HIU公式書評Blog

HIU公式書評ブログ

堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

MENU

【書評】読者の手に渡ってから進化する書籍『堀江貴文のマッハ対談シリーズ02~天才編集者 箕輪厚介編~』


f:id:SyohyouBlog:20180613192232j:plain

本書は書籍のあり方を大きく変える可能性のある一冊だ。多くの紙の書籍は、完成されたものが流通されていることが当たり前であった。電子書籍が登場し流通速度がよりスピーディになってからも、完成度という面においてはほぼ紙の書籍の延長線上だ。本書の面白いところは送り手と受取手が繋がったまま、徐々に書籍の完成度が上がっていくという点だ。一冊の書籍を購入したにも関わらず、初回に掲載されているコンテンツは“chapter1”、以降のコンテンツは“アップデート予定”とされている。

本書にも記載されている通り、読者からの誤字脱字の報告も歓迎している。報告を受けて速やかに直せることは電子書籍の利点であるし、何よりリリース時に文字校正にかける時間の優先順位を落とすことがスピード感ある発行に寄与している。確かに情報を得ようとする読者にとって、誤字や脱字の問題はとても些細だ。作り方や流通方法、読者との繋がり方、どれをとっても興味深い一冊だ。

面白いのは書籍のフレームだけではない、当然コンテンツも魅力的だ。chapter1では幻冬社の編集者であり自身でも独自のオンラインサロンを持つ箕輪厚介氏との対談が収録されている。1,000人を超える独自のコミュニティを持つ両者の対談からは、オンライン・オフライン両面でのコミュニティの方向性が垣間見える。これからのコミュニティビジネスはどのようになるのか、アンテナの向きを定める為にもオススメだ。

本書はchapter4まで予定されているが、箕輪氏との対談以降、誰が登場するのかは触れられていない。一冊の書籍ではありえないことだが、その不確かさもエンターテイメント要素の一つだろう。それらを味わう為にもぜひ初回から購入してほしい。

https://booth.pm/ja/items/893005