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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】徳川幕府存続の仕組みを作り、そして滅ぼした朱子学を中心に考える『コミック版 逆説の日本史 江戸大改革編』

前作の『コミック版 逆説の日本史 戦国三英傑編』の続編である本著は、徳川家康が幕府を開いた江戸時代にスポットを当てます。この時代のキーワードは武士でもなく大名でもなく、なんと「朱子学」です。これを理解することで江戸時代を理解することができると井沢氏は主張しています。過去の反省を生かして徳川家康はなぜ朱子学を導入したのか?そしてその朱子学は日本でどのような進化をたどり、そして幕府を滅ぼす流れになっていくのか?を理解することができます。

一方で戦国時代の本質と思われる武士という職業の大前提を理解した上で、犬公方と呼ばれた徳川綱吉の「生類憐みの令」をみると、決して愚策ではなく、当時時代を変える画期的な法律であったことであると理解できます。また水戸黄門が辻斬りをしていたこと、忠臣蔵は主君を思う素晴らしい部下ではなかったことなど興味深いことも多数書かれております。そして後半は朱子学が起こした諸外国との事件を中心に幕末に向かっていくところでこの本は終わりとなります。前作に勝るとも劣らない面白さですので、前作に続けて読んでいただきたい本となっております。

著者 :井沢元彦(原作・脚本)、千葉きよかず(漫画)
出版社:小学館
発売日:2020年4月22日

https://www.amazon.co.jp/コミック版-逆説の日本史-江戸大改革編-井沢元彦-ebook/dp/B08744XYV4/ref=sr_1_4?adgrpid=131144847009&hvadid=649095244047&hvdev=c&hvlocphy=1009461&hvnetw=g&hvqmt=e&hvrand=9165042714111017512&hvtargid=kwd-464571426413&hydadcr=2973_13652315&jp-ad-ap=0&keywords=逆説の日本史+コミック&qid=1681129472&s=books&sr=1-4