的になっていないだろうか。スマホというのは、あくまでより良い人生を送るためのツールの1つにしかすぎない。
スマホ人生戦略。タイトルの通り、この本にはスマホでできることの解説も多い。ツールを使いこなす方法も大事だが、前提としてこの本が一番伝えたいことは、あなたはスマホを使いこなす博士になるわけではないということだ。あくまでより良い人生という目的を達成するための1つの手法として、スマホという強力なツールを使いこなすのだ。検索にしろSNSにしろ、ただ惰性でスマホを操作していないだろうか。しっかりと目的を持ってスマホを操作するべきである。
スマホの使いこなし方の例。英語で「一次情報」を得ることが現代の成功の条件である。世界で刻一刻と変化する情報のスピードについていくためにはリアルタイムから遅れてくる日本語訳ではなく直接、英語の情報に触れるべきである。評者もこの部分を読んでから、英語の情報に触れるようにした。具体的にはTwitterで英語のニュースアカウントをフォローして読んでいる。ぱっと見で意味が分からなくても翻訳ボタンを押すだけで何となくの意味が分かる。もちろん厳密な意味は精査する必要があるが、英語で発信しているアカウントをフォローする、ただそれだけで普段から英語の情報に接することができる。英語を用いて引用リツイートで発信することを習慣にするだけでも、英語への抵抗感というのはずっと少なくなる。
著者の堀江貴文氏は日々スマホを使いこなしている。仕事もスマホで完結するようにしているし、パソコンは長い間、触っていない。より良い人生を送るため、1秒でも無駄にしないためにスマホを使いこなすべきだと多方面で説いている。
最初にも述べたが、スマホは本当にツールでしかない。より良い人生という目的を達成するための1つのツールだ。ただスマホをいじっているだけで貴重な時間を浪費しがちな評者にとってはとても大事な視点だと感じた。強力すぎるツールのあまり、本来の目的を忘れていないだろうか。本書を読むことで1人でも多くの人が、より良い人生を送るためにスマホと付き合えることができれば幸いである。