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29歳の誕生日、あと1年で死のうと決めた。 (オープンブックス)
- 作者: 葉山アマリ
- 出版社/メーカー: 泰文堂
- 発売日: 2011/06
- メディア: 単行本
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0才から100才まで学び続けなくてはならない時代を生きる 学ぶ人と育てる人のための教科書
人生100年時代、テクノロジーの進化は速くなり、学びは学生時代だけでは足りず、常に学ぶ必要がある時代がやってきた。20数歳まで勉強しその後は余力で生きられる時代では全くなくなった。そんな世界で生きる私たちのための教科書が本書である。
本書で最も重要なのは現代の課題がこれまでの著者にくれべて容易にあげられていることだ。
例えば前後の日本は方向性が定まり、経済を発展させるために教育によって標準化し圧倒的速度で経済大国となった。しかし、今後は多様性を持ち自ら課題を解決していく能力がないとダメだとか。
テクノロジー進化の速い現代では新しいことを学びつつけるとともに、数学、物理、アートなど普遍的なことを学ぶのが重要だとか。
個人的に印象に残った言葉は「趣味を仕事にするのに抵抗があるのは趣味が少ないからだ」だ。よく「仕事になっちゃうから、趣味のままで楽しみたい」ということをよく聞くがなるほどと思った。趣味を仕事にしてモチベーション高くやってく時代だがその前に趣味を多量に持つことが重要なんだろう。
過去の著作で1番簡単に読める本作是非近代を脱却するための課題を共有するためにも多くの人に読んでほしい。
生きていて苦しいとき、絵画によって希望が湧いたり、人の思いに気づいたり、自分の間違いに気づいたり、人と人とを繋いだり…
色々な思いを抱えた人たちが生き方を変える絵画に出会う、6編短編集。
絵画に携わる仕事をしている人たちが各編に登場しますが、私はそういう仕事や世界は全く知らないなと思い出しました。世界を飛び回り、とてもハードな仕事なんだなと感じる場面も数々あります。
話の中には、そんなハードさゆえに家族の思いに寄り添うことが出来ず悲しみ、でも絵画によって家族の気持ちに気づく話もあります。
5話目は、あの、バンクシー騒動がチラッと頭をよぎりました。高い絵を商売道具にしているお金持ちの彼との決別。全てを脱ぎ捨てて前に進む彼女の姿が爽快です!
最後は、絵で家族をつなぐ感動の話。幼い時に家族と離れてしまう辛い過去をもつ主人公が懐かしい一つの絵画と再会!?
6編に出てくる主人公たちは皆、優しくて真面目で、そんな人たちが絶望に直面していく姿に自分も絶望したり、最後には心から「よかったぁ!」と独り言を言ってしまうほど感情移入してしまいます。
著者の、原田マハさんは、馬里邑美術館、森ビル森美術館設立準備室、ニューヨーク近代美術館に勤務後、フリーのキュレーターとして独立。
本書の帯にも「アート小説の第一人者」と書かれてあり、絵画にまつわる著書が沢山ある。ドラマ化や映画化した作品も手がけている。
「運命を変える」とか「人生のきらめき」などの前向きなフレーズに弱く、そういう本は思わず手にとってしまう私。本書もTBS「王様のブランチ」で見たときに、絵画に興味を持ったことがなくてもそのフレーズに負け、しかも絵画との出会いで運命が変わるなんてロマンがあると思い、購入。
飽きっぽいし長編を読むことに抵抗がある人や、読書をあまりしたことがないという方には短編集はオススメです。
私のような絵画に無知な方は、本書だけ読んでいては有名な絵画も自分の想像の絵になってしまうので、ぜひ、本書に出てくる絵画をググってみてください。そうしないともったいないです!そうしたら「あー!こういうことか!」と、納得いくことがあり、内容はもちろん、絵画と主人公の思いを照らし合わせることで、とてもおもしろく読み進めることができると思います。
