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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】心あたたまるひとときを『7人のシェイクスピア(2)』

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劇作家であり、詩人であるウィリアム・シェイクスピア。代表作には『ロミオとジュリエット』や『ハムレット』などがある。演劇のみにとどまらず、エンターティメントの世界で大活躍したが、個人的な情報は謎に包まれている。

巨大な屋敷に暮らす謎の人。そしてそこに集まる個性ある人々。ビジネスに長けた者、芝居の世界に魅せられ、脚本を書く者、素晴らしい詞を書く者、歌がうまく、どんな楽器も弾けてしまう者、それぞれの才能が次々と明らかになっていく。

そして本作では、また新たな隠し持っていた才能が開花していく。屋敷にあった楽器をふと手に取り、皆が驚くような音色を奏でる彼女はいったい何者なのか?

評者にとって音楽は、全くと言っていいほど縁がない。しかし、今でも心に残っているのは、「ピアノ」だ。子供の頃、友達が習っていたことにも影響されたのか、ピアノには強烈に惹かれていた。

どうしても習いたいとピアノ教室にも訪れたが、自宅での練習が必須とされていた当時、マンション住まいだったため、やむなく諦めさせられてしまった。そんなこともあり、音楽の授業では、ピアニカやアコーディオンを練習し、何とか鍵盤に触れる機会はあったものの、両手で弾くピアノとは訳が違う。

一体どのようにしたら、両手で弾けるのだろうか。また、左右違う動きができるなんてとても器用で感心してしまう。そのため、ピアノを弾いたり、練習している人は、非常にすごいと尊敬し、興味をそそられてしまう。それほどピアノを弾くことは、簡単ではなく、かなりの練習量も必要だと、誰にでも容易に想像がつくからだ。

さて、本作第2巻では、才能ある人々のそれぞれの能力を発揮し、ついにあの『ヴェニスの証人』が完成する。観客が望むのは、音楽のある芝居。音楽は人の心をつかむ。

脚本ができ、劇中歌も生まれ、絶対的な自信作として完成したが、その期待を裏切るかのように、どこの劇団からも全く相手にされない。今後どうなってしまうのだろうか?

この季節、日本でも音楽を楽しめる演劇がある。それはミュージカル『クリスマスキャロル』だ。歌あり、踊りあり、シェイクスピアの時代の演劇のように、食事も楽しめるエンターテイメント。世界中が殺伐とした状況に陥ってしまった現在、このクリスマスのシーズンに心あたたまる時間を味わおう。

ミュージカル
『クリスマスキャロル』
https://christmascarol.jp/