HIU公式書評Blog

HIU公式書評ブログ

堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

MENU

入門書として最適!『マーケティングを学ぶ』

本書はタイトルの通り、マーケティングをテーマにしている。同テーマで様々な書籍が世の中に溢れているが、基礎をおさえ王道の事例を扱っている本書から手に取るのをお勧めしたい。

マーケティングの話によく出てくる話がドリルの話だ。ホームセンターにドリルを買いにくる顧客は何がほしいのか。それはもちろんドリルだろうという答えはニーズから外れていて、顧客が本当にほしいものは“穴”なのだ。“穴”をほしいお客にドリルの洗礼されたデザインや握りやすさ、軽さを伝えたところでそれは本質でない。顧客はそのドリルで思っている“穴”が空くかどうかを知りたい。

本書で取り上げているアート引越しセンターの例はとてもわかりやすい例だ。今でこそひとつのサイトに登録すれば山のように見積書が届く引越し業者だが、当時は“引越し業”というものはなく、運送会社が引越しを請け負っていた。しかし“引越し”を前提としていない運送方法ではいくつもの要素が顧客のニーズから離れていた。例えば当時運送会社は家財道具を紐でトラックに括り付け、野ざらしで運んでいたのだ。これでは雨風にさらされることはもちろん、特に女性は自身の生活が他人に見られることは好ましくない。このときにアート引越しセンターは顧客が求めているものは“物の輸送”ではなく“引越し”であると事業を定義し、サービスを作り上げる。今日でいえばそのひとつが“レディースパック”にあたる。

本書では様々な事例を取り上げることはもちろん、STP(セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング)に分解しマーケティングの観点で解説してくれる。自社(個人)の事業と対峙する前に、まずは本書の事例からマーケティングのセオリーを読み取ってみるのはいかがだろうか。成功に法則は無いが論理はあるはずだ。繰り返しになるがこれからマーケティングを学ぶ方にはぜひお勧めしたい。

 

マーケティングを学ぶ (ちくま新書)

マーケティングを学ぶ (ちくま新書)