本書の目的の1つは、経営者の苦労をできるだけ少なくすることである。
日本の一般企業では何か1つのことを徹底するのに、信じられないほどの大変な労力を要するのが実状ではないだろうか。
そもそも日本の教育の時点で、これだけ複雑なビジネス社会に突入しているにもかかわらず、未だに「言われたままに文句を言わずに働く」そんな工業労働者を育てるだけなのである。
なのに、現場で働く社員の不満はいつも「現場を知らずに、変な指示ばかり出さないでほしい」、「トップはもっと現場を見てほしい」である。
また、会社を向上させようと意欲的な社長の不満はどこでも「社員、幹部が自分の思うように動かないや、話は伝わらない」などのように相互間での意思疎通が図れていないことが多い。
ならば、社内での伝達は、簡単に的確にし、ところどころ不明な点があれば、聞く側がきちんと質問を挟んで確実なコミュニケーションをとることが解決の糸口である。
経営とは永久革命であり、量の足し算ではなく、質のかけ算だ。毎年毎年少しづつ大きくなるけども中身が何も変わらない。そんな会社よりは、何も大きくならないけれども、中身がどんどん強くたくましく変身していく会社、こちらのほうがよほど良いと著者は解いている。
自分は経営者という立場ではないが、経営者の立場から俯瞰して会社を見たときと、現場で働く立場での相互間での意思疎通が的確に行われることが、会社での重要課題であると本書を通して理解した。
- 作者: 山崎裕司
- 出版社/メーカー: プレジデント社
- 発売日: 2000/07
- メディア: 単行本
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