著者である三輪康子氏は元東横INN新宿歌舞伎町店支配人。ホテルグループでMVP賞を受賞したり、地域に貢献したことで警察署などから感謝状を頂いたりと輝かしい功績を残している。著者のモットーである「おもてなしとは、命を張ること」。これを体現してるかのような数々のエピソード。ヤクザに日本刀で斬られそうになっても身体をはったり、お客さんとの約束を果たすために一晩中廊下に立っているなど。これが本当なら「真実は小説よりも奇なり」である。
本書は4つの章で構成されており、日本一の支配人への道筋、クレーマー対応、スタッフとのチームワーク、名物ホテルのつくり方をエピソード交えて綴られている。特にクレーマー対応についての本書の内容は納得出来る部分が多いと思う。そもそもクレームを言ってくる心理などはわかりやすく記されている。
私の感想としては、三輪氏の度胸がすごい、の一言。つい最近、心理学テストで勇敢さが低いと判定された私には到底真似できない。ここまで真正面からぶつかれる人はそうそういない。