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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】起業は簡単だが、経営ほど難しいものはない。『スモールカンパニー 本気の経営加速ノート』

 

よく言われている様に、創業から10年で9割以上の会社が事実上の休眠や廃業に追い込まれている。この先10年を生き抜き、且つ成長してゆく為にはどうすれば良いのか。それを、さらにスモールカンパニーに照準を合わせて書き表したのが本書だ。
全てのビジネスは、必ず競争環境に晒される。ライバルとの戦い、環境変化との戦い、自分との戦い。戦いに勝利する為には秘策・奇策が必要であり、本書では、この秘策・奇策を、スモールカンパニーがどうやって自力で生み出し、勝利に繋げるかを紹介したい。そう語る著者は、ベンチャー企業向け営業支援事業を行なっており、数々の新規事業立ち上げを成功に導いてきたという。
その著者が掲げる、スモールカンパニーが加速成長を実現し、短期間で成果を上げる為の三つのテーマに沿って本書は展開される。
1.「決!断捨離」
元々経営資源の乏しいスモールカンパニーが、厳しい競争環境を生き残り、成長していく為には、自社の実情にそぐわない華やかな成功事例をマネして、時間と労力を消耗している場合ではない。
まずは余計なことはやめて、経営を最小化する。

2.加速経営の方程式『E=MS²』
企業成長力(Business Growth Energy)= 商材価値(Merchandise Value)× 事業展開速度(Speed of Business)² なのだそうだ。
商材価値がライバルと同じだったとしても、その供給力や販売展開のスピードがライバルよりも早ければ、成長の加速力になるという乗数効果を表している。

3.「社長の品質管理」
経営は結局、社長力で決まるのだ。それもスモールカンパニーに於いては尚更のことだ。会社は社長の器以上に大きくはならない。

「企業の成長とは、持続的な価値創出による収益の拡大」である。
また、「商品は顧客に売るのではなく、顧客が買う。買おうと思ったツボ、買ってよかったと思うツボを捉えて、そのツボだけを狙う考え方」を持たねばならない。
その為には、集中し、加速度を高めることを意識すべきと言うのである。
しんどいときが、がんばるとき。なにがなんでも成功しましょう。その為には、“正しくがんばる”ことと、著者は訴える。
正しくがんばる為の三つのテーマ、詳しく知りたいという方は、実際に本書を手にしてご確認いただきたい。

スモールカンパニー 本気の経営加速ノート
作者: 原田 将司
発売日:2016年10月21日
メディア:単行本