この本の紹介をする前に僕の事を書くことをお許し下さい。
長年、古武術を稽古し、また教えて来た身として、感じているのは
「古武術ってマネタイズ出来ないなぁ」
でした。
それは、世間にこの技術の面白さを伝える手段をぼくが持ってなかったからに他なりません。
うっすらと
『動画を色々とアップすれば良いのかなぁ』
なんて漠然と考えてた時に出会ったのがこの本。
著者の明石ガクトさんは動画に情熱をかけ、動画でのし上がろうと日々奮闘されており、動画制作会社ワンメディアの社長。
そんな動画制作の第一人者が余すところなく動画制作の歴史やノウハウを教えてくれ勉強になります。
でも、最後に語りかけてくれるものはこれに尽きると思う。
「再生を止めて録画をはじめよう」
僕自身に置き換えて肝に命じます。
「映像の受け手では無く発信者になる!」
古武術の動画制作とアップやり続けます。
世界でバズるまで。
動画2.0 VISUAL STORYTELLING (NewsPicks Book)
(ライター:丹羽 直人)
公立中学の滑り止めだった私立中学で、「1冊の文庫本を3年間かけて読む」という異例の授業を行った教師がいた。
橋本は「銀の匙」という文庫本を興味がある部分で横道にそれながら、主人公の少年時代を追体験していく授業を展開する。
中学時代を通して読み込んだ文庫本1冊が、大人になっても人生の素地になっている。
「すぐ役立つことはすぐ役立たなくなる」
今こそ「横道にそれながら、ゆっくり学ぶ」教育が必要なのかもしれない。
行動しろ。思いしれ。そして常識に屈するな。『えんとつ町のプペル』
(ライター:山岡 沙織)
ゴミ人間は自分の体を犠牲にしても信じたものを突き進む、誰に非難されようが酷い目に会おうが、突き進み、少年を幸せへと導く。
自分がこれだ!と信じたものが人の幸せに繋がるってとても素敵なことで、こういうことは今の子どもたちにも大人にも伝わっていってほしい。どのページをみても引き込まれてしまう絵にも注目。大人も楽しめるし、子どもとも一緒に読みたい一冊。
百聞は一見にしかず、百見は一考にしかず、百考は一行にしかず...『破天荒フェニックス~オンデーズ再生物語~』
(ライター:Yumi Ishii )
本書は絶対に倒産すると言われていた負債14億円を抱える「OWNDAYS」の買収と再生のストーリーだ。ビジネスの話しは、いつもワクワクさせられるが、本書は、度重なる資金ショートの危機や、仲間の裏切り等、いったいどれだけハラハラさせたら気が済むのかと思うぐらい、次々と予想外のことが巻き起こる。またその反面、自らも「OWNDAYS」の一員になったような気分にもなる。本書には、自分の時間を費やすほどの価値がある。それほどの面白さがある一冊だ。
破天荒フェニックス オンデーズ再生物語 (NewsPicks Book)
いつか沖縄旅行する際の楽しみに。『本屋になりたい: この島の本を売る』
(ライター:川田 誠)
本書は沖縄県那覇市にある“市場の古本屋ウララ”の日常を綴ったものだ。
古本屋が書籍を仕入れる方法は、お客さんからの買取や古本市での競り、他の古本屋での購入などが挙げられる。その時に必要なものは“自身の古本屋に置きたいものはどれか”という目だ。
その店の書籍がどのような基準で集められているのかという視点で古本屋に行ってみたい、そう思わせてくれる一冊だ。
健康的に飲みまくれ!!!『酒好き医師が教える最高の飲み方』
(ライター:野村 公太)
「休肝日を増やせ!」「適量を飲め!」そんなもの守れるわけがない。本書は飲兵衛医者による飲み方本である。
本書の内容はざっくり、正しい飲み方、酒と病気、酒と健康、NGな飲み方である。全て最新の医学をもとに医者が書いているところが非常に良い。
人によっては病気の章を読むともう飲めなくなるかもしれない。しかし、読んでも辞めれないのがまた酒である。知識を知って意識するだけでも付き合い方は上手になるだろう。
酒好き医師が教える 最高の飲み方 太らない、翌日に残らない、病気にならない
シェイクスピアは「ハムレット」や「ロミオとジュリエット」などの代表作で知られる世界的劇作家である。しかし、彼のプライベートは、謎のベールに包まれていた。
なぜなら、当時の劇作家は、あらゆる書物に精通し、音楽や聖書、神話、ラテン語さらには大学で学んだという学識が求められていた。しかしシェイクスピアの学歴や知識からは、想像できないような素晴らしい作品を作り上げていたため、「シェイクスピア」とは、一座の劇作家達が使っていたペンネームなのではないかとも言われている。
そこからの発想なのか、本書ではロンドンで謎の共同生活を送る7人が、詩、商才、学識、音楽等のそれぞれの才能を結集し、あの「ヴェニスの商人」を作り上げていく。
当時の演劇は、老若男女問わず貧富の差も関係なく誰もが楽しめる娯楽の一つであった。日曜日以外の週6日公演、入場料や座席による価格設定、飲食物の販売など当時から娯楽も、一つのビジネスとしてうまく考えられていた。
その一方、現在の日本は演劇やミュージカル、オペラ等を楽しむことが、海外と比べてまだまだ人々の日常になっていないように感じる。映画館には、誰でも気軽に足を運ぶが、演劇となると見に行く人の層は急激に減っているように思う。
恐らく、単に馴染みがなく行きづらいだけなのかもしれない。しかし最近はチケットの入手もとても簡単だ。インターネットでの購入はもちろんだが、購入から入場までスマホででき、電子チケットのため、紛失や忘れる心配もなくとても便利なサービスもある。
評者は一時、毎週のようにミュージカルやオペラなどを観に行くほど夢中になっていた。もちろん座席も、オーケストラからボックス、スタンディングまで経験してみた。
やはり演劇の醍醐味は、生で迫力ある演技が観られたり、歌声を聴くことが出来、素晴らしい衣装や舞台装置を間近で確認できるということだ。そこには、普段得ることができない大きな感動と演者からの激しい熱量が伝わり、いつまでも続く記憶として残る。
また多くの演劇は、歴史的建造物や豪華な空間の中で行われているため、誰でも手軽に非日常空間を楽しめ、その雰囲気にも魅了される。普段、演劇に馴染みのない人でも、本書を読むことにより、演劇の歴史や雰囲気を味わい、観劇や作品作りの面白さがわかる。これをきっかけに日本でも多くの人々が日常的に観劇を楽しめるようになることに期待する。
7人のシェイクスピア NON SANZ DROICT(1) (ヤンマガKCスペシャル)
今や世界で876店舗を構える無印良品。
そんな無印良品は、何を大切にしているのか。
本書では会長の金井氏の言葉を「MUJIが生まれる言葉」とし、無印良品の背後にあるものを私達に教えてくれる。
無印良品の大戦略は「役に立つ」である。
まずはお客様の「役に立てそうなこと」をどんどん始めようという、単純な戦略だ。
その単純な戦略を、社員一人一人が遂行している。
その結果が利益、売上につながっているのだという。
近年だと企業理念はあれども、利益や売上を最優先にして失敗する企業は多い。
どのような経営がうまくいくか計り知れなくなってきている今、まずは「役に立てそうなこと」から取り組んでみるのはどうだろうか。
今の日本は豊かではあるが、不安な環境である。
その不安さが、人を「共助」から「自己中心」「傲慢」へと変化させる。
ITの急速な発達が共同体を稀薄にし、人の役に立とうといういたわりの心を薄める。
無印の「役に立つ」はそういう今の環境への「対抗」から来ているのだ。
無印の思想は、極めてシンプルで明快。
商品群を見ても、「役に立つ」を徹底していることは明白だ。
本書に書かれているどの「思考」や「言葉」を見ても、想いは一貫しているように見える。
無印の根幹にある思考や言葉を、自分自身にも活かしてみようと思う。
本書は、絶対に倒産すると言われていた負債14億円を抱える「OWNDAYS」の買収と7年にも及ぶ再生のストーリーである。
ビジネスの話しは、ジャンルを問わずどんな内容でもワクワクさせられる。しかし本書は、よくあるビジネス書とは、訳が違う。いったいどれだけハラハラさせたら気が済むのだろうかと思うぐらい、次々と予想外のことが巻き起こる。度重なる資金ショートの危機、嫌がらせ、仲間の裏切り等、もしもこれが現実に自分の身に起きたらと考えると、正に生きた心地がしない。
このようなジェットコースターのようなアップダウンの激しい状況とは裏腹に、とても情緒的な文章表現が印象的だ。激しいストーリーの中の、穏やかさ、優しさ、その緩急が、読者心をよりくすぐり、ページを次々と捲らせていく。
また「OWNDAYS」が扱う商品であるメガネは当時、医療器具という位置づけであった。しかし、それを安価で気軽に楽しめる、まるでファストファッションのようなアイテムとして現在確立したのは「OWNDAYS」のおかげでもある。
さらに現在では激安メガネの新御三家の一社とも言われているが、単なる「安売り」ではなく、本当に「価値のある商売」を目指しているところが注目すべきところだ。
他社では行っていない「OWNDAYS」らしいアイディアを活かし、東日本大震災の際には、自らの多くの店舗も被災した中、メガネやコンタクトを紛失し、困っている人のためにと避難所で無料出張メガネ店を開いた。これは、メガネ販売店としての存在価値を見いだすものとなった。
正直なところ、本書を読むまで「OWNDAYS」を知らなかったが、ページを読み進めていくと、まるで自らも「OWNDAYS」の一員になったような気分となり、実店舗へも足を運んだ。商品や、店舗の雰囲気を確認したり、スタッフを通して本書のストーリーを改めて実感せずにはいられなかったというのが本音だ。
本書は、最後まで気が抜けないストーリー展開となっているが、決して夜に読むことはすすめない。なぜなら、朝まで眠れなくなってしまうほどの面白さが、そこにはあるからだ。
破天荒フェニックス オンデーズ再生物語 (NewsPicks Book)
佐田と一緒に仕事をしてみたい、思わずそんな考えが頭をよぎってしまう。しかし“地域再生にスーパーマンはいない”というのが、本書のメッセージの一つだ。
本書は主人公の瀬戸が家業の整理をするために東京から定期的に地元に戻るが、結果的には本業のサラリーマンを辞め、地域再生に力を入れる物語だ。彼や佐田をはじめとする彼の仲間が事業を進めていく物語と並行し、地域再生事業の現実についての解説がされる。
瀬戸たちの事業は物語の序盤である程度軌道に乗っていく、これは同様のテーマを持つ類似の小説とは異なる展開かもしれない。瀬戸たちの困難はむしろ事業が軌道に乗った後にやってくる。
“地方で持続的な事業に取り組む”ということがいかに魅力的でチャレンジングで、難しいことを本書は教えてくれる。難しさの1つは合理性の欠如だ。変わらない場所に変化を持ち込むということは、歓迎しない感情や思惑が集まってくる。慣習の押し付け、嘲笑、妬み、欲望、権威、、、。ここには買いたい人がいるから売れるという需給の原則以外の力が発生する。主人公の瀬戸や瀬戸と共にする仲間もこれらの壁に何度もぶつかるが、その度に仲間と共に乗り越えていく。地方で事業を起こす事は、その瞬間よりも継続の中で困難は生まれることは本書で学んだが、同時に継続の中で本当の仲間が増えることも学んだ。
地方か都市部かそのような枠組みを超え、何かをやりたいという想いが燻っている人はぜひ本書を手に取ってほしい。きっと背中を押してくれるはずだ。私も本書に登場する佐田の言葉には何度も胸がアツくなった。スーパーマンは現れないとはいえ、それくらいの恩恵は受けてもいいだろう。“やるべきときに、やるべきやつが、自分でやると決めんと進まん”物語の中で佐田が瀬戸に言った言葉は、まるで私へ向けた言葉のように思えた